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20代後半、先が見えない。転職したい。気持ちが焦る。周りと比べて落ち込む。それはクォーターライフクライシスってやつかもよ。

今回もまた某ラジオのお悩み相談の話題が元なのですが、20代後半で、タイトルのようなことで悩んでる人、多いなーと感じる。

大学出た人なら、仕事に就くのが22歳とか。最初はとにかく継続する事、石の上にも3年であっという間に過ぎ。でも仕事にはまだまだ課題も多く、慣れろ・覚えろで5年が経ち。ふっと気づくと27,8歳になってて、確かに仕事はそこそこ回せるようになったけど、あれ、私のしたいことってこれだっけ?とふと足を止めてしまうのがそのくらいの年齢なんだろうな、と思う。

心理学用語でクォーターライフクライシス、というらしい。「人生の4分の1が過ぎた20代後半から30代にかけて訪れる、人生の方向性と質に対する不安感を伴う危機」と定義されているそう。

前述のお悩み相談でも「最初働いていた職場は決して悪い環境ではなかったのに、私はもっとこういうことがしたかったはず!と思い立って仕事をやめ転職活動をしたけどうまくいかず。選り好みしている間に無職の期間が長くなって焦り、妥協した会社に勤めたものの、理想と現実とのギャップに疲れ切ってしまって不安で押しつぶされそう。なんなら元の職場に戻りたい。」といったことが述べられていて、そうそうこれがまさに、と深く頷いてしまった。

慣れには良い慣れと悪い慣れがあるけれど、同じ職場で長く働いていると感覚がマヒしてくるので、違う環境に身を置いてみたくなる、というのは誰しもあると思う。

それに加えて20代後半は、転職するなら今しかない!30代で転職ではもう遅い!という焦りも加わり、同級生をみれば、結婚した人・子供が生まれた人・起業した人・キャリアアップ転職した人など様々だし、テレビでは同年代でバリバリ活躍する著名人・実業家がいたりと、とにかく自分は何ができるのか?やりたいことは本当にこれなのか?このままの人生でいいのか?と思い悩む時期なんだろうと思う。

振り返ってみると、私の20代後半の人生のぐちゃぐちゃっぷりもまさにクォーターライフクライシス真っ只中のあがきみたいなものだったんだと思う。(今は冷静に考えられるけど、当時はそんなこと微塵も思わなかった。)

28歳の時、21歳から勤めていた職場がブラックすぎて毎日21時頃まで残業。もうこの仕事の為にこれ以上頑張れないと思い、恋愛・結婚に逃げようとしたけれど、根本的な問題解決をしないまま、逃げで他のことを始めてもうまくはいかないもので。(でも、あの頃は逃げるしかないほど消耗していたんだとも思う。)

そこからどん底の4年間を過ごし、落ちるとこまで落ちて、いろんな人に迷惑をかけて。

32歳の時転職。転職するにあたっては、条件をはっきり決めていたので後悔はなかった。転職しようと思うときは、今の職場で何が一番苦痛だったかを考えると、それ以外の部分は大目に見れる気がする。(少なくとも、私はそうだった。)

どの職場も100%完璧に理想とはいかないし、やりがいと給料どっちもそろってるなんてめったにない。やりがいと給料がそろったとしても、人間関係の問題・通勤の不便さ・残業の多さ・システムの問題などなど、今までの職場では当たり前にクリアされてて気づかなかった新たな問題点が出てくるし、世の中の流れや景気などによって最初良かったものが悪くなってくることも十分にあるわけで。

だからこそ、転職した時「最低限ここだけは!」って決めた条件があると、そこに立ち返れる気がする。あ、そっか。前の職場も本当にいろいろあったけど、私はここに一番ストレスを感じてたんだ。確かに、今の職場はそれがないだけ幸せだな。よし、もう少し頑張ってみよ!!それで十分だと思う。

逆に条件が定まらないのなら、実は何も不満はないけど、ずっとそこにいることに飽きちゃったり、他を知らないことが不安なだけなのかも。それなら、決定的な何かがあるまでそこにとどまってみてもいい気もする。不満のない職場なんて希少だったってことに、他に行ってから気づいて後悔するよりは。

今は私もアラフォーになり、結婚して子供も生まれて、体力もずいぶん落ちたし、記憶力や集中力も落ちてきているのを感じる日々で、そもそも「仕事」の位置づけや人生の中での重要度も変わってきた。

今までは仕事が生活の中心だったし、自己表現でありアイデンティティだったから、仕事内容に妥協できなかったし、許せないことも沢山あった。今はそれを仕事に求めなくなったので、ずいぶん気持ちは楽になった。お給料をもらってその対価として責任ある仕事をする。経験年数の分だけ、若い子達よりうまくできる部分もあるけれど、逆に子供がいたり体力が落ちてたりで急な休みなど迷惑をかけることもあるから、そこはお互い様の気持ちで後輩たちと支えあい補い合って頑張ろう、というように考えるようになった。

私が活躍するためのステージとして職場が存在してると思ってたのが、職場が働きやすい環境であり続けるためにお給料を頂いてる分頑張って貢献する、くらいスタンスが変わった。笑

私の場合は、妊娠して初めて「体調が悪くて思うように働けない」ということを経験したのも仕事観を変えるのに大きく影響したけど、結婚・出産・子供を持つ、ということを経験しなくても、人生における仕事の位置づけを変えることはできると思う。

仕事が自分の人生の中心になればなるほど妥協できなくなってくる、というのは当たり前だから、他に自己表現・自己実現の場所を持って、自分の気持ちをうまくそらして、分散してあげるのもいいのかもしれない。

ラジオのお悩み相談では回答者が「今は何をやっても不安だと思う。結婚しても、子供を産んでも、大きな会社に就職しても」と言っていて、そうそう、そうなんだよね、と頷いてしまった。だって、それがクォーターライフクライシス。時間がたって、すべてが過ぎ去った後に初めて分かることでしょう。

#転職 #クォーターライフクライシス #アラフォー  

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