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田の神様に感謝する「あえのこと神事」

今年は祭りのない夏でした。

一年に一度しかない祭りを撮影することは、僕にとって一年の成長を測る物差しとなっています。何をもって「成長」というかは、僕の場合「自己満足度」によるのですが、自分自身で「良い」と思える基準を高めていくことで、少しずつレベルアップを図ってきました。

コロナ禍によって、日常にあった祭りがどれだけ尊いものか痛感しました。僕はとにかくスナップ写真を撮り続けることで、次の撮影機会へ準備万端の状態にしていました(笑)


そして迎えた「あえのこと」。今年の2月以来、本当に久しぶりの祭り撮影となったのですが、神事が行われるという情報を聞いてから、とてもこの日を楽しみにしていました。

あえのことは石川県の奥能登地域で行われる神事で、毎年12月5日と2月9日に開催されます。12月のあえのことでは、田の神様に一年の収穫を感謝し、家に迎え入れます。そして、2月のあえのことでは、五穀豊穣を祈願し、田の神様を田んぼに送り出す儀礼が行われます。

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ユネスコの無形文化遺産にも登録されているあえのことは、最近では政府広報室のWebサイトでも特集されました。(僕の写真が使用されています笑)

田の神様は、夫婦神で目が不自由とされています。神事では、家の主が田んぼへ田の神様を迎えにいき、風呂に入れたり、御馳走でおもてなしします。

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能登の奇祭とも呼ばれていますが、こうして自然の恵みに感謝する儀礼がなんだか能登らしくて好きで、かれこれ毎年のように撮影しています。

あえのことの撮影でいつもお会いできる写真仲間とも久しぶりに会えて、本当に良かったです。改めて祭りは人との出会いだな〜としみじみしました。

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なかなか都会では体験できないようなノスタルジックな雰囲気。日本の伝統文化を撮りたい、見てみたいという方にはオススメです。

僕自身、久しぶりの祭り(神事)の撮影で、楽しみの中に少しだけ不安もありましたが(笑)、こうして無事に撮りに行けて良かったです。祭り撮影は経験値も大事だと思っているので、また来年以降に繋がる貴重な時間となりました。

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ちなみに今回ご紹介した「あえのこと」は石川県能登町にある合鹿庵(柳田植物公園内)で開催されたものになります。合鹿庵では、あえのことの実演を見ることができ、またあえのことの説明も教えていただけます。

予定通り開催されれば、次回は2月9日に田の神様を田んぼに送り出す儀礼が行われますので、ご興味いただいた方はぜひ。

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Twitter(@EiichiYoshioka)にもアップしましたので、良かったらみていただけると嬉しいです。

それでは。

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吉岡 栄一 Eiichi Yoshioka
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