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70人裏垢不倫夫の義実家とバトルになった話②

こんにちは、ego@離婚協議中(@ego_929)です。
9月中は仕事もバトルも忙しく、かなり間が空いてしまいましたが、前回の義実家バトル編①の続きです。(最初から読まれる方はこちらからどうぞ!)
今回もどうぞよろしくお願いします。




徹夜明けで実家へ

徹夜で挑んだ父の退職セレモニーは、オンラインながら結構盛り上がった。
実子の私が言うのもなんだが、父の話は面白い。布石を打って後から回収するのが上手いのである。

父は職場から、私と家族は実家から参加していたので、母や妹から「今日は夫くんは?」と聞かれたが、まさか不倫が発覚したので義実家に返品しましたとはこのおめでたい場で言えないので「今日は実家で見てくれるらしいよ~」と伝える。

実は義実家には事件発覚前から「是非見てください!」と視聴用URLを送ってあった。とはいえ、多分見ないだろうなと思っていたが、イベント終了後に義母から「お父様がお仕事を愛していたことが伝わりました」と連絡が来ていた。「ご視聴ありがとうございます」と返す。夫からは何も送られて来なかった。


地獄の探偵活動、スタート

夜に車で社宅に戻った。2日前まで夫とそれなりに楽しく過ごしていた部屋でノートパソコンを立ち上げる。先ほどまでは、家に戻った父に花束を渡したり、写真を撮ったり、寿司を食べたり、何もなかったかのようにニコニコと楽しい時間を過ごしていたのに、部屋に帰ってきたら殺し屋の目で夫のエロアカウントを調べている自分のギャップに引いた。まるでドラマ「魔王」の大野智のような生活である。それでも私は現実から目をそらさずに戦うと決めたのだ。

まず進めていくのは夫と不倫相手とのやりとりの分析である。TwitterのDM(ダイレクトメール=個別にやりとりができる)を見ていくのだが、これがものすごいボリュームだった。
常時10名以上の女性と並行してやり取りしており、1日30通以上メッセージを送っている状況だ。さらに連絡を取っている相手は不倫相手だけでない。

夫と同様に裏垢男子を名乗る変態からの動画の拡散依頼、どう考えてもまともじゃない事務所からの男優としてのスカウト、アダルトグッズのPR案件、性に関するアドバイスを求める高校生男子からの切実な相談(どう考えても相談相手を間違えている)など魑魅魍魎がうじゃうじゃいるのである。

魑魅魍魎は置いておいて、とりあえず不倫相手のやりとりをさかのぼっていく。すると大体の直近の犯行の流れが見えてきた。


夫の手口

夫の手口を簡単にまとめるとこうだ。

①夫がプロフィール欄に貼ったGoogleFormに不倫相手が応募してくる
(GoogleFormの説明は今後別の記事で書きます)

②夫から応募者にTwitterのDMで連絡
夫「はじめまして♪僕に興味をお持ちいただけて嬉しいです🥰○○さんとお呼びしてよろしいですか☺️」

③DMにて写真を交換
夫「お互いどんな雰囲気か分からないと思うので、よかったら写真を交換しませんか?僕はこんな感じです✌️」
会社のトイレで撮ったであろうキメ顔を送付
・相手の写真には大体の場合「かなりモテそうです😉」と返信
 (会社で自撮りすな)

④日程、集合場所調整
・相手に希望のエリアを聞いて、夫が出向く形式
・結婚式や出張に合わせて新幹線の距離でも遠征している
 (不倫ついでに列席すな)

⑥当日、服装をお互いに報告し、落ち合う
女「ピンクのトートバッグに、くすみピンクのワンピースです」
夫「見つけた😉」

⑦数時間後、夫から感想を送る。
夫「○○ちゃん今日はありがとう🥰とっても良い子で楽しかったし気持ちよかった🙈💓」
・この文章はほぼコピペ
・たまに相手からも感想が送られてくる
・時間帯を確認したら私が駅に迎えに行った車の中で送っているもの多数

⑧作製した動画を先方に披露
夫「こんな感じに編集したけどどうかな😉」

⑨Twitterにアップ

もうすべてにゲンナリするのだが、絵文字がダサすぎてもはや狂気だった。そしてすごいのは、これを何人もの相手と並行してやっていて、なんならこれはやり取りが少ない方のパターンだということだ。

やり取りが多いパターンだと、もう全部読むのに1時間以上かかる。
なおその場合も内容は低俗で、相手から「夫さんに元気をプレゼント♡」とドンキですら置くのをためらうレベルの下着姿の写真が送られてきたのに対して「仕事中に勃っちゃったじゃん!」などとノリノリで返すなどしていた。この会話、どちらとも勤務中のアラサーである。今すぐに辞表を出して滝に打たれることを勧めたい。


証拠写真発見

そして何人かのDMを見ている内に見つけたのが、実際にホテルで不倫相手を撮った写真である。「今日撮った写真送るね」と夫から不倫相手に送っているのだ。不倫相手の年齢は様々で、私服姿の人もいれば見識を疑うコスプレしている人もいる。

何枚かを画面の上で並べてみると、全員がベッドに腰かけて斜め上からカメラ目線で撮影されており、すべての写真が同じ構図であった。これにはコレクタ―的な狂気を感じて結構引いた。海外ミステリなら「全員庭に埋めてやったさ」と犯人が自白しかねない絵面である。

さらに最悪なことに、夫と不倫相手との2ショットも何枚か出てきた。
ホテルの脱衣所であろうスペースで、浴衣姿で歯ブラシを口に咥えて頭を寄せ合い、鏡の前で撮影している写真で、スマホを構えているのは夫である。お前が撮ったんかい!と心の中で突っ込む。

バスローブ姿の夫は、確かに夫なのだが、「えっこんな顔だっけ?」と思うような人相だった。充血した目をぎょろりと見開いているが、心なしかやつれて目が窪んで見え、眉毛は不自然に吊り上がっている。そしてやせ型に関わらず肌全体が荒れて脂ぎっており、正直とても気持ち悪い。
20歳ごろの夫の写真を手元のスマホに出して比べてみると、まるで別人のようだった。まさに闇落ちのビフォーアフターである。
念のため、1カ月以内に私と撮った写真を見てみると、確かに肌は汚いのだが、目元はもう少し普通だ。不倫中はやはりアドレナリンで顔つきが変わるのだろうか。

不倫相手の単独写真ならまだしも、なぜ自分にとってもリスキーな2ショット写真を撮り、相手と共有しているのか、意味が分からなかった。不倫相手が自分のTwitterにでもアップすれば、夫の社会人人生は終わりである。
意図を聞くために夫に電話を掛けることにした。


夫との電話

長いコールを経て夫が電話に出る。

夫「はい…」
私「今日は父が話してるの見てくれたんだよね?どうだった?」
夫「えっといや…もう…見れないよね、顔が…」
私「あなたが裏切った人の顔だもんね」
夫「………………」

あっこいつ罪悪感を言い訳にオンラインセレモニー見てないなと思ったが、そこは流した。早速本題を切り出す。

私「ちょっと聞きたいんだけど、調べてたら色々写真が出てきたのね。とりあえず送るわ」
夫「写真…あったっけ……(浮気相手単独の写真を数枚送る)…あっ………はい……
私「これはあなたが撮ったっていうことで良い?」
夫「…うん……」
私「これは一体何のために撮るの?性癖?」
夫「いや…特に深い意味はなくて……動画のアップを予告する時にモザイク入れて使ったりとか…」
私「宣材的な目的ということ?」
夫「うーん……結構前だから…あまり記憶がなくて………」
私「半月前のものもありますが」
夫「………………」

やはり都合が悪くなると黙るのが夫である。昨日までは口を割るまで「思い出してみよう」と優しく付き合っていたが、徹夜で血走った目で写真を並べる私にその余裕はなかった。
夫が黙ったら違う方向からガンガン聞いていく。

私「写真を相手にわざわざ送るのはなんで?」
夫「あの…本当に……深い意味はなくて……記念に……」
私「記念…?相手もいらないでしょ、こんな自分の黒歴史さあ」

相手の立場で黒歴史と口にしたその瞬間に、はっと気づいたことがあった。それを夫に言うか迷ったが、もう少し頭の中を整理したいと思い、咄嗟に飲み込んだ。
聞かなければならないことはまだたくさんある。


なぜ2ショットを撮ってしまったのか

私「じゃあこれは?(2ショット歯ブラシ写真を送る)
夫「………………」
私「これも宣材?」
夫「いや…あの……結果的にそうなることもあるけど…普通は撮らない…」
私「いつもは撮らないということね。じゃあこれはなぜ撮ったの?」
夫「相手の子に…撮りたいって言われて……」
私「それは断るべきじゃない?相手の子が写真流出させたらあなた人生終わるよね」
夫「あ…いや…相手にも俺と同じようにリスクがあるから……そういうのはないと思う…

思わず長いため息ついた。残念だが、夫には危機管理能力だけでなく、想像力も足りていないようだった。

私「えーと、リスクの重さって、人によって違うと思うんだよね。
例えばこの子、自分のアカウントに鍵かけてないのに、日常的に顔出しして下着姿の写真アップしまくってるのね。となると、歯ブラシバスローブの写真が世に出回って、今更そんなに困るかな
夫「………………」
私「あなたの場合、結婚していながらこんな写真が流出して、これ知り合いなら一発で分かるけど、特定されたら会社にどう説明する?上司結婚式にいっぱい来てたよね。相手はかすり傷でもあなたは即死じゃない?
夫「………………」
私「そもそも顔出し下着姿でリスク管理の概念あるかな、この子。まああなたも同じようなレベルですが」
夫「…いやもう……はい……」

その後もしばらくDMやツイートの内容から聞きたかったことを確認してメモを取っていった。そして最後にもうひとつ聞きたかったことを聞いてみた。

私「不倫相手と会った後、相手に感想のDM送ってるじゃん。時間確認したら、私が駅まで迎えに行って、帰りの車の中で送ってるのが結構あるよね」
夫「………………」
私「あれどういう神経でやってるの?こっちは仕事が大変だと思って0時過ぎてからでも車出してたんだけど。私に申し訳ないという気持ちってある?」
夫「……あの…どう伝えればいいか………本当に……馬鹿なことをしてしまって……頭がおかしかった………あなたのことが嫌いになったとかそういう訳では……」
私「そうじゃなくて、私のことデリヘルの送迎かなんかだと思ってたの?
夫「デリ………」
私「それくらいひどい扱いされてるよね、私。大変傷ついているし、ものすごく怒っています。とりあえず地獄に堕ちて欲しいわ、本当に

夫は最後には「もう俺は貝になりたい…」「山奥の人がいないところで暮らしたい…」と完全に現実逃避をしていた。
リングフィットを1回で挫折した人間が山を舐めるなと思ったが、「仕事が忙しいのがそもそも原因でしょ?鬱になりそうだしもうしばらく会社休んだら?」と伝えておいた。


電話中に考えたこと

再び浮気相手の単独の写真を見る。
ダブルピースをして楽しそうな人ももちろんいる。でも何人か、ちょっと元気のない顔をしている人がいるのが引っかかっていた。それは、特に若い年齢の人に多かった。彼女たちは実際の所どう思っていたのだろう。

自分の写真が送られてきたら、と電話中に浮気相手の立場で考えた。
そこで思い当たったのは、これは脅しだったのではないかということだ
写真を送ることは「あなたのホテルでの写真を持っていますよ」「いつでもばら撒けますよ」というメッセージにもなる。もしホテルで嫌な思いをしたり、不信感を抱くような事が起こっていれば、写真を送ることが告発等を防ぐ牽制になるのではないだろうか

ホテルで何が起こっていたのか。夫の供述はどこまでが真実でどこからが嘘なのか。そもそも写真や動画は同意の上で撮られたものなのか。確認する方法はあるのだろうか。そんなことを考えながらその日は布団に入り、2時間ほど眠った。


満身創痍の月曜日

翌日からは月曜日で仕事に行かなければならなかった。ただ、家で一人で過ごすより、やらなければならない仕事がある方が気持ちは楽だった。
しかし、さすがに睡眠時間が少なく身体がフラフラであり、仕事を明日に回して定時で帰ろうか、それとも今日遅くまで残ろうかと悩んでいたところ、県外から戻った親友から「冷蔵のお土産があるから会えない?」と連絡があった。もちろん!と返事をし、フードコートで一緒に夕飯を食べることになった。一人だと本当に何も食べる気がしなくなってしまっていたので、ありがたいお誘いだった。
親友と待ち合わせし、その後の出来事を報告した。もちろん発掘した写真も見せる。

親友「うっわあ、本当に気持ち悪い。特にこの2ショットがもう」
私「やばいよね、顔も気持ち悪いし」
親友「あれ、夫ってこんな顔だっけ?」
私「それ私も思った。なんか人相違うんだよね」

2人で闇落ちビフォーアフターを眺め、わあ~全然違う!と盛り上がる。
そして、もちろん夫の顔も気持ち悪いのだが、不倫相手の顔も気持ち悪いという話になった。カラーコンタクトが大きく、目がほとんど黒目なのが原因だろうか、どこかカマキリのような不自然な顔で歯ブラシを咥えている。
(これ以降、私は彼女のことを「歯ブラシ」と呼んでいます)

親友「この人いくつくらいなんだろう」
私「歯ブラシは…今32って書いてあった気がする」
親友「同世代かあ…」
私「同世代でこれやっちゃうんだよねえ…」

フードコートでそれぞれ夕飯を買って、ここ1日の近況報告をし合った。
県外に住んでいる同じ仲良しグループのもう1人と親友が会うと聞いていたので、予め状況を伝えるように頼んであった。親友によると、もう1人も大変に憤って私のことを心配しており、アベンジャーズが増えていた。

共通の趣味がある親友とは無限に話すことがあり、辛い気持ちを共有しながら楽しい話もできる、この時間が本当にありがたかった。そして親友が買ってきてくれたのは、有名店のフルーツケーキだった。私の住んでいる地域では手に入らないものだ。

親友「なかなか食べる気もしないと思うけど、これなら食べれない?」
私「ありがとう、どんなに元気がなくてもこれは食べる。絶対に」
親友「私は最後までegoの味方だからね」

なお以降、この2人の親友は2022年10月現在も、1年半以上の間伴走を続けてくれている。2人がいなければ、軽快に夫のアホ発言に突っ込む元気な私はきっといなかっただろう。


第2の事件のはじまり

家に帰ってシャワーを浴び、親友からもらったフルーツケーキを食べようとしたときだった。2021年3月15日(月)22時40分のことである。
夫のLINEから着信があったため、応じたところ電話口は義父であった。

義父「egoちゃん?俺だけど」
私「えっお義父さんですか?ちょっと待ってくださいね」

この時の第一印象としては、自分のスマホで掛ければいいのに、なぜ夫の電話で?だった。初日から「会話は内容に関わらず、すべて録音しよう」と思っていたので、充電してあった前のスマホを持ってきてボイスメモを起動させ、通話をスピーカーにする。

私「お待たせしました。どうされましたか」
義父「えーーーまあね、端的に言うわ。明日お宅の実家に電話します」
私「はい?」
義父「電話で、アポイントを取って、今週中に俺と本人(裏垢夫)でお宅に行かせてもらうから」

義父は淡々と、決定事項のように一方的に宣言したのだった。




ついに義父とのバトルがスタートです。電話越しなので地味なバトルですが、言ってる内容が本当にやばいので、録音を聞き返すと本当に腹が立ち、イライラして5kmほど町内を散歩したりしました。(AppleWatchにはワークアウト頑張っていますねと褒められました)

後味が悪くならないように、2022年の私から適度にツッコミを入れつつ書くか、ホットスパイシーにそのままをお伝えするか迷い中ですが、また近日中にアップできればと思います。

(10/25続き書きました!こちらからどうぞ)

noteをお読みいただきありがとうございます。♡を押していただけると大変励みになります!引き続き頑張って書き切りたいと思います。