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新藤兼人賞と、川口典孝

2016年、新藤兼人賞プロデューサー賞受賞者、川口典孝についてだが、その前に新藤兼人賞。

新藤兼人賞、日本映画製作者協会、主催。
現役プロデューサーによる選考。

現役プロデューサーが、「この人と組んでみたい」「今後この人に映画を撮らせてみたい」と思う新人監督を選考する。金賞銀賞がある。

これはなかなかでしょう!

少なくとも、映画製作者対象とうたっているのに監督だけの人に藤本賞を選んでいる様な、藤本賞よりか。

それと「優秀な作品の完成に大きな貢献をしたプロデューサーまたは企画者」に与えられるプロデューサー賞がある。。!!

川口典孝、東京出身、1969年生まれ。
青山学院大学卒業後、伊藤忠商事入社。

入社してからのこととか、コンテンツ事業部のこと、そうして新海誠に出会ってからのこととかは、講談社現代新書サイトでのインタビュー記事(2021年07/18)を参照。

前編、『「新海誠」を支え続けるビジネスマンの思考回路』と、

後編、『新海誠の1.5歩先を読むスゴさ・・「天気の子」はなぜ現実世界とリンクしたのか?』

伊藤忠商事社員時代のこともだけど、新海誠に出会ってからの行動が凄い!

MBO(マネジメントバイアウト)で、株式を買い取り、コミックウェーブフィルムとして独立。
それで、個人で億単位の借金をしたという!

これにはビックリした。

そうとうの感触があったからだが(それにしても個人で億単位の借金できるのか??)、その感触は伊藤忠商事社員時代の仕事体験によるもので、そこのところがまた凄いんだけど、

しかし、だからといって、まぁフツーならそこまではしないよねぇ・・?

この記事でのインタビューでは「結局短気なんでしょーね」と、これは本人談だが。
製作委員会方式でプレゼンかけて資金集めて云々よりも、自分で動いた方のが早い、つまりはそれだけの経験値が伊藤忠商事社員時代に培われたんだろう。

それにしても、新海誠を見抜いたこと、それがまた凄い!

『君の名は』とか『天気の子』とかのヒット(興行的成功)は、この川口典孝の行為行動が、かなり反映されていると思う。

正直にいうと、私はどちらもまだ見ていなくて、その実感はないし、作品じたいについて言えるものを有していないのだけど。

それから、伊藤忠商事という会社にも、なんか、興味がわいた!

あえて前例をみてみるなら、スタジオジブリの初代社長?の鈴木敏夫を思いうかべる。
スタジオジブリの設立も単純ではなかったし(最初から徳間書店から独立してのスタートではなかった)、鈴木敏夫じしんからのスタジオジブリ社長就任ではなかった様だが、
鈴木敏夫が、宮崎駿(と高畑勲も?)の才能に入れ込んで、宮崎駿にアニメーション映画が創れる状況つくりのプロデューサー業に努めたことは確かだろう、と思う。

やはり、プロデューサーは必要なのだと、あらためてそう思う。

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