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3歳が、絵本を描いたので読んでくださいな

こんにちは、絵本案内人の いとう です。

今日は、3歳の頃に息子が描いた絵本を見てもらいたくて。お付き合いいただけると嬉しいです。

『いそげ!パッチちゃん』 作者:いとうくん(仮)

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パッチちゃんは ねるまえに ほんを よみます。
きょうは きょうりゅうのずかん。

「おやすみ、まま」
「おやすみ、パッチちゃん」
パッチちゃんは きょうりゅうのゆめがみたいなあ
とおもいながら
くうくうねむりました。

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「あれ?ここはどこだろう。かわがながれてるなあ。」
パッチちゃんはしらないばしょに きて しまいました。

「わあ、きょうりゅうだ…!きょうりゅうのまちに きちゃったみたいだー!」

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「わあ〜〜〜!!ティラノサウルスに あっちゃった〜!!」

こんなおおきい ティラノサウルス みたことない!
とおもいながら パッチちゃんは いそいでにげました。

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「どうしよう もうにげるところが ないぞ。」

「しょうがない。うみに とびこむしかない。」
「えーーーい!」

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「あれ?いいきもちだぞ?わあ、ぼく きょうりゅうに なっちゃったんだ!およいでるぞー!」
パッチちゃん、きょろきょろ すいすい およいで いると…

「こんにちは はじめまして。ぼく パッチちゃん。」
「はじめまして。わたし りなちゃん。いっしょにあそぼ。」

ふたりは いっしょにおよいだり すなあそびをしたりして とっても なかよしに なりました。

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「あさだ…あれ、りなちゃんがいなくなった…。」

「いた!いえーい!」(おしまい)

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制作秘話

妄想の世界と現実世界を行ったり来たりできる3歳以降、作り話をするようになりました。こんな夢を見た、と話すのですが、話しながらストーリーを組み立てて遊んでいるように見えました。

いつか消えてしまうかもしれない、そのファンタジー性を取っておきたくて「そのお話、絵本にしてみない?」と私から話をもちかけたのが制作のきっかけです。

作るにあたっていくつかのことに気をつけました。

○ストーリーや台詞は息子の言葉をそのまま採用すること
○絵は本人が描きたい範囲で(絵は労力を使うので挫折しないように。好きなシール貼りも取り入れて。結果的に顔だけは描いてねとお願いしました)
○不完全に思えてもページ数は最小限に

これらのことに気をつけて、と言っても楽しんで進めました。

手順としては、

あらすじとタイトルを考える

絵コンテを起こしてページ数や文章を決める

絵を描かせたり、シールを貼らせたりしながら文章を添えていく

完成!

「この子、なんて言ってると思う?」「このときどんな気持ちかなあ?」などと質問する形で文章を引き出していきました。

息子としては、妄想が絵本になってとても嬉しかったようで、その後も定期的に手に取っては読んで!と持ってきます。作って終わりにならなかったのは嬉しい誤算でした。

ある日いきなり登場したパッチちゃん。実は、息子本人とパパをミックスしたような見た目です。なんだかそれが嬉しかったですね。

それから、この絵本のもとになっているのは、NHKスペシャル 選「恐竜超世界(2)「史上最強!海のモンスター」に出てきたモササウルスの先祖です。

モササウルスの先祖は、トカゲのような見た目で海近くの陸地で生息していたが、ある日敵から逃げるために海に飛び込んで、そのまま海で生きられるように進化を遂げたというのです。

正確にはそのストーリーは演出で、実際に危機迫って飛び込んだことがきっかけで進化したのかは分からないんじゃないかな?と個人的には思います。

が、それがよっぽど印象に残ったようで、絵本のストーリーに盛り込まれました。

こんな風に、3歳そのときの好みや発想を形に残せて嬉しいです。自称育休の最大のプレゼントになったかもしれません。

よかったら感想をお寄せください。そのまま4歳になった息子に伝えます。よろしくお願いします!(おしまい)


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