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ゆかりアーティスト04 黒川遼

こんにちは。
初のオンライン取材にドキドキした、note更新担当のたぬ子です。

今回は、“演劇”“マジック”“おとぎ話”を合わせた劇団『おとぎと魔法の劇場』を立ち上げるなど、新しいマジックの可能性にチャレンジしている ”マジシャン” 黒川遼(くろかわ りょう)さんをご紹介します!

[プロフィール]
■氏名(ふりがな)
 黒川 遼(くろかわ りょう)
■ジャンル
 マジシャン、小学校向け演劇
■連絡先
 Tel:090-1176-4862 Mail:info@kurokawaryo.com
■経歴
 1988年生まれ。愛媛県新居浜市出身。高専在学中に『奇術部』を設立。全国各地でマジックショーやコンテストに参加し、ICMコンベンションでJTB賞を受賞、中国で開催されたアジア大会のゲストコンテスタントに選出される。大学卒業後、個人事業主を経て企業に就職。そこで、社会課題を解決する独自の手法を開発する。2019年にプロマジシャンとして独立し”マジックで課題解決”をテーマに活動中。

目指すはファンビジネスからの脱却

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―普段、どのようなパフォーマンスをされているんですか?

 かなり特殊かもしれないんですけど、“ファンをつけないマジシャン”を目指して、あえて個性を出さないパフォーマンスをしています。
 プロになろうと決めたのも、マジックのビジネスモデルを変えようと思ったからなんです。「特定のマジシャンじゃないと笑いが起きない」マジックから、「誰がやっても笑いがおきる」マジックに変えていければいいなと思って、“誰がやっても効果がある”をポイントとしてショーに取り組んでいます。

―好きなマジックを教えてください。

 普段のショーだと、お客さんに喜んでもらえるマジックを選んでショーを組んでいくので、自分の趣味趣向をいれないようにしているんですよ。
 なのでプロになる前の話になるんですけど、コンテストでよく“シンブル”という指ぬきを使ったクラシックなマジックをやっていて、それは好きでしたね。

マジックの”価値”ってなんだろう

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―プロのマジシャンになったきっかけは何ですか?

 プロマジシャンというのが、人気者にならないと成り立ちにくい職業になっているので、そのビジネスモデルを変えたいと思ったんです。

 学生の頃からマジックをやっていたんですけど、“プロマジシャン=人気商売”って考えた時に自分に嘘をつく瞬間が多そうだなと思っていたし、歌手みたいなカリスマ性が求められているわけではないと思っていたので、当時いただいたプロへのお誘いはお断りしていたんです。
 その後、企業に就職し営業として働いている中で、ものの”価値”について考える機会があり、”マジックの価値”を改めて考えると出てきた答えが“集客”だったんです。“集客”ということは結局“マジシャン=人気商売”になってしまうんです。それを、すごくもったいないと感じましたし、マジックには別の価値もあるんじゃないかなと思って、マジック/パフォーマンスの新しい価値を見出し、その価値を高めるためにプロマジシャンになりました。

―プロフィールに”マジックで課題解決”とありますが、具体的にはどのようなことをされているんですか?

 正直まだそんなに事例はないですね。
 ご依頼を受けてからマジック完成までの流れとしては、クライアントの業界について勉強するところから始めます。そこから、依頼内容に合わせた課題やPR方法を10個程ご提案させていただき、クライアントと打ち合わせを行いながらニーズに合わせたマジックを1つずつ組み立てていきます。

 僕は、キャラクターの確立されている人が、普段から関わりのない業界に合わせたパフォーマンスをすると、自分のキャラクターを出せなくてインパクトが弱くなると考えているんです。なので、普段のパフォーマンスから個性を出さず、クライアントのカラーに合わせたパフォーマンスを提供できるように心がけています。

マジックはロジカルに考える

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―マジックの習得にどのぐらいの期間が必要ですか?

 マジックには基本技法があって、それを習得するには3ヵ月程かかります。それを習得していれば、オリジナルのマジックを作りたいと思った時に、基本技法の組み合わせになっていくので、マジック中のトークを考えても3時間ぐらいで完成します。

―オリジナルのマジックってどのように考えられるんです?

 例えば、“相手のマスクを消す”マジックを考えようと思った時に、マスクを実際に消さなくてもいいんです。マジックっていうのは、消えているように見えればいいっていう考え方なんで、「どこからなら消えているようにみえるんだろう」とお客さんからの角度や見え方などを色々考えていくんです。なので、最終目標(=マスクを消す/消したようにみせる)のためには、どうしたいいのかっていうのを、1つずつロジカルに考えていく感じですね。

―マジックを続けている理由ってありますか?

 今プロマジシャンをしている理由は、希少性があるジャンルだからというのが大きいですね。ただプロになる前は、どんな人でもマジックを観て驚いて、元気になってくれるところに魅力を感じていましたね。マジックには不確実性という要素がたくさん入っていて、他のパフォーマンスに比べてお客さんが満足感を得やすいジャンルなんで、やりがいを感じています。

何度でも観たい変面の魅力

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―マジックの他に変面もされていますが、何か共通点があるんですか?

 共通点はあるんですけど、どっちかというとマジックよりもジャグリングに近いんじゃないかなって僕は思ってるんです。
 マジックって、思考しないと不思議さが伝わらないと思ってるんですけど、変面ってぼーっと観ていても、どんどん顔が変わっていくので「おっ!?おっ!?」と、何も考えなくても楽しめる。そこが、技を観て驚くジャグリングと似てる要素かなって思いますね。

愛媛県のPRがしたい!

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―これから愛媛県でやってみたいことがあれば教えてください。

 2つあります。
 1つ目は、“演劇”“マジック”“おとぎ話”の3つが合わさったおとぎと魔法の劇場という劇団を小学校向の芸術鑑賞会用に作ったので、どんどんやっていきたいですね。
 有名な劇団って県外にまとまっているんで、県外から来られないから中止とか、良いものを観るなら首都圏から呼ばないといけないって思われることも多いんです。なので、四国内にクオリティの高いプロの劇団があればいいんじゃないのかなと思って、小学校の先生方にヒアリングをさせていただいて、そのニーズを叶えるためにこの劇場を立ち上げました。
 この『おとぎと魔法の劇場』をビジネスモデルとして確立させて、他の劇団や小学校に向けて発信していけば、首都圏に負けない演目を愛媛で作れると思っています。

 2つ目は、愛媛県や新居浜市をPRできるようになりたいですね。
 今、みかんジュースのPRに使えるマジックや新居浜の太鼓台をPRするマジック道具を制作してもらってるんです。今後は、この道具を使って愛媛県の方々と一緒に愛媛県の魅力を発信していければいいなと思っています。


絵しりとり こ○○

絵しりとり

 前回の阿部さんが描いてくださったのは、”こだま”でした!

 いつもは、スケッチブックを持参して絵しりとりをお願いしていましたが、今回はオンラインということでデジタルで描いていただきました。
 
 ””からはじまる、この形状のものといったら? 正解をお楽しみに!
 

※今回の取材はオンラインで行い、記事内の写真は全て黒川遼氏よりご提供いただきました。


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