見出し画像

#000 egword チップスについて

次の記事 ➡
 📔 egword チップスマガジン

はじめに

このアカウント「egwordチップス」では、日本語ワードプロセッサー egword universal 2 (以下 egword と省略)の基本的な使い方について書いていこうと思っています。egword は現在、macOS でしか使えませんので、Windows, Android, iOS等でこのページをご覧になっている方には関係のない話題になります。

なぜこのnoteを作ったか

なぜこのような note を作ったかというと、「egword の使い方がわからない」、「egword のマニュアル本ってないの?」という話題を時々見かけたのがきっかけです。そういう人々に少しでも使い方を知ってもらい、egword を広く使ってもらうことが 「egword チップス」の目的です。わたし自身は egword のいちユーザーでしかありません。しかし、egword が少しでも広く使われ、バグフィックスの優先順位があがったり、新OSへのポーティングが継続されれば、わたしたちユーザーにとってもメリットがあるのです。

egword の歴史

egword は1986年に Macintosh の日本語化と同時に登場した、日本で最古参のワードプロセッサーです。2008年に開発元のエルゴソフトが解散したため一時購入できなくなりましたが、2018年に物書堂から再発売になりました。2008〜2018年の10年間、多くのユーザーが最終版の egword を使い続けていたと思われます。(わたしもそうです。)そもそも、あるコンピュータプログラムが一度もパッチをあてずに10年間OSのバージョンアップを乗り越えて使用できたということは驚くべきことです。しかしさすがに不具合が目立つようになり、Appleからは32 bit API の廃止がアナウンスされ「もはやこれまでか」と思っていたところに、物書堂から再発売され、最新のOSへも対応されました。これはユーザーにとって大変ありがたいことでした。あの空白の10年間をもう味わいたくない、macOS が intel から ARM の命令セットへ移行しても egword を使いつづけたい(*1)、あわよくば、iPad でも使いたい、というのがわたしたち egword ユーザーの願いです。

*1 :2020年11月 macOS は ARM系のチップへ移植され、egword は ARM の命令セットに対応しました。

egword の特徴

わたし自身は egword は特に難しいところはないと思っています。Microsoft Word (以下 Word と省略)を使いこなしている人には、たぶんあまり苦労なく egword を使えると思います。その Word と比較して egword の特長を挙げれば「したいことが素直にできる」という点につきます。特に縦書きの文章や表を作るときにはそれが顕著です。
egword のデメリットというと、最も大きいのがファイルの互換性です。世間では Word の .doc/.docx ファイルがページ物の標準のプロトコルとなっていますから、Word ファイルの納品が必要な場面には向きません。実際わたしも Word の原本の納品が必要な仕事では Word で仕事をしています。原本が要求されない場合は、egword で作ったものを pdf で書き出して納品するようにしています。
egword ファイル文書の永続性については、あと10年開けるか、20年開けるか物書堂次第です。ただ、Apple 謹製のワードプロセッサー ClarisWorks の文書よりすでに長い時間を生き延びていることは知っておいてもいいでしょう。それでも心配なら逐一 pdf に書き出しておくのがいいかと思います。

egword の表

本稿では egword Universal 2 のことを単に「egword」と表記します。また、大文字の「EGWORD」と書いた場合は、 OS9 時代の旧 EGWORD 14 以前のバージョンを意味します。

対象バージョン

この連載は、egword Universal 2 Version 2.1.8 〜 2.2.7 を対象に書かれています。

次の記事 ➡
 📔 egword チップスマガジン

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?