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「オープンイノベーションが”当たり前の戦略”として認知されるよう挑戦を続けていく」ーM&A業界出身のコンサルタント・土谷が実感するOIの可能性

eiiconではたらく様々なメンバーにインタビューする #eiiconなひとびと 。今回は、2021年にeiiconにジョインしたインキュベーションセールスの土谷勇太郎が登場。

大学卒業以来、M&A業界を渡り歩いてきた土谷。大手・スタートアップとあらゆるステージの企業で経験を積んだのちに、未知の領域であるオープンイノベーションに足を踏み入れたきっかけとは――?仕事の醍醐味やeiiconで感じるオープンイノベーションの可能性まで幅広く語ってもらいました。

エンタープライズ事業部 インキュベーションセールス/コンサルタント 土谷 勇太郎
大学卒業後、新卒で大手専門商社へ入社し、営業職に従事。その後、上場M&Aコンサルティング企業へ転職し、コンサルタントの経験を積む。約3年間のコンサルタント経験を経て、M&Aコンサル・プラットフォームを展開するスタートアップ企業の立ち上げに共同創業メンバーとして参画。アドバイザリー業務に加え、プラットフォーム事業の企画・運営に携わる。その後、約8年間のM&Aコンサルタントとしてのキャリアを経て、2021年からeiiconに参画。インキュベーションセールスとして、大手企業のオープンイノベーションの企画・実行支援に従事している。 ※グロービス経営大学員 経営学修士課程(MBA)を修了

大手企業・スタートアップ双方の視点が活かせる環境

――土谷さんは長くM&A業界で活躍してきました。前職からのご経歴と併せて、当時の状況をお聞かせいただけますか。

大学卒業後、1社目に入社したのは木材や建材を扱う専門商社でした。大学では農学部に在籍していたこともあり、学んだことが活かせるのではないかと思ったのです。数年営業として経験を積んだころ、その先のキャリアについて考えるように――。その時、MBAを取得した友人から勧められたのを機に、大学院へ通い始めました。

当時はMBAを取得して「会社内で出世できたらいいな」くらいの気持ちでいたのですが、いざ大学院に通い始めてみると、周囲のレベルの高さに圧倒されました。ここで初めて世の中を知り、これまで築いてきた営業職としてのキャリアではなく、専門職というキャリアの選択肢が自然と出てくるように。そこから、とあるM&Aの会社からお声がけいただき、M&A業界へ足を踏み入れることになったのです。

――eiiconへジョインされるまでの間にも、M&A業界の中で複数社の企業をご経験されているかと思います。

そうですね。2社目の企業でM&Aの経験を積んだ後、知人からの誘いでM&Aコンサル・プラットフォームを展開するスタートアップの立ち上げに共同創業メンバーとして参画しました。スタートアップゆえに、アドバイザリー業務以外にもプラットフォームの企画・運営から幅広く経験を積むことができましたね。

一方で、M&Aは「売り買いした瞬間に仕事が終わってしまう」という側面があります。これが、私の転職の最たる理由でもあるのですが、ある種刹那的とも言える仕事に、もどかしさを感じるようになっていったのです。

「M&Aをして終わり」ではなく、「その後の事業を創っていく」「会社をグロースさせていく」といったように長期スパンでクライアントと関わっていけたら理想的だなと感じていました。

――それからM&A業界を飛び出て、2021年にeiiconへジョイン。入社の決め手はどこにあったのでしょうか?

実を言うと、eiiconと出会うまで、オープンイノベーションという言葉や手法を全く知らなかったのです(笑)。ですが、調べていくうちに、M&Aと近しいアプローチであることに気づき、興味を持つようになりました。当然、M&Aに関する業務への転職も検討していたのですが、先ほどお伝えした通り、長期スパンでクライアントとの関係性を築いていきたいという想いが第一にあったため、それを軸にして転職活動をしていました。

そうした中でeiiconに入社を決めた理由は大きく分けて2つあります。一つ目の理由は、3社目の会社でプラットフォーム事業の立ち上げを経験した際、それが道半ばで終わってしまったため、再度プラットフォーム事業に挑戦できる環境であったこと。eiiconは「AUBA」というオープンイノベーションプラットフォームを運営していますからね。

二つ目の理由は、大手企業・スタートアップ双方でのキャリアを経験した自分のバックグラウンドを最大限活かせることができそうだと感じたからです。

eiiconが介在する意味とは?人生が変わるほどの瞬間をともに作り出す

――土谷さんが感じているeiiconの魅力を教えていただけますか?

面接時に、代表/founderの中村さんやCDO/COOの富田さんから聞いていた通り、いい意味での未成熟さが魅力ではないでしょうか。コンサルもプラットフォームも、まだまだ発展できる余地があります。これから自分たちの手で事業を拡大させていく伸びしろを十分に感じられる点は、仕事をしていてワクワクします。
また、1つのプロダクトに関わるメンバーが多い点もeiiconならでは。たとえば、コンサル・PD(Project Director)・アシスタント全員が三位一体とならなければ成立しない仕事です。部門を横断して皆で作る文化が素敵だと思いますね。
私自身、入社当時はオープンイノベーションについて無知だったので、とにかく部門や役職は関係なく、先輩たちを質問責めにしていました(笑)。それでもきちんと全員が時間を取って向き合ってくれる。そんなカルチャーにも魅力を感じています。

――入社してから印象に残っているエピソードはありますか?

入社間もない頃に担当したスポーツ庁から受託した昨年度の「地域版SOIP」のオープンイノベーションプログラムは印象的です。北海道、関西、中国、沖縄の全4エリアでスポーツビジネス創出を図り、地域から日本全土を着火する目的で開催されたプログラムなのですが、その中で私が支援を担当したのは、北海道の社員1名のスタートアップ 株式会社Vroom(ブルーム)でした。

同社は、プロバスケットボールチーム・レバンガ北海道に向けて『VR空間上で選手や他のファンと交流できるコミュニティ「バーチャルレバンガシティ」の構築によるコアファン層の拡大』という共創プランを提案。プランの企画から提案まで、わずか2日間で実施するというプログラムなので時間はとてもタイトでした。そんな張り詰めたスケジュールの中、Vroom社の強み・弱みを徹底的に把握し、マンツーマンでの支援に注力しました。

結果、2日目の最終日に行われたプレゼンで、Vroom社が採択企業に選出されたのです。採択が決まった瞬間、Vroom社の代表・昇さんが涙を流していたことに強く胸を打たれました。プレゼン前は昇さんに「ここで勝ったら、人生が変わりますね」なんて話していたのですが、採択後には彼の前に北海道の新聞記者の皆さんが列をなしていて。それを目の当たりにした時は「この仕事、夢があるな」と心から感じましたね。我々担当者の支援次第で、人生が変わるきっかけを作ることができたのは、とても感慨深く、大きなやりがいを感じた瞬間でもありました。

なお、Vroom社とは今も関係が続いており、少し前にPoCに着手されたので、リリースやプロモーションなど自分が支援できるところは、協力をしています。転職の際に抱いていた長期スパンで企業を支援したいという想いが実現できていることにも喜びを感じています。

▲採択決定後のVroomの昇宇慶氏(写真左)。(参考記事:地域版SOIP「ビジネスビルド」2つ目の舞台<北海道>に密着!――レバンガ・レッドイーグルスと共創に挑む2社が決定!

――eiiconでの支援業務を通じて、オープンイノベーションの可能性を感じることはありますか?

はい、感じています。たとえば、オープンイノベーションプログラムの主催者側である大手企業や自治体が今以上にうまくプログラムを活用していただけたら、さらに可能性は広がっていくと思います。

逆に、私が担当させていただいたような、技術はあるけれど、自分たちだけではうまくビジネスに発展しないといったスタートアップ側にも、こうしたプログラムを知っていただきたいですね。その意味で、大手企業・スタートアップ両方の視点でまだまだ伸びしろがあると感じています。

また、これまで長くM&A業界に身を置いてきた自分なりに、オープンイノベーションは有効な経営戦略の一つであると感じています。オープンイノベーションの市場は、まだまだ日本においては未成熟。そのトップランナーとしてeiiconが認識され始めている今、戦略を成果として出せるように支援を続けていけば、この業界で間違いなくeiiconはトップになるだろうと確信しています。オープンイノベーションがごく一部に知られた経営戦略ではなく、当たり前の戦略として認知されるようになるまで、挑戦を続けていきたいです。

▲7月に開催されたeiiconの「1day合宿」では、チームを牽引して新たな事業アイデアを検討。(参考:「1day合宿」レポート記事

”仲介”が得意な方、熱量をもった方がフィットする

――土谷さんから見てどんな方がeiiconに向いていると思いますか?

この仕事のポイントとなるのが、企業と企業をつなぐこと。その意味で、“仲介”が得意な方は向いているかもしれません。さらに、大手企業・スタートアップ双方の視点を合わせ持ちながら、どちらの特性も理解してバランスしていける方だとなお活躍できるのではないでしょうか。

私自身が大切にしているのは、自分が介在することの意味を常に考えるということ。時に、大手企業の経営企画に携わる部署に深く入り込み、自分もその一員となった感覚で仕事をすることも少なくありません。それくらいの熱量で仕事を楽しめる方に、ぜひきていただきたいですね。

――それでは最後に、土谷さんが感じるeiiconの魅力的なカルチャーを教えてください。

面接時に話は遡るのですが、代表/founderの中村さんとオンラインで最終面接を実施したときのエピソードです。画面越しに登場した中村さんが赤ちゃんを抱っこして面接を始められたのです。それを見た時に、最終的に入社を決意しました。

「決して働きやすい“制度”に甘んじているのではなく、その状況を勝ち取るために、中村さんは死に物狂いで事業と向き合っているんだろう」ということが想像できたからです。加えて、多様な働き方を制度として運用するだけでなく、メンバーの状況を理解し、その上で、価値が発揮できるような仕組みを作り上げているということも想像できました。事業内容・オファー内容ともにポジティブに捉えていた段階で、そうした組織カルチャーを理解できた時に、全てがストンと腹落ちしたのです。

他にも、オープンイノベーションについて無知だった自分に、部門の垣根を越えた沢山の先輩が親身に教えてくれた点も、心強かったです。リモート環境であっても、その点の心配は一切ありませんでしたね。

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