見出し画像

震災を伝える絵本/あの日も働いていた人がいる

こんにちは、絵本案内人の いとう です。

もうすぐ東日本大震災が発生した3月11日がやってきます。

あれから10年。震災を知らない子どもたちに、震災の怖さよりも先に伝えられることがあります。

震災直後に燃料を届えてくれた人たちがいる

画像1

『はしれ ディーゼルきかんしゃデーデ』
文:すとうあさえ
絵:鈴木まもる
出版社:童心者
※2011年3月11日の東日本大震災の直後の磐越西線(新潟〜福島 郡山)が舞台の、事実に基づいて作られた絵本です。

震災当時、東北はまだ雪が降るような寒さでした。避難所のストーブにも、ライフライン復旧のための車両にも、とにかく燃料が必要です。しかし、道路や線路は地震の被害が大きく使えません。そんなとき活躍したのが、全国各地から集められたディーゼル機関車だったそうです。

物語の終盤、やっとのことで第1便が目的地の福島県 郡山駅に到着します。現場にいる方たちだって被災しています。でも、みんなのために働いてくれた、そのことを震災を知らない子どもたちに伝えたいと思いました。

震災の被害はあまりにも甚大で、そのまま伝えるのはある程度の年齢になるまでは難しいのかもしれません。

でも、小さい子にも、いざという時に身を守る術と、復旧・復興を支える人たちの苦労や思いを知っていてほしい、それがわたしの願いです。

この絵本は、3歳〜9歳くらいのお子さんに怖がらせないで震災の当時の様子を伝えることができる1冊です。この機会にぜひ手にとっていただけたらと思います。(おしまい)

【参考資料】


最後までお読みいただき、ありがとうございます!サポートしていただいた暁には、自分のために厳選した1冊を購入させていただきます。感謝いたします。