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MONGOOSE



洋名 マングース (MONGOOSE)
学名 ヘルペスティダエ ボナパルテ)
   (HERPESTIDAE BONAPARTE)
分類 食肉目、ネコ型亜目、マングース科
種類 肉食系哺乳類




奄美大島も沖縄同様に飯匙倩 (ハブ) のメッカ
であって、道路脇の雑草など綺麗に刈り込まれて
いたりして、ハブ対策が施されている程である。


これはハブの毒性が非常に強いもので、咬まれる
と人命に関わるほどの危険性を持つ猛毒だからで
ある。ハブ毒は出血毒に分類され、咬まれた傷
から体内へと毒が入っていくと、血管や筋肉など
をどんどん破壊していく危険なものであり、処置
を施さなければ24時間経過で75%が死亡し、
48時間経過で90%が死亡する。直ぐに処置を
施したとて身体に重篤な後遺症や傷を残すもので
ある。


そんなハブを撃退すべく海外からの助っ人として
導入された生物こそこのマングースである。この
肉食獣は勇猛果敢にも危険なハブへ向かっていき
この恐ろしい毒蛇を狩ってくれる。沖縄で次々と
マングースがハブを駆逐してくれるとの噂を聞き
奄美大島でもこのマングースを導入したのである。


水は低い方へと流れていく。
人も楽な道の方を選んで歩いていく。
マングースも楽な生き方の方が良い。


マングースは、狩猟する際に猛毒のリスクのある
ハブなんかより、楽に狩れる生物を狙う様になる。
マングースとて誤ってハブに噛まれるとその毒で
死ぬのだ。


沖縄も、奄美大島も檻の中という閉鎖空間の中で
対峙し合うマングースとハブの対決でマングース
が勝つ姿に惚れて放ったが、結果は全くの誤算。


沖縄は固有種のヤンバルクイナが、奄美大島では
固有種である黒兎 (クロウサギ) など襲われて
しまい生態系の破壊が酷い上、家畜までもが被害
に遭うとこのマングースを狩る事にしたのである。
三枚目の写真はマングースを捕獲する為のパイプ
を利用したトラップ。


今は奄美大島では、ほぼマングースは絶滅した物
とされている。

タイトルの写真は、ポスターを写したものであり
逆にこのマングースの写真を私が自然界の中にて
撮影したならば、それは非常に厄介な状況になる。
ポスターの写真がタイトル写真なのは大いに結構
な事なのである。

ただ、異国の地から連れてこられたマングース。
彼等はただ生きて次の命を繋いでいく本能のまま
に狩りをして生きていただけなのである。人間の
都合で勝手に連れてこられて、ヒーロー扱いから
転じてヴィラン扱いへと転落、挙句には駆除対象
になる。本当に気の毒な生物なのである。



そんな奄美大島には、こんなグッズを売っていた。


その名も『ハブハブラシ』。コピーがまた良い。


『しっかり洗える毒牙付き』
『グリップ力抜群のウロコ柄入り』
『ハブで歯ブラッシング‼︎』

商品化企画会議の中の様子が垣間見えて楽しい。



値段は770円、私が高校生の時なら間違いなく
購入していたに違いない、ネタとして…。




一方でこんなものも売っていた。
マングースにより、さんざん個体数を減らされた
クロウサギをデザインした可愛いTシャツである。
思わず買いそうになったが、8800円で断念。
私が大学生の時なら買っていただろう、ネタに。


その代わりに買ったのはこのお菓子。

『奄美の黒うさぎ』

マングースに絶対数を減らされた上に、夜行性で
夜間走行中の車により轢かれるものも少なくなく
それを注意喚起したパッケージが目に止まり購入。


奄美高校商業科の生徒たちと、奄美市のお菓子屋
タイセイ観光の協働でのデザイン制作したとの事
で購入したもの。


ポスター、トラップ、グッズ、シャツ、お菓子
それぞれ違うものから、色んな意味で命について
考えさせられたのを記事にした。

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