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台湾オススメスポット。

ツイッター質問箱でこのような質問をいただいた。

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今年台湾に旅行に行く予定だったんですが、
昨今の社会情勢の影響で行けなくなってしまいました。
旅行気分だけでも味わいたいのでオススメのスポットや食事処を教えて下さい。

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(※上記の質問の『今年』は2020年。)

おーけー。
台湾というか台北市内だけなら、
ガイドブック無しでもなんとなく過ごせる店主にお任せあれ。
自分の行ったお店ならガイドブックより詳しく語れる自信アリ。

まず、最初に言っておくと、

台湾まぜそば
台湾ラーメン

などという料理は台湾にはない。

むしろこの2つの食べ物、
台湾の人が日本に来て「食べてみたい。」と言うんじゃなかろうか。
台湾ラーメンは辛い味付けのスープが特色のラーメンで、
本場は名古屋。
辛さが控えめなものはアメリカンとつく。

名古屋名物台湾ラーメンアメリカン。

・・・名古屋なのか、台湾なのか、
中国なのか、アメリカなのか。

とりあえず台湾ラーメンの事は置いておこう。

台湾といっても店主は台北市から出た事がほとんど無い。
理由は簡単でカードショップは台北市と台南にしかないから。
海外に行っても結局MTGなの?
などという質問は聞くだけ野暮ってもんだぜ、お客さん。

つまりだ、オススメのスポットという質問をくらうと、
台北市のカードショップ紹介を始める事になりかねないので、
台湾メシの話をする事にする。
カードショップなんてどこ行ったってあんま変わらんだろ?(問題発言)

さて、まずは王道中の王道からいこう。

鼎泰豊(ディンタイフォン)

鼎泰豊


いつ行っても平日であろうと行列が出来る料理店。
メニューも店員さんも日本語に対応可の日本人に優しいお店。
台北市に本店があり、日本にも支店がある。
台北市と日本の両方に行ったが味が違っていた。
個人的には台北本店に軍配が上がる。
ここは小籠包などの点心料理を中心に炒飯や麺ものなど、
「日本人のイメージの中華料理という感じ」
と言えばわかりやすいだろうか。

世界10大レストランに選ばれたこともあるという話だが、
そもそも世界10大レストランというのは
1993年にアメリカの雑誌で選ばれただけらしく、
それ以降にこの10大レストランという特集は無いようだ。
だからといって鼎泰豊がすごくないなんて事はない。
ここのメシにハズレは無い。
まだ全メニュー制覇までは行っていないものの、
今の所ハズレだと思ったものは1つも無い。
多分あと1回か2回行けば制覇しそうな勢い。

点心系は言うまでもないが、
一度は食べてみてほしいのはちまき
「お!」
と思うような日本人好みの味のはず。

世界10大レストランに選ばれるくらいだから高いんでしょ?
と思うかもしれないが、
そんな事はない。
ご予算:1人2000円もあればお腹いっぱい。
いや1500円で十分かも。

それからもう1つここのオススメ。
それはお土産用のパイナップルケーキ。
台湾のお土産と言えばパイナップルケーキは有名だが、
だいたいどこのやつを買ってもそんなに美味しいもんでもない。
こう書くとパイナップルケーキがただのハズレの食べ物と思われそうだが、
そういうわけではない。
単純に値段に比例するというだけ。
鼎泰豊のパイナップルケーキは他のパイナップルケーキより高いが、
その分だけ美味しい。
これについては台湾の最高級ホテルの1つ、
「グランドホテル台北」
にだけ売っている同等の値段のパイナップルケーキよりも美味しい。
この鼎泰豊のパイナップルケーキに並ぶ味は後述のお店だけ。

太和殿(タイフーディン)

太和殿

これこそ台湾名物!と言えるような鍋のお店。
赤と白の鍋のお店、
白は白湯(パイタン)
赤は麻辣(マーラー)
・・・と書いてもわからん人にはわからん!となってしまうので、
簡単に説明。
白はあっさりめの鶏スープ。
赤は独特の香辛料の激辛スープ。

この2種のスープで日本風に言うとしゃぶしゃぶをする。
肉、野菜、魚など好きなものを注文してしゃぶしゃぶ。
肉は牛、豚、羊から選べる。
このへんのメニューはハッキリ言ってどうでもよくて(失礼)
このお店の推しは鴨血(ヤーシェ)という食べ物。
鴨血は見た目レバー。
味もちょっぴりレバーに近いけれども、
レバーが苦手な人でも多分食べられる味。
食感はかためのプリン?くらいの柔らかさ。
この鴨血は赤の鍋にしか入らない。
そういえばなんでだろう?
白いほうにも入れてもいいような気がするけど。

この麻辣鍋(火鍋)屋さんは他の場所にも行った事があるが、
ここが一番美味しかった。
辛いもの好きならば是非一度!と言えるところ。
鴨血についても他のお店でも食べられるものだが、
これまたこの太和殿がトップ。
一度は食べてみてほしい。
ただし、予算はわからない。
何故なら店主はここでお金を払った事がないから。
ここに一緒に行く人がいつもおごってくれるので、
予算感がサッパリわからない。
すまぬ。

ここの鴨血とお豆腐はおかわり無料。
・・・だと思う。
おそらく「火鍋セット料金」に含まれていて、
鴨血とお豆腐はおかわり無料のはず。
減ると勝手に鍋に入れてくれる。
この鴨血、
今まで10人以上の日本人を連れて行ったが、
誰一人としてダメ、無理という人はいなかった。
それどころか、
「この鴨血のためだけに台湾にもう一度!」
という声のほうが多いくらい。
店主も行くたびに
「もうお腹いっぱいで入らない。」
というくらい食べる。

ちなみにこのお店はクレジットカードが使える。
台湾も近代化が進んでクレジットカードが使えるお店は増えているが、
それでも屋台や普通のメシ屋でカード決済は出来ない。
この太和殿は最初に台湾に行った時に既にクレカ対応の料理店だったので、
それなりの料理店だという認識で間違いないだろう。
あと、太和殿は時々、日本の芸能人が来る事もあるのだとか。
もしかしなくても高級料理店かも。

驥園川菜餐廳(ジーユエンチョァンツァイツァンティン)

驥園川菜餐廳

カタカナ読みを一切覚えられない料理店。
かといって漢字読みもどう読んでいいかわからない。
そもそも「驥」という字、
これ日本の漢字にあるのかな?と思って調べてみた。
あった。
読み:キ
意味:一日に千里を走るという名馬。駿馬(シュンメ)。
 また、才能の優れた人。

無理やり日本語発音すると、
「キエンガワ・サイサンチョウ」
かな。
台湾でこれ言っても通じないから意味無いけど。

一緒に台湾に行く人には
「鶏スープのお店」
とだけ説明している。
台湾に行った時に直感で入ろうと思って入ったお店。
こういう時の店主の直感は外さない。

ここのメインは鶏スープのお店と説明するだけあって、
鶏のこってりとしたスープがメインの料理店。

こってりと言っても、
店主の舌の感覚でこってり。
店主は二郎系のラーメンは濃すぎて食べられない。
このくらいの観点で考えると、
人によってはこれをあっさりと言うかもしれない。

このお店のスープは上から下まで種類がある。
一番高いものでは一人あたり5000円くらいかかる。
オーソドックスな鶏スープなら一人あたり2000円目安。
小さいスープセットではなく大きいスープセットがオススメだが、
この大きいスープセットは6~8人前。
大きな鍋にまるごと鶏一羽が入って出てくるという豪華な料理。
鶏をほぐしながらスープと一緒に食べ、
〆にご飯または麺。
ご飯+麺も出来る。
結構食べてもスープが残るので、
食べられる自信があればご飯+麺の両方を。

鶏スープはメインでありながら、
他の食べ物メニューも基本は美味しい。
特にオススメは海老炒飯。
日本の海老炒飯の半分以上がニセモノじゃないか?
と思うような素晴らしい海老炒飯が出てくる。

ここは鶏スープ+食べたいものを適当に頼むと、
だいたい一人3000~5000円が目安。
台湾ではかなりの高級料理店だ。
実際に台湾の友人に聞いてみたら、
「あそこ、お金持ちと旅行者の行くところ。
 ワタシ、行った事ない。」

と言っていた。
わからないではない。
台湾は一食70台湾元(1元=約3.5円)くらいで、
それなりの量の食事が可能。
一食で一人1000台湾元(約3500円)以上かかるのは、
明らかに高級料理店。

余談になるが、
以前に台湾に行った時にこのお店に行ったら、
店員さんに日本語で
「久しぶり。」
と言われた。
まさか海外の料理店で顔を覚えられるとは。

ともかく、鶏スープのお店は、
日本人ならば一食3500円は払えなくもないはずなので、
贅沢してみようと思うならオススメの1店。
ここもクレジットカードに対応している。

微熱山丘(SunnyHills/サニーヒルズ)

微熱山丘

パイナップルケーキ専門店。
鼎泰豊のパイナップルケーキと並ぶ美味しさ。
ふっくらとした味で甘みがあるのが鼎泰豊。
酸味が強めで果実感があるのがサニーヒルズ。
どちらを選ぶかは人の好み次第。
個人的には本当に甲乙つけがたい。
パイナップルケーキと言ったら、
鼎泰豊VSサニーヒルズ
と言えるくらいこの2つだけが飛び抜けて味が良い。

台湾に行ったら、
このどちらかのパイナップルケーキ買って帰れればOK
と言えるくらい。
是非両方試していただきたい。

このサニーヒルズは販売コーナーと試食コーナーがあり、
試食コーナーが結構広い。
店員さんもある程度の人は日本語が通じる。

お値段はおおむね鼎泰豊と変わらない。
ここは料理店ではないので、
本当にパイナップルケーキを買うためだけのお店。
ここと鼎泰豊のパイナップルケーキのどちらも美味しいと思わないなら、
多分パイナップルケーキが根本的に合わない人なのだと思う。


さあ、そろそろ変化球を出そう。


DOZO創作和食居酒屋

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たぶん読みは「どうぞ」なんだろう。
台湾の他の料理店は全く雰囲気が違うお店。
店名からも日本っぽいのだが、
全然日本料理らしいものは無いと思ったほうがいい。
だが、
それでも一度は行ってみる事を推す!
・忍者
・武士(何故かフリガナがサムライ)
・京都プリンセス
というカクテル名、
・マグロスパイシーロール
・炙りサーモン寿司キャラメル風味

という
「そんな寿司や酒、日本にねえよ!」
とツッコミたくなる斬新メニュー。
予想の斜め上を行く感じを是非楽しんでいただきたい。
ただし、
炙りサーモン寿司キャラメル風味を注文するなよ!
絶対注文するなよ!
いいか?
炙りサーモン寿司キャラメル風味を注文するなよ!

ちなみに店内BGMはJ-POPが流れている。
それなりに日本の事を知っているようなのだが、
炙りサーモン寿司キャラメル風味って。

海外の寿司店は日本人が行くと衝撃的。
台湾以外でも海外寿司店は行った事があるのだが、
「アンタ、寿司知らないでこのお店やってるだろ。」
と言いたくなるものが出てくる確率が現時点で100%。
でも面白いかどうかなら面白い。
一度くらいは経験するのはアリ。
ポイントは
「寿司だと思って食べない。
 これは創作料理!創作料理!
 と自分に言い聞かせて食べよう。」

という一点。

思慕昔本館(スムージー本館)

思慕昔本館

台湾名物の1つ、マンゴーかき氷のお店。
場所は鼎泰豊の近く。
かき氷と言っても日本のかき氷と台湾のかき氷は少し違う。
台湾のかき氷はどちらかと言えばパフェに近い。
マンゴーシャーベットやマンゴーそのものが一緒に入っていて、
日本のかき氷と氷の質も違う。

このマンゴーかき氷のお店のものは、
だいたい3~4人で1つでも結構十分な量。
ほとんどのお客様は2~4人で食べている。
1人で食べている人の方が少ない。
明日からダイエットを開始する人は是非ソロでどうぞ。

マンゴーかき氷がメインだけれども、
他のかき氷の種類もあるので、
胃袋の容量と一緒に行く人数次第では、
複数の味を楽しむのも1つ。

台北晶華酒店(Regent Taipei/リージェントタイペイ)

台北晶華酒店

台北市の中でもトップクラスのホテル。
先に言っておくと泊まったことはない。
芸能人や政治家が泊まる事もあるんだとか。

この中に料理店があり、
そこに行った事がある。
総合的に見て最高級。
全メニュー制覇などまだしていないが、
多分何を食べてもハズレ無し。
財布と体重を気にしないのであれば、
気になったメニューを片っ端から注文せよ。
ここを美味しくないというのならもう台湾に行くな。
ここを美味しくないというのなら自身の味覚障害を疑え。

ここはさすが高級ホテルの料理店だけあって片っ端から行くと高いが、
それでも一人5000円も払えば結構お腹いっぱい。
高いものを食べたり、結構な量を注文すると一人7000円くらい。
参考までに書いておくと、
炒飯が600台湾元ぐらい。
日本円で2000円程度。
そのへんの露店の炒飯が70台湾元で食べられるので、
相当に高級な料理店だ。

鼎泰豊、驥園川菜餐廳、太和殿と合わせて、
「台湾の4大リピートしたい料理店」
として店主が太鼓判を押す料理店。
店主が友人に向かって、
「この4つのうち、1つも気に入らないなら、
 俺が責任を持って支払いをしても構わない。」
とまで言う4つ。

露店

露店


これはドコという話でもない。
結構そのへんの街中のそこらじゅうにある。
肉まん、お粥、炒飯、果物、焼き物など、
色々なものが露店で売っている。
果物はあの台湾の暑さの中で常温で売っているので、
当たりハズレがあると思う。
焼き物は最もハズレ。
味もハズレが多いが、運が悪いとお腹を壊す。
いくら焼いてあるとはいえ、
海外に行って海産物系を露店で食うのはチャレンジャー。
海産物を最も上手に調理出来る国に生まれたのだから、
無理して海外でチャレンジャーにならなくても良いと思う。
オススメは肉まん、お粥、炒飯の3つ。
値段に対する量と味は文句無し。
日本円にして数百円でお腹いっぱいになる。
そして、場所によっては真夜中でもやってる。
味としては紹介してきた料理店には全然かなわないけれども、
500円払ったらそこそこのメシが出てきてお腹いっぱいなら、
日本人は文句言えないだろう。
日本で500円だったら、
大手ハンバーガーショップか牛丼チェーンの味と量だ。

これらより味と量の両面で台湾の露店が勝る。
そのくらいのクォリティが台湾の露店にはあるのが大きい。
高くても高いなりに、
安くても安いなりに、
まるで日本の関西のような良さがある。
関西は高級料理店も良いけれども、
たこ焼きをはじめとした粉モノも美味しい。
こういう感じの良さが台湾にもある。

ちなみに肉まんだけちょいとオススメがある。
場所は太和殿本店(台北市信義路四段315号)から、
台北101方面に真っ直ぐ行った最初の交差点にある肉まん屋さん。
太和殿から歩いてたぶん200mくらい。
ここの肉まんは美味しかった。
「辣油たけのこまん」
だったと思う。
日本には無い味のはず。
辣油が入っているけどそれほど辛くもなく。

まだまだ紹介出来るところは多いけれども、
ひとまずはこんなところ。
露店はそこらじゅうにあるのでともかく、
それ以外の場所に行く際にどうやって行っていいかわからない時は、
何も考えずにタクシーをつかまえて、
場所をスマホで見せればOK。
台湾はタクシーの初乗り料金が安く、
この紹介した場所は全部台北市内。
往復しても大した金額はかからない。
タクシーの運転手次第では日本語が通じる人も。
というより、
台湾の多くの人は日本大好きで、
英語よりも日本語を勉強する人も多い。

なので、
台湾では英語よりも日本語が通じる。
日本人というだけで優しくしてくれる人もいる。
とても親日国なので、
安心して行ける旅行先だと思って良い。

ところで、
質問者様の意向にはそった内容を書けたとは思うのだけれども、
コロナのこの時期である事を鑑みると、
この文章見て台湾に行けないのってつらいだけでは?(笑)
書いている自分でさえ
「ぐう、明日にでも台湾行きたい。」
と思ってしまった。
せめて来年には海外旅行が自由になる環境になってほしい。

ではまた。


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