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花には水を

 「座右の銘は何ですか?」と問われて、何を思い浮かべるだろうか。長年、私のそれは、父が手書きで居間に掲げたクソ真面目な家訓で、クソ面白くもなかった。

    人なみの努力は 人なみの進歩

 学生時代に恩師がとったアンケートでも、「努力」「一所懸命」「一球入魂」「七転八起」等の根性ものが圧倒的多数だったという。おそらく私の世代はそういう価値観で教育されてきたのだろう。そんな中で、ただひとりだけ、次の一句を書いた学生がいたそうだ。

    花には水を 人には愛を

 師が不思議に思って由来を尋ねると、その学生は静かにこう語ったという。
「この言葉は母から教わりました。母は中国人です」と。

 昨今、隣りの国を悪く言う人が多くて驚くばかりだが、歴史を遡れば、どれほど深い関わりがあったことか。脱亜入欧で失ったものの大きさを改めて思う。

中國の友からの贈り物


タイトル画像はみんなのフォトギャラリーから、nouchiさま より拝借しました。記事内容はいささか耳が痛かったのですが、素敵なイラストから大切な言葉を思い出して感謝です♡

<追記>
光栄にも bbさまの「エモスクラップ2」に加えていただきました。
このマガジンのイラストに「真面目」って記されていて、たしかに真面目な一節が出てくるのでセレクトされたかな😆 な〜んて思わなくもないのですが、書くのが難しいテーマだっただけに意のあるところを汲んでいただけたようで嬉しいです♡