結婚について

結婚について
昨日、A子さんが我が家に来てくださった。
A子さんは私が大学を出て就職した時の同僚です。
私が入社した会社では、今で言う4卒総合職の男性は130人くらいだった。男性ばかりである。
この130人の男性、定年まで、9割くらいが勤務した。
まさに終身雇用である。
当時の記憶では、女性(事務職)は全国で確か1800人くらい採用したと、当時の人事部長が言われていた。
事務職採用の女性は高卒、短大卒だけである。
当時は4卒女性は珍しい存在で、逆に就職は厳しい状態だったのではないだろうか。
男女雇用機会均等法ができるまでは男性と女性で大きな格差の時代であった。
女性は結婚するとたいてい寿退社する。
結婚すると、普通に子供ができる。
私たち、団塊の世代は確か年間250万人から260万人くらいのこどもが生まれているが、団塊ジュニアと言われる昭和48年(1973年)には確か205万人くらいの子どもが生まれている。
女性は結婚して家庭に入り、子供を産むのが当たり前だった。
しかも、女性の結婚適齢期は23歳から24歳くらいと言われていたから、その頃になると本人もまわりも結婚をするのが当たり前だった。
まわりの女性もほぼみんな結婚を強く意識されていた。
就職したのは「素敵な男性と巡り合うためです。」と公言する女性もいた。
ところで、A子さんは結婚しても働き、定年まで勤務した。
当時としては珍しい存在ということだった。
サラリーマン社会を中心に、男性が働き、女性が家事と育児をするのが当たり前の時代だった。
だから、結婚して子供ができるのも当たり前だった。
結婚して子供が欲しくても出来な人もおられたが、子供が欲しいと言われているのが普通だった。
ほとんどの人が子供を欲しいと思っていた。
また、それが当たり前の社会だった。
A子さん自身は結婚しても働き続け子供も育て、定年まで勤務された。
そんな彼女が言うには「子供が出来ないのは女が働くようになったからよ。」とこともなげに言う。
実は彼女が働き続けた理由は経済的なこともあるが、他の事由もあることを言われていた。(ちょっと、ここでは書きにくい)
かといって、今少子化と言っても、女性が結婚して家庭に入り、出産と育児に専念するというパターンに逆もどりすることは良しとしない。
有能な女性がいっぱいおられるので、社会的存在として仕事でも成果を発揮してほしい。
一生働き続けた(実は今も働いている)A子さんではあるが、昨年10月に実施されたパパの育児休業のことを話すと、現実的ではないと否定的だった。
確かに女性が結婚して家庭に入り、出産と育児に専念し、そして2人から3人以上の子どもをもうければ、少子化問題の多くは解決する。
ところが現実は結婚しない女性、子供を産まない女性が増え続け、産んでも1人だけという人が増えているようです。
結婚しない、子供を産まないことの大きな原因が経済的な問題と言われることが多いが、実は社会の仕組みそのものの問題が大きいように思えてきた。
こども手当の所得制限の撤廃だけでなく、たくさん子供のいる家庭には特別の優遇をするとか、思い切った制度が必要だろう。
そして、教育の思い切った無償化等、思い切った施策が必要だろう。
この問題、30年以上も前からの懸案事項であり、ちょっとやそっとでは解決できない。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?