ゆかりアーティスト08 かのうかりん
こんにちは。note更新担当のたぬ子です!
むっちりボディが愛くるしいハチワレ猫ちゃんをご存じですか?
そう!2018年4月から、愛媛新聞社で連載されている『かなしきデブ猫ちゃん』のマルです!
そんなマルの生みの親である、絵本作家 かのうかりんさんにお話を伺ってきました。
どこまでも続くマルの大冒険!
―マルが愛媛県内をたくさん冒険していて、これからもどんどん冒険に行くのかなと楽しみです!
実は、愛媛県だけではなく全都道府県をマルに冒険させるのが夢なんです!
でも、全都道府県制覇しているころには制作者の私たちが、じいさん・ばあさんになっちゃってると思うんですけど(笑)
マルが都道府県ごとの猫や、ご当地動物とたくさん出会っていけたらいいですよね。
―愛媛県内の冒険だけでも、とても楽しかったので47都道府県楽しみにしています!
うちの夫は、「マルが愛媛から出たら、愛媛の人たちが寂しがるんじゃないの?」とか言ってるんですけど、そんなことないですか?
―ないですよ!いろんな冒険をして、マルが一回りでかい漢(おとこ)になって帰ってきてくれると信じています!
それは良かった!それを聞けて嬉しいです!
絵本が身近なアート
―絵本作家になろうと思われたきっかけは、なんだったんですか。
幼稚園の時から「絵本作家になりたい」って思ってました。
小っちゃい時から絵を描くのがとにかく大好きで、身近にある芸術やアートが絵本だったので、自然と「これ(絵本)を作る人になりたいなあ」というふうに思ってたんです。
でも、本格的にデッサンを習い始めたのは中1の時ですね。
彫刻家である阿部誠一先生のアトリエを訪ねて、デッサンを教えてもらいました。そこから「私、美大行くんだなあ」と思い始めました。
絵を勉強していなかったからこそ”今”がある
―「絵本作家」を目指されていたにもかかわらず、大学で彫刻科に進まれた理由はなんだったんでしょうか。
彫刻家の方に習っていたのもあるんですけど、彫刻科のデッサンが好きだったんですよ。学科によってデッサンのタイプが全然違ってて、私はすごく勢いがあって、かっこいい彫刻科のデッサンが大好きだったんです。
もし、彫刻科でなく絵を勉強してたら「もっといろんな技法とか学べたのになあ」って思うんですけど、そのまま絵を勉強してたら絵や絵本のことを嫌いになってたような気がするんですよ。
絵に打ち込み過ぎてたら、そればかりに囚われすぎちゃって離れていってた気がするんですよね…。
学生のころって、なんか色々考えちゃうじゃないですか。
東京行ったら自分よりも、もっと絵がうまい人がいっぱいいて、その中にいたら絶対打ちのめされただろうし、それで「絵本作家になりたい」っていう夢もなくなってたかもしれない…。
なので、絵とは全然違うことを勉強できて良かったなあと思っています。
自由に作るアート。一緒に作る絵本。
―彫刻制作と絵本制作で、制作時に何か違うところはありますか。
彫刻制作や絵画制作はアートとして、自分の表現したいことをそのまま自由に作ってる感じなんですよね。彫刻と絵画で、表現方法は全然違うけど自分の中では同じジャンルで、絵本制作は別のジャンルって考えですね。
絵本は、読者の方や編集の方、早見さん(文担当:早見和真 氏)のいろんな意見を取り入れながら、いろんな人と一緒に作ってるイメージなんです。
絵本の絵を描く時は、職人のような気持になって読者の方を想像して描いてるので、”とにかく丁寧に”を心がけています。
特に、『かなしきデブ猫ちゃん』の第2弾はマルに行ってほしい場所を募集して描いたので、読者の皆さんと一緒に作った思い入れのある絵本になっています。
『かなしきデブ猫ちゃん』は、全身全霊で描こうと取り組んだ作品ですね。背景を描くのがすっごい苦手だったんですけど、この作品ですごい鍛えられました!(笑)
―愛媛県各地の素敵な風景が毎ページ出てきますもんね。
道後温泉とか、すごい複雑な構造で3回描きましたからね!
見る位置によって、屋根の形や装飾が全部違ってて、「なんでここがこうなるの!!」って何回描いても混乱してました(笑)
でも、地元の人はすごくよく見てるだろうから、「ここ違うじゃないの」と言われないように、ひたすら丁寧に描こうって頑張りました。
マルのブロンズ像を道後に建てたい!
―愛媛県で今後やってみたいことはありますか。
”マルのブロンズ像を道後に建てたい!”って野望を抱いています!
ゆくゆくは、マルが冒険した愛媛県内各地に像を建ていきたいと思ってますね。
今年、しまなみの杜リゾートさんに猫の夫婦のブロンズ像"しあわせ"を設置させてもらったんです。
久しぶりに彫刻技術を活かせる作品を制作したことで、絵本作家としての活動と共に彫刻制作の活動もまた始めていきたいと思いました。
この気持ちもあって、”マルのブロンズ像を道後温泉に建てる”という夢をさらに強く願うようになりました。
絵しりとり キューピッド ⇒ ド○○○○
ー絵しりとりをお願いします。
うーん。あれしかないなあ。
あ!茶色のマジックがない…。
マルも一緒に描けばよかったですね。
そう言って描いてくださったのはこちら!!
マルのモデルや『かなしきデブ猫ちゃん』制作秘話など、記事にまとめきれないぐらいたくさんのお話をお伺いできて、あっという間の取材時間でした!
『かなしきデブ猫ちゃん』気になるなって方はぜひ、下記ホームページをチェックしてみてください!
作品の相関図が載っていたり、試し読みもできちゃいますよ!
そして、今回の取材にあたり素敵な空間を提供いただいたのは、2021年に今治市に誕生したリゾート施設『しまなみの杜リゾート』さんです!
かのうかりんさん、愛媛新聞社さん、しまなみの杜リゾートさん、取材にご協力いただきまして、ありがとうございました!
かのうさんはTwitterもされているので、チェックしてみてくださいね!
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