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熱い祭りが帰ってきた。ラッパ音が響き渡る「おかえり祭り」

早朝、港町に響き渡るラッパ音。久しぶりに聞く高らかな音色は、強烈に僕の心に突き刺さりました。この瞬間をどれだけの人が待ち望んでいたことだろう。大好きな「おかえり祭り」がようやく帰ってきたようで、僕は感動せずにはいられませんでした。

美川おかえり祭りについて

石川県白山市美川地区の「おかえり祭り」は、毎年5月第3土・日に開催される、藤塚神社の春季例祭。数年前には担い手不足などにより、祭りの存続さえも危ぶまれていたのですが、今回3年ぶりに開催されました。

名物の「ラッパ隊」と旗手、そして神輿と台車が地区内を練り歩きます。とにかく"勇壮"という言葉がピッタリのお祭りで、紋付袴の白襷姿の正装にも一見の価値があります。勇壮な姿をたくさん撮らせていただいたのですが、今回のnoteでは50枚のフォトセットでまとめてみました。

1日目(神幸祭)

2日にわたって行われたおかえり祭り。初日はジンバルを片手に、首からぶら下げたカメラで写真を撮っていました。手元が忙しくて笑、上手く撮れるか心配していましたが、意外と良い感じに撮れていたので安堵です。

祭りの開催に至って、多くの方々の準備や想いがあったと思います。世の中がこういう状況なので、緊張感もありながらも、青年団を中心に地域の方々が楽しんでいる様子を見ていると本当に嬉しい気持ちになりました。

2日目(還幸祭)

還幸祭は夜からのスタート。能登から美川へ向かう途中、時折激しく雨が降っていたので、天気が非常に心配でした。案の定、美川へ着いた頃には空が音のない雷?で光っていて、いつ雨が降り出すかという状況でした。それでもおかえり祭りの夜の雰囲気も大好きなので、写真だけは撮りたいと思い、2日目は動画を断念することにしました。

ちなみにおかえり祭りを前に、4月に注文していたSONY α7Ⅳが届いたので、今回の写真は全てα7Ⅳで撮影しています。購入の一番の決め手は、SONY α7SⅢと共に動画を撮影できて、なおかつ写真を優先的に撮りたい時に必要だと感じました。動画を4K 60pで撮影できて、有効約3300万画素というのが非常に魅力的。今年の祭りで動画を撮りたいときは、この2台体制で撮影の臨むことになると思います。

夜の祭り撮影は僕の中では難易度は高めで、とにかく撮りながら「状況に慣れていく」しかないのかなと思っています。祭りは動きがあるので、暗所の場合、意図したところにピントが合いにくく、シャッタースピードの確保ができずに手ブレてしまう場合が多いからです。ストロボなどをつけて対応する方も多いと思いますが、僕の場合は明暗をつけた方が自分らしい写真が撮れると思っているので、「光源」や「良い背景」を見つけながら撮ることを心がけています。

SONY α7Ⅳを使用してみた感触として、夜の祭りでも十分に力を発揮するカメラだと思いました。同時に別のカメラで撮影したわけではないので純粋な比較はできませんが、今後夜の祭り撮影の機会も増えるので、感覚的な部分でも比べていきたいと思います。

途中、強い雨が降ってきたので、今年のおかえり祭りは早めの退散となりましたが、久しぶりに勇ましい姿を見ることができて本当に良かったです。

夜に美川の町に響き渡るラッパの音。この瞬間を大切にしたい、写真を通じて残していきたいと強く思いました。また来年も楽しみでなりません。おかえり祭りの関係者の方々、本当にお疲れ様でした。

祭りが地域を熱くする

5月は「3年ぶりに開催」という祭りが多く、たくさん撮影に回ることができました。6月も富山県内を中心に祭りが続きます。止まっていた時計がまた動き出すようで、今からワクワクが止まりません。

今回改めて、祭りを通じて「地域の力」のようなものを感じることができました。人々の思いや熱さが蘇り、地域の力が結集して、一つの祭りが開催されたのだと思います。担い手不足などにより、存続が危ぶまれている祭りが全国にある中で、フォトグラファーとして祭りの撮影機会があることはとても有難いことです。

祭りには地域を熱くする力があります。いくつか祭りプロジェクトのオファーをいただいておりますが、僕にできることは何なのか改めて考えていこうと思っています。

それでは。

吉岡 栄一 Eiichi Yoshioka
Instagram:@tsukinoto
Twitter:@EiichiYoshioka

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