見出し画像

本屋は避難所(シェルター)

とある本を読んだ。

本屋さんによる本屋さんの本。

荻窪にある新刊書店Title。その店主さんの著書。


今や本はネットで送料無料で購入できる時代。でも、私は本屋さんで本を買う。(絵本は絵本専門店で買う。)


なぜか。私が本屋さんが好きだから。それに他ならない。


では、なぜ好きなのか?その理由は、突き詰めようと思ったことはなかった。しかし、この本を読んで結論にたどり着いた。

本屋は避難所(シェルター)なのだ。

本著ではこのように書かれている。

「何もしていなくても、パソコンやスマートフォンから大量の情報が入ってきてしまう現代では、意識しなくてもその情報と体が勝手に繋がってしまう。」

※私の心の声(ああ・・・。分かる。単なる情報に感情が翻弄されている・・・)

「(中略)本屋にいる人は自然と口をつぐみ、本が語りかける小さな声に耳をすませながら、本来のその人自身へと帰っていくのだろう。」


そうそう。本屋にいると、母でもない、会社員でもない、何も着飾らない自分に戻れる。

本という存在そのものの力なのかもしれないし、本を手掛けた作家の力なのかもしれない。

1冊1冊は小さな声なのかもしれない。でも集まると、ものすごいエネルギーを発しているように感じる。

そのエネルギーは、電気的なものではなくて、滝から出るマイナスイオンだったり、樹木が生み出す酸素に近い気がする。


ネットでの流通が益々盛んになっている今日この頃。

でも本屋はどの街にも必ずなくてはならない。どの本屋も誰かの避難所(シェルター)に違いないからだ。

そして、もし絵本を買うならば、絵本専門店をお勧めする。

専門店で買った絵本は、なぜだか絵本の登場人物(人でないことも多い)が、生きているように見える。

家に持ち帰ると、「ここが私の新居なのね」と言っているように見える。一度お試しあれ。

絵本講師として社会に学びを還元していきたいと思います。