西島秀俊のおすすめ映画30選 「奥様は、取り扱い注意」金曜ロードショー放送記念【映画.comシネマStyle】
毎週テーマにそったおすすめ映画をご紹介する【映画.comシネマStyle】。
綾瀬はるかが元特殊工作員、西島秀俊が公安エリートという異色の夫婦を描いた劇場版「奥様は、取り扱い注意」が、3月18日に「金曜ロードショー」で放送されます。
主演作「ドライブ・マイ・カー」が第94回アカデミー賞で日本映画史上初めて作品賞にノミネートされ、同作で西島はアジア人男性として初めて全米批評家協会賞の主演男優賞を受賞している。今後の活躍から、ますます目が離せません。
そこで今週は、西島秀俊が出演したおすすめ映画30本を、最新作から過去作をさかのぼる形で一挙にご紹介します。
▽「99.9 刑事専門弁護士 THE MOVIE」(2021年/119分/木村ひさし監督)
事件の鍵を握る謎の弁護士
2016年と18年にTBS「日曜劇場」で放送された松本潤主演の人気ドラマ「99.9 刑事専門弁護士」の劇場版。99.9%逆転不可能と言われる刑事事件で最後の0.1%まであきらめずに真実を追求し、無罪を勝ち取ってきた型破りな弁護士、松本潤が演じる深山たちが新たに挑む15年前の難事件。その鍵を握る謎の弁護士として西島が、大人気シリーズに花を添える。
▽「劇場版 きのう何食べた?」(2021年/120分/中江和仁監督)
特売品で献立を考える倹約家弁護士
よしながふみの人気漫画を西島と内野聖陽の主演でドラマ化して話題となった「きのう何食べた?」を、ドラマ版のキャスト&スタッフで映画化した劇場版。弁護士だが無駄な出費はせず、特売品で料理をするシロさんをドラマに引き続き西島が演じる。シロさんが作る美味しそうな料理の数々もこのシリーズの魅力の一つ。
▽「ドライブ・マイ・カー」(2021年/179分/PG12/濱口竜介監督)
妻に先立たれ、妻の秘密と喪失感に悩む舞台演出家
村上春樹の短編小説を、「偶然と想像」でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した濱口竜介監督・脚本により映画化。第94回アカデミー賞で、日本映画史上初となる作品賞にノミネートされたほか、監督賞、脚色賞、国際長編映画賞とあわせて4部門でノミネートとなる快挙を達成した。西島は本作で、アジア人男性初の全米批評家協会賞主演男優賞も受賞した。
▽「奥様は、取り扱い注意」(2021年/119分/佐藤東弥監督)
表の顔は県立高校数学教師、その実はエリート公安
2017年に放送され、綾瀬はるかと西島秀俊が元特殊工作員と公安エリートの夫婦を演じて最高視聴率25.6%を記録した人気ドラマの劇場版。原案は、「SP」シリーズや「GO(2001)」の金城一紀。西島が挑んだ、ドラマからよりスケールアップしたアクションも見どころ。
▽「サイレント・トーキョー」(2020年/99分/波多野貴文監督)
クリスマスイブに起きたテロ事件の真相を追う刑事
「アンフェア」シリーズなど手がけた秦建日子がジョン・レノンとオノ・ヨーコの楽曲「Happy Xmas(War Is Over)」にインスパイアされて執筆した小説「サイレント・トーキョー And so this is Xmas」を映画化したクライムサスペンス。西島はテロ事件を追う刑事を熱演。だらしない無精ひげとボサボサな頭髪とは対象的に、眼光は周囲を切り刻むかのように鋭く、常に臨戦態勢。セクシーさと危うさが同居した佇まいは注目だ。
▽「風の電話」(2020年/139分/諏訪敦彦監督)
痛みを抱えた福島原発の元・作業員
「ライオンは今夜死ぬ」の諏訪敦彦監督が、震災で家族を失った少女の再生の旅を描いた人間ドラマ。今は亡き大切な人と思いを繋ぐ電話として、岩手県大槌町に実在する「風の電話」をモチーフに映画化。第70回ベルリン国際映画祭ジェネレーション14プラス部門に出品され、スペシャル・メンション(国際審査員特別賞)を贈られた。
▽「任侠学園」(2019年/119分/木村ひさし監督)
カタブツすぎて若干空回りしつつも情に厚く頼れるヤクザ
社会奉仕がモットーの地元密着型ヤクザたちの奮闘を描いた今野敏の人気小説「任侠」シリーズを映画化したコメディ。西島は、「阿岐本組」のナンバー2・日村誠司役。アクションも披露していますが、要所で見せる“突破口を見つけたときの笑顔”が破壊的にチャーミングなので必見。
▽「空母いぶき」(2019年/134分/若松節朗監督)
元戦闘機乗りの「いぶき」初代艦長
「沈黙の艦隊」で知られるかわぐちかいじ原作のベストセラーコミック「空母いぶき」を実写映画化。国籍不明の軍事勢力から攻撃を受ける中、それぞれの立場で国民の命と平和を守るため奔走する者たちの姿を描く。西島が、航空自衛隊のパイロットとしての実績を買われていぶき艦長に抜擢された秋津竜太を演じた。
▽「人魚の眠る家」(2018年/120分/堤幸彦監督)
娘を助けようとする妻の狂気に葛藤する夫
人気作家・東野圭吾の同名ベストセラーを「明日の記憶」の堤幸彦監督し、映画化したヒューマンミステリー。愛する娘の悲劇に直面し、究極の選択を迫られた両親の苦悩を描き出す。西島は、娘を救えるかもしれないと自社の最先端科学技術を駆使する父親を演じる。
▽「オズランド 笑顔の魔法おしえます。」(2018年/105分/波多野貴文監督)
笑顔がまぶしい超ポジティブ上司
「海猿」や「S 最後の警官」の原作者としても知られる小森陽一の人気小説「オズの世界」を「SP」シリーズの波多野貴文監督が映画化。西島は、主人公の久瑠美を支える、お節介であったかい“理想の上司”を演じている。
▽「散り椿」(2018年/112分/木村大作監督)
四天王とも謳われる剣の達人
名カメラマンの木村大作が、「劔岳 点の記」「春を背負って」に続く映画監督第3作として手がけた時代劇。「雨あがる」などの監督・小泉堯史を脚本に迎え、直木賞作家・葉室麟の同名小説を実写映画化した。
▽「ラストレシピ 麒麟の舌の記憶」(2017年/126分/滝田洋二郎監督)
伝説のフルコースを考案した天皇の料理番
人気料理番組「料理の鉄人」を手がけた演出家・田中経一のデビュー小説を、二宮和也主演、「おくりびと」の滝田洋二郎が監督で映画化。二宮扮する天才料理人が、歴史の闇に消えてしまった幻のレシピを探す過程で、思いがけない真実が明らかになっていくさまを描く。西島は伝説のフルコースを残した、70年前の天皇の料理番を演じる。
▽「クリーピー 偽りの隣人」(2016年/130分/黒沢清監督)
奇妙な隣人に追いつめられる犯罪心理学者
「岸辺の旅」でカンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞を受賞した黒沢清監督が、日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した前川裕の小説「クリーピー」を実写映画化したサスペンススリラー。「東南角部屋二階の女」で長編監督デビューした池田千尋と黒沢監督が共同脚本を手がけ、奇妙な隣人に翻弄されるうちに深い闇に引きずり込まれていく夫婦の恐怖を、原作とは異なる映画オリジナルの展開で描き出す。
▽「劇場版 MOZU」(2015年製作/116分/PG12/羽住英一郎監督)
警察内部の闇を暴こうとする公安警察官
逢坂剛氏のハードボイルド小説「百舌」シリーズを原作に、TBSとWOWOWが共同製作、リレー形式で放送した人気ドラマ「MOZU」の劇場版。フィリピンでロケを敢行した過激なカーチェイスや爆破のアクションシーンが見どころ。
▽「脳内ポイズンベリー」(2015年/121分/佐藤祐市監督)
2人の男性の間で揺れる悩めるアラサー女性の理性
「失恋ショコラティエ」で知られる漫画家・水城せとなの同名コミックをもとに、年下男性に翻弄されるアラサー女性の苦悩を、彼女の脳内にある5つの思考を擬人化して描いたラブコメディ。西島は、主人公いちこの脳内会議で議長を務める「理性」を演じる。
▽「チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像」(2014年/127分/星野和成監督)
傲慢だが優秀な救命救急医
医師で作家の海堂尊氏による人気ミステリー「チーム・バチスタ」シリーズ(田口・白鳥シリーズ)の第6作にして最終作「ケルベロスの肖像」(宝島社刊)を映画化。2008年のドラマ「チーム・バチスタの栄光」から続く、伊藤淳史&仲村トオル主演版の完結編となる。ドラマ第2弾「チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋」から本シリーズに参加している西島は、傲慢だが優秀な救命救急医で、“ジェネラル・ルージュ”(血まみれ将軍)の異名を持つ速水晃一を演じる。
▽「ゲノムハザード ある天才科学者の5日間」(2013年/120分/キム・ソンス監督)
妻を殺され、何者かに記憶を上書きされた科学者
司城志朗氏の小説「ゲノムハザード」を映画化した日韓合作サスペンス。西島は真実を求める科学者役で、ノースタントでアクションをこなした。
▽「ストロベリーナイト」(2013年/127分/PG12/佐藤祐市監督)
同僚に思いを寄せる刑事
誉田哲也氏の人気警察小説シリーズを原作に、女性刑事・姫川玲子の活躍を竹内結子さん主演で描いたドラマの劇場版。西島はドラマ版に続き、姫川の部下・菊田和男に扮した。劇中では、姫川、菊田、新たに登場する牧田勲(大沢たかお)の三角関係が展開する。
▽「セイジ 陸の魚」(2011年/108分/PG12/伊勢谷友介監督)
不思議な魅力を持つドライブインの雇われ店長
辻内智貴氏の小説「セイジ」を映画化した、伊勢谷友介の監督第2作。大学生の青年が旅のなかである男に出会い、やがて事件が起こるさまを描いた。西島がドライブインの雇われ店長・セイジ、森山未來が大学4年生の“僕”を演じた。
▽「CUT」(2011年製作/132分/アミール・ナデリ監督)
殴られ屋として金を稼ぐ、売れない映画監督
イランの名匠アミール・ナデリが、2005年の東京フィルメックスで西島と出会ったことをきっかけに製作。青山真治が共同脚本で参加した。西島演じる、殴られ屋をして金を稼ぐ売れない映画監督の映画への愛情を描き出す。
▽「サヨナライツカ」(2009年/134分/R15+/イ・ジェハン)
禁断の恋に溺れるエリートビジネスマン
辻仁成氏のベストセラー恋愛小説を、中山美穂主演で映画化。「私の頭の中の消しゴム」のイ・ジェハン監督がメガホンをとった。
▽「真木栗ノ穴」(2007年/110分/深川栄洋監督)
隣の部屋をのぞくことに取り憑かれていく、売れない小説家
「体育館ベイビー」「同級生」の深川栄洋監督が、山本亜紀子氏のホラー小説「穴」を映画化。西島演じる売れない小説家が、のぞき穴の向こうに広がる妖しい世界に溺れていくさまを描く。
▽「休暇」(2008年/115分/門井肇監督)
死刑執行を待つ死刑囚
作家・吉村昭氏の同名短編小説をもとに、死刑執行に関わる刑務官の苦悩と葛藤を描き出した社会派ドラマ。西島は、死刑執行を宣告された死刑囚を演じた。
▽「大奥(2006)」(2006年/125分/林徹監督)
大奥総取締と禁断の恋に落ちる歌舞伎役者
江戸城・大奥の女たちの壮絶な愛憎劇を描いた人気ドラマを、仲間由紀恵主演で映画化。大奥史上最大のスキャンダルとして多くの犠牲者を出したと言われる「絵島・生島事件」を軸に、女たちの陰謀や禁断の愛を描く。
▽「海でのはなし。」(2006年/171分/大宮エリー監督)
「スピッツ」の楽曲が彩る物語のなかで、人との距離を置いて生きてきた男
人気バンド「スピッツ」の曲をモチーフに、不器用な男女が織りなす恋を綴ったラブストーリー。宮崎あおいが自身の出生の秘密を知ることになる女性、西島が人と距離を置いて生きてきた男性に扮した。西島は本作のあと、「スピッツ」のアルバムのCM2本に出演。さらには主演作「劇場版 きのう何食べた?」の主題歌を「スピッツ」が手がけるなど、何度もタッグを組むことになる。
▽「LOFT ロフト」(2005年/115分/黒沢清監督)
怪異に襲われる小説家の担当編集者
「カリスマ」「CURE キュア」の黒沢清監督が、「ドッペルゲンガー」以来3年ぶりに作り上げたサスペンスホラー。中谷美紀が、東京郊外の一軒家に引っ越し、怪異に襲われる小説家・春名礼子を演じた。西島は「ニンゲン合格」に続き黒沢監督と再びタッグを組んだ本作で、礼子の担当編集者に扮した。
▽「好きだ、」(2005年/104分/石川寛監督)
思いを寄せていた女性と17年ぶりに再会した男
お互いに本当の思いを伝えられない男女の17年におよぶ愛を描いたラブストーリー。宮崎あおいと永山瑛太が17歳の頃のユウとヨースケ、永作博美と西島が34歳になったふたりを演じる。
▽「カナリア」(2004年/132分/塩田明彦監督)
カルト教団の元信者
「害虫」「黄泉がえり」の塩田明彦監督が、オウム真理教事件をモチーフに描いた物語。カルト教団のなかで育った少年と、寄る辺のない少女の出会いと葛藤を描く。西島は少年と交流する、カルト教団の元信者を演じた。
▽「Dolls(ドールズ)」(2002年/113分/北野武監督)
恋人を捨てた男
近松門左衛門の人形浄瑠璃「冥途の飛脚」をモチーフに、その舞台で死への旅に出る男女の人形が観客を3つの愛の物語へと誘う、北野武監督の第10作。西島は、勤め先の社長令嬢と結婚するため、恋人を捨てた男を体現した。
▽「ニンゲン合格」(1999年/109分/黒沢清監督)
昏睡状態から10年ぶりに目覚めた青年
西島が、昏睡状態から10年ぶりに目覚め、家族再生に奮闘する青年を演じた人間ドラマ。後に西島と「LOFT ロフト」「クリーピー 偽りの隣人」などでタッグを組む黒沢清監督がメガホンをとり、脚本も手がけている。
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