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蓮 (ハス)


ヤマモガシ目、ハス科、ハス属の水生植物


『蓮は泥より出でて泥に染まらず』


不浄の中に育つも、その不浄には染まらずと
このハスは、仏教とは密接な関係を持つもの
とされる。仏様の鎮座されているのは蓮の葉
であり、蓮の実がなるものが供えられたりも
している。それはこの植物の持つ特性ゆえの
ものとなっている。


仏教の教えの中、極楽浄土の考えには蓮華の
五徳というものが説かれている。


一、汚泥不染(オデイフソン)の徳
蓮華は流れの強い川などには生息せずに、湖や
池や沼に群生。流水ではないこれらの水は泥に
より澱んでいる。そんな汚泥から咲く花は泥に
染まらぬ美しい花を咲かせるもの。その不浄の
中でも一切染まらないという徳の事を云う。


ニ、一茎一花(イッケイイッカ)の徳
蓮華という植物は、ひとつの茎からはひとつの
花だけを咲かせるもの。他の植物では沢山の花
を咲かせるものが多い中で、蓮華は欲を出さず
潔くひとつだけの花を咲かせる徳。


三、花果同時(カカドウジ)の徳
蓮の花は一度に開花し、その時点に於いて既に
花の中には実の部分が形成されている。この徳
の事を表している。


四、一花多果(イッカタカ)の徳
蓮の花に実る種は、均等に配分されているもの
で綺麗に並んでいる。その種子は数えてみると
19も実っていて、ひとつの花から沢山の実が
なる徳の事を表す。


五、中虚外直(チュウコゲチョク)の徳
蓮の茎は中が空洞になっているもので。葉を上
から観察するとその中心部分に微細な孔があり
雨水がこの葉の上に溜まらずに下へ流れる構造
になっている。この葉の上に溜まっている雨水
も徐々に消えていくもの。花の茎も同様に中空
となっており、それなのに真っ直ぐに直立して
いる徳を説いたものとなる。


これら、五つの徳が極楽へ生まれられる人の心
を表すという教えとなっている。


これを記載している私は?というと無宗教の身
であり、神社も、お寺も、教会も行く。


それは寺社仏閣における建築物や仏像、その美
に触れる目的が一番で、それぞれの経典にある
道徳的な教えの中には納得のいくものであれば
それは良い事であるとの自己判断で、その教え
を自分のものにするという考え方。


もちろん、寺社仏閣での参拝も初詣もする訳で
それらの神様や仏様は多分いるのであろうとは
思っている。だがそこに自身への縛りは付けず
自由度をもってそれらと向き合う。


色んな困り事が起きた時だけ、神様、仏様、
なんとかお願いします、の他力本願な考え等は
私にはない。結局は自分の心の持ちようで自身
でその問題を切り開いていかねばならぬものと
思っている。


だが、宗教の持つ個々の教えが素晴らしいなら
それは私は喜んで、このブログ内に挙げたいと
思っている。


蓮華の五徳、この教えを私なりの解釈で要約


一、どんな苦境であれ清くあれ
ニ、多くを望まず慎ましくあれ
三、目標を持って生きよ
四、ひとつを極め、多くの奉仕をせよ
五、欲に走らず真っ直ぐに生きよ


と受け止めたものである。


このハスの葉は、表面に微細な凹凸が施され
撥水効果を持っている。片や睡蓮(スイレン)
の葉は全くの真逆の性質のもので、撥水でなく
親和性があり水が葉に馴染む。こちらのハスは
撥水性より水が玉状のカタチを保持しており、
風が吹く度に水が集まり、コロコロ転がる。


また、中央にある白い印のある部分は細かい
メッシュがあり、水がそこを通して中空の茎の
中をすり抜けていくのも面白い。


ハスの葉が余分にあるなら切ってホースに繋ぎ
放水すると面白い効果が得られるものである。




和名 蓮 (ハス)
   蜂巣 (ハチス)
   蓮華 (レンゲ)
   水芙蓉 (ミズフヨウ)
   不語仙 (フゴセン)
   池見草 (イケミグサ)
   蓮根 (レンコン)
洋名 ロータス (LOTUS)
学名 ネルンボ ヌシフェラ
   (NELUMBO NUCIFERA)
分類 ヤマモガシ目、ハス科、ハス属
種類 多年生水生植物
   野菜
草丈 50〜150cm
開花 6〜8月
花色 白、淡桃、桃、これらの混色
花径 5〜25cm
花弁 15〜16枚(一重咲)
   18〜25枚(半八重咲)
   30〜200枚(八重咲)
原産 インド
言葉 休養
   神聖
   雄弁
   沈着
   清らかな心
   離れゆく愛
場所 三室戸寺
撮影 2024年6月23日

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