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CELTA(英語教授法)取得記:生徒が理解しているか確認するテクニック

こんにちは。
前回の記事、CELTA取得記:生徒から答えを引き出すテクニックの続きです。


今日は
生徒が理解しているか確認するテクニック
"Concept Checking Questions" (CCQs)
"Instruction Checking Questions" (ICQs)

について書きたいと思います。


"Concept Checking Questions" (CCQs)とは?


授業中に習う文法や単語について『生徒が理解しているか?』を確認するための質問を
"Concept Checking Questions" (CCQs)と呼びます。

CELTAの教授法では、
"Do you understand?"
と生徒に聞いてはいけません。

なぜかというと、
①クラスみんなの前で"NO"と答えるのは恥ずかしいから、理解していなくても"YES"と答えてしまう可能性がある。
②理解していると思っていても、勘違いしている場合もある。
からです。

そこで"Do you understand?"の代わりに使われるのが、
"Concept Checking Questions" (CCQs)です。
やり方はたくさんあるので、その一部を紹介したいと思います。
また、CELTAの授業は全て英語で行われるため、質問も全て英語ですが、ここではあえて日本語で書いています。

文法を理解しているか確認する時。

例えば、
"I used to live in Sydney."
"I used to play tennis."
など、過去の習慣、長期的な反復行動を表す"used to"を習った時。

「これは過去、現在、未来のどの時点の話をしている?」
「私は今シドニーに住んでいる?テニスをしている?」
「これは過去、長期間にわたって起こった出来事?」

というように質問をしていきます。
ここで、「これは過去、現在、未来のどの時点の話をしている?」の質問に「現在」や「未来」と答えが返ってきたら、その生徒は理解していないということがわかります。

単語や表現を理解しているか確認する時。

例えば、
"freezing"(凍えるほど寒い)
という単語を習った時。

「"freezing"は、とても寒い?それとも、とても暑い?」
「外が"freezing"だと、厚手のコートが必要?それとも、Tシャツとショーツで外出できる?」
「"freezing"だと思う場所や状況を説明して。」

というように質問していきます。
ここで、「"freezing"だと思う場所や状況を説明して。」の質問に「沖縄」など暖かい地域を答えたら、理解していないことがわかります。

"Instruction Checking Questions" (ICQs)とは?


授業中にディズカッションや問題を解いてもらう時、生徒に指示を出しますが、『その指示をきちんと理解しているか?』を確認するための質問を"Instruction Checking Questions” (ICQs)と呼びます。

生徒に明確に指示を出すことはとても大切です。
しかし、先生側が『明確に指示を出した』と思っていても、生徒は理解していない、または聞いてなかった可能性もあります。
そこで、ICQsを使いこれからやる課題を理解しているかチェックします。


例えば、授業で習った3つの表現を使って、ペアワークでスピーキング練習をさせたい時。
生徒はそのうちの1つの表現だけを使ってスピーキング練習するかもしれません。
この場合、

「これら3つの表現を全て使ってペアワークをする?それとも1つだけでいい?」

と聞き、生徒が「1つだけ」と答えれば、指示をきちんと理解していないことがわかります。

レベルが上のクラスだと、
「今から何の課題をやる?」
と質問し、生徒に説明させるという方法もあります。

レベルが下のクラスは、説明することが難しいので、
Yes/Noで答えられる質問、数字などで短く簡単に答えられる質問をします。

指示を出した後、やり方をデモンストレーションする方法、課題の最初だけクラス全員でやってみる方法もあります。


CCQsICQsも様々な方法があるので、その時その時でベストなものを選ぶことが重要です。ここが新人の先生には難しいところだと思いました。

模擬授業でもこれらを入れて進めていくのですが、授業後のフィードバックで、「このCCQはもっとわかりやすい方法がある」など指摘を受けました。
これからも経験を積んで、ブラッシュアップしていく必要があります。


最後まで読んでいただきありがとうございます!

次回は、「ライティング課題」について書きたいと思います。


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