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【シリーズ・会社員を考える】『働きがい』の高め方

冒頭の画像は、私の古巣の会社で、本格的に公募制度が導入されたことを報道した、8月30日付日経新聞朝刊に掲載された記事です。

自分自身でキャリアを選択することで、働く意欲=働きがいを高める狙いがあるとされています。

日本は、他国に比べて、従業員が働きがいを感じている割合が、極端に低くなっています(以下、上記新聞記事の一部を参照ください)。

従来は、会社でのキャリアは、会社が一方的に決めることがほとんどであり、その従属性、主体性の無さから、働きがいを持ち難い環境に、従業員が置かれて来たと言えると思います。

私は、従来から導入されていた公募制度やインターンシップ制度、日常的な上司への面談を利用して、これまでに計5回、自発的な社内転職を経験して来ました。

それは、『人が成長するには、環境を変える必要がある』という、若い頃からの自身の考え方に導かれての行動でした。

私の経験から感じるのは、確かに、自律的に職場を決めて、新たな仕事に挑むことは、働きがいを高めることにつながると思います。

しかし、もっと重要なのは、当たり前かもしれませんが、異動した後の働き方により、如何に、関係者から信頼を得ていくのか、ということが、働きがいの継続性に大いに関係して来る現実にあると言えます。

新たな職場に異動することは、それまで築いて来た人間関係を、一度リセットすることを意味します。

そして、新たな人間関係を構築していく行動の必要の発生を伴うことになります。

その行動の過程で、私が大切になって来ると経験的に感じたのは、『自分は何者であるのか』というアイデンティティーを、自分自身で、どれほど客観的に意識出来ているかに掛かっている、ということです。

同じ会社、あるいは、グループ会社と言えども、新たな職場に異動することは、社外に転職した際と同様に、異動先の人たちから、「この人は、どんな人だろう?」と、かなりの期間、いわゆる『品定め』されることになります。

そこで、問われるのが、前述の『アイデンティティーの自覚』なのです。

私の場合、新たな職場で、『自分が認められた』と感じるようになるまでに、早くて1年、一番長い場合では、3年の月日を要しました。それだけ、関係者から信頼を得るには、労を要するということだと思います。

しかし、信頼を得てからは、本当の意味で、『働きがい』を感じられるようになりました。それは、新たな職場に、自律的に異動し、新たなチャレンジから得られる『働きがい』よりも、比較にならない程、大きな満足感に繋がっていきました。

『働きがい』を高める為には、自律的に異動した『自身の選択』に責任を持ち、その新たな仕事で、関係者の信頼を得るまで、自身のアイデンティティーを礎に、日々の業務に励むという、地道な努力が大切であると、今、身にしみて感じています。

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