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街の本屋さんが営む、隠れ家のようなブックカフェ ときわ台「本屋イトマイ」

数ページ読んで積まれたままの小説。



読みたくて買ったはずの本は家だと集中するまでに時間がかかるし、電車の移動中はなんとなく携帯に手が伸びてしまう。

静寂が守られた居心地のいい空間で読書に没入したい。誰にも邪魔されず自分だけの時間が過ごせたら。


そんな理由を言い訳に引き連れて訪れたい、隠れ家のような「本屋イトマイ」今日は読みかけの本を持って訪れたい、カフェ併設の街の本屋さんのお話です。


ときわ台駅前はお店がいくつか並び、少し歩くと学校や閑静な住宅街が立ち並ぶ。スーパーやケーキ屋さんなどもあり、ここを生活圏にしている人たちが行き交う、穏やかながらも常に人の気配がある街だ。

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イトマイがあるのは駅からすぐのビルの2階。


扉を開けて階段を上がっていくとお店の奥側が新刊書店、手前が喫茶となっている。あまり広くはないものの、木の家具で囲まれた店内は温かみがあって、息苦しさを感じるどころかほっと落ち着く空間。


お店の人に声を掛け喫茶の席に腰を下ろす。


喫茶はほとんどが一人席で、椅子にサイドテーブルの席、デスクがある席、梯子を上って辿り着く屋根裏部屋みたいな席。様々なつくりの一人席があっておもしろい。次は大きな本棚の隣に座ってみたいなあ。

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喫茶スペースの空間を見渡すと観葉植物やドライフラワーがいたるところにあって、白く塗られたガラス戸の本棚、ひとつひとつデザインの違う椅子、席づくりなどを見ていると飽きなくて、こんな部屋に住みたいなあと心から思う。

そこまで広くない空間も家具や席の配置でこんなにも個々のスペースを保つことができるなんて驚きで思わずまじまじと見てしまう。


本を読むことに集中できて落ち着ける空間なんて最高だ。


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しばらくすると頼んだプリンとクリームソーダが運ばれてきた。

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日が沈んだ後、暗くなる前の空のような色のクリームソーダはうっとりするような綺麗なグラデーション。

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しっかりと自立する固めのプリンはたまごの味とガツンと苦いカラメル、ほんのりレモン味のクリームが口の中で合わさっておいしい。


クリームーダとプリンを少しずつ口に運びながら手元にある本を読み進める。


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各席の机や近くにはお店セレクトの本が置いてあって自由に読むことができる。雑誌や漫画に小説などジャンルは様々。今回座った席にはドストエフスキーの本が多く置いてあった。


人にもよるかもしれないけれど、年を重ねてからは中々突発的な買い物をしなくなり、本も熟考してから買うようになった。なので普通に過ごしていれば出会うことのなかった本を読めるというのは少したのしい。自分が買った本だと最後まで読まなければと責任を感じることもあるけれど、人の本なら気になる本を気になるところだけ読むことができる。贅沢な時間だなと思う。


本を読むのに少し飽きたらぼうっとしたり書き物をしたり。一人ずつ(ゆったりめの作りで二人で座れる席もある)の席づくりで私語も禁止だから、周りの目線も気になることもなく存分にくつろぐことができていい。賑やかなお店も時として好きだけれどやはり静かなお店は落ち着く。


お会計を済ませた後は書店側の売り場に。街の小さな本屋だと侮るなかれ、ジャンルごとに仕分けられた本棚にはびっちりと本が並べられていて気になる本が次々と出てくる。


当てもなく本屋さんに来てはぶらぶら本棚を眺めるのが案外たのしかったりするんだよなあ。いつも本屋を出る頃には次に買いたい本リストが次々と増えていく。たまにはフィーリングで本を選ぶのもいいかもしれないね。

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夏休みの図書館、親戚の家、親のいない時間の自室。
どこか夏休みのひとり時間を連想させる隠れ家のような本屋イトマイ。
居心地のいい空間で本を集中して読みたいときに訪れたいブックカフェです。

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