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月刊 俳句ゑひ 卯月(4月)号

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上原温泉と若洲至による文芸系創作ユニット「ゑひ[酔]」の記念すべき初月号をまとめております。
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#季語

【note7月公開!】切れ字「や」と「の」を考える【月刊 俳句ゑひ 卯月(4月)号 『無題1』を読む〈後編〉】

【note7月公開!】切れ字「や」と「の」を考える【月刊 俳句ゑひ 卯月(4月)号 『無題1』を読む〈後編〉】

 こちらの記事は、月刊 俳句ゑひ 卯月(4月)号の『無題1』(作:若洲至)を、上原温泉が鑑賞したものの中編です。まずは作品の掲載されている本編、及び〈前編〉〈中編〉をご覧ください!

切れ字「や」と「の」を考える春の夜や浅き階下を銀座線

 最近、切れ字について悩んでいる。筆者の俳句生活は師によって、切れ字の代表選手である「や」の使い方の練習から始まった。「や」は、季語に接続させて用いることが多く

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【note7月公開!】俳句で伝えられないこと【月刊 俳句ゑひ 卯月(4月)号 『無題1』を読む〈中編〉】

【note7月公開!】俳句で伝えられないこと【月刊 俳句ゑひ 卯月(4月)号 『無題1』を読む〈中編〉】

 こちらの記事は、月刊 俳句ゑひ 卯月(4月)号の『無題1』(作:若洲至)を、上原温泉が鑑賞したものの中編です。まずは作品の掲載されている本編、及び〈前編〉をご覧ください!

俳句で伝えられないこと隣家にムスカリのある寒さかな

 鑑賞の〈前編〉にて、若洲至はゑひにおける俳句の「良心」だと書いた途端になるが、今回は、あれちょっと違うかも? な句を取り上げる。違うかもの理由は「ムスカリ」が春の季語で

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月刊 俳句ゑひ 卯月号〈増刊号・言葉の解説〉

月刊 俳句ゑひ 卯月号〈増刊号・言葉の解説〉

ゑひ[酔]のホームページ及びnoteで発表した、月刊俳句ゑひ 卯月号の俳句の言葉解説記事です。各作品に分けて順に説明していきます。

『うつら』(作:上原温泉)の言葉嘴

そのまま鳥のくちばしのこと。常用漢字ではないので説明をつけていますが、特に想像は難しくないでしょう。

似合はぬ 〈旧仮名遣い〉

上原・若洲とも旧仮名遣いを使って俳句を作っています。この表記でふりがなの通り読み、現代語と同様に

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【完全版】月刊 俳句ゑひ 卯月(4月)号

【完全版】月刊 俳句ゑひ 卯月(4月)号

メンバーの20句作品を月イチで発表するコーナーです。解説など関連記事をnoteやゑひ[酔]ホームページでも掲載していきます。

ホームページはこちら
(ホームページでは作品が縦書きで読めます!)

メンバー作品うつら(作:上原温泉)

嘴に似合はぬ魚春の夢
種袋思ひ出しては眠るなり 
血の繫がらぬ人々春の絵を踏みて
パンジーを本に挟みてより悪夢
三月のスプーン先月より深い
春の檻おもに腕を使ひをり

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