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# 植物図鑑 『実種編』

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この実、何の実、気になる実 実、種、の調査リポートです。
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2023年11月の記事一覧

BEACH VITEX

BEACH VITEX

ビーチ バイテックス
(BEACH VITEX)

シソ目、シソ科、ハマゴウ属の常緑小低木

写真の植物は宮古島のビーチを歩いていて
見つけたものとなる。

地を這う様に低く横へと展開する植物で
その葉も、花もなんだか抑え気味な色で
好感が持てるもの。

洋名、そして学名にある『バイテックス』
は『結ぶ』や『編む』を表すラテン語。
この植物の地下茎は砂の中で伸びるもので
手では簡単には引きちぎれな

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PANDANUS

PANDANUS

パンダナス (PANDANUS)

タコノキ目、タコノキ科、タコノキ属の常緑低木

沖縄全域の海沿いを占有する三大植物のひとつが
このパンダナス、和名では阿檀(アダン)の名で
呼ばれている高さ6m程の常緑亭僕。

タコノキ属に分類されるこれは、根がタコの様に
何本もが大地に突き刺さり、また群生しあっての
スクラムで大型台風にも耐えられる構造となる。

その葉には鋭い棘があり、動物の食害にも遭う事

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CHINESE ELDER

CHINESE ELDER

チャイニーズ エルダー
(CHINESE ELDER)

マツムシソウ目、スイカズラ科、ニワトコ属
の多年生植物

中国からは平安時代に薬用を目的に渡来して
帰化したものとされている。

中国名での『蒴藋』(サクチュウ)。これと
同じ漢字を使い日本では(ソクズ)と読む。

日本では、北海道を除いた本州から九州に
かけて、自生する。今回の写真は沖縄県は
宮古島の観光スポット、砂山ビーチに自生
するの

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PITAYA

PITAYA

ピタヤ (PITAYA)

メキシコなど南米を原産とするサボテン科、
ヒモサボテン属の多年生植物となる。

写真のものは、このピタヤの果実であるが
サボテンの実ならではのディテールが魅力
だとも言える。

一般にはドラゴンフルーツの名で知られる
この実のヒダヒダが見ていて楽しい。南国
のマーケットでよく置かれているものだが
果実のヒダヒダは無用のものと切られる。

この果実を切ると白色のゼリー状の

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WHITE POPINAC

WHITE POPINAC

ホワイト ポピナック
(WHITE POPINAC)

マメ目、マメ科、ギンネム属の多年生植物。

沖縄に行くと何処に行ってもこれが生えてて
その生命力の強さを感じさせられ、恐らくは
この植物の個体数こそが、他を退いて一番に
生えている植物なのだろうと想像が出来る。

そもそもは緑肥用にとスリランカより一部に
於いて導入されたのは1910年頃の話で
管理されていたものでもあり、制限された地
のみで

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PINANG

PINANG

ピナン (PINANG)

ヤシ目、ヤシ科、ビンロウ属の常緑高木。

マレー半島を原産とする特徴のあるヤシで
ペナン島の名はこのヤシの木が多く自生を
していた事に由来するものである。

このヤシは幹の中段より下部は一般のとも
変わらぬが、幹の上部は緑色のスベスベ状
で他のものと違い、見分けがつきやすい。

そしてもうひとつの特徴は真っ赤な実。
幹の上段と下段を隔てる境目あたりからは
真横にスッと伸

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ALPINIA ZERUMBET

ALPINIA ZERUMBET

アルピニア ゼルンベット
(ALPINIA ZERUMBET)

ショウガ目、ショウガ科、ハナミョウガ属の
常緑多年生植物、和名は『月桃』。

南国に行く度に、この植物は必ず見かけるもの。
この独特の実カタチからシェルプラントの洋名
もついている。

この月桃の花はショウガ科ならではのスパイシー
で爽やかな香りを漂わせるもので、沖縄の焼酎や
沖縄アイスのブルーシールにもそのフレーバーは
使われてい

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JATROPHA PODAGRICA

JATROPHA PODAGRICA

ヤトロファ ポダグリカ
(JATROPHA PODAGRICA)

トウダイグサ科、ヤトロファ属の多年生植物

南アフリカを原産とするコーデックス(根塊
植物)で、徳利(トックリ)のカタチに膨んだ
姿が可愛らしく観葉植物として人気が高い。

花は鮮やかな赤、橙色で蛍光色の様な鮮やか
な小さな花を咲かせてくれる。緑色のプクッ
と膨らんだものは実である。花や実がついた
枝が真っ赤な珊瑚の様で、和名には

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白花洋種朝鮮朝顔

白花洋種朝鮮朝顔

白花洋種朝鮮朝顔
(シロバナヨウシュチョウセンアサガオ)

ナス目、ナス科、チョウセンアサガオ属

木立朝鮮朝顔(エンジェルトランペット)とは
違い、一年生植物であり、地面に這いつくばる
様に横に広がるのを見つけて、自転車を止めて
撮影したもの。

その和名には『アサガオ』と付いているのだが
一般のアサガオがヒルガオ科に属するものだが
こちらはナス科に属する全く別の種類の植物と
なっている。見た目

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HARLEQUIN GLORY BOWER

HARLEQUIN GLORY BOWER

ハーレクイン グローリー バウワー
(HARLEQUIN GLORY BOWER)

シソ目、シソ科、クサギ属の常緑樹

日本では、北海道から沖縄までの全土、
東南アジアにおいても広く自生する植物。

日本では一般名所として、臭木(クサギ)と
呼ばれる植物で、これの葉や茎を傷付けると
放たれるゴムを焼いた様な匂いに由来する。
なので、この名称からあまり良くない印象が
ある事から庭に植えられる事はあ

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夕化粧

夕化粧

夕化粧 (ユウゲショウ)

ナデシコ目、オシロイバナ科、の多年生植物。

花が夕方前に開く事からついた名前であり、
洋名もフォーオクロック、夕方に差し掛かる
四時に咲く事からの名称である。

一般には白粉花(オシロイバナ)の名前にて
呼ばれている。種を割りその中の胚が白い為
この名が一般的に使われている。

そんな種を撮影したのがこの写真である。

この種は、米軍の手榴弾にとても形が似てて
子供の

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蔓梅擬

蔓梅擬

蔓梅擬 (ツルウメモドキ)

ニシキギ目、ニシキギ科、ツルウメモドキ属
の落葉蔓性木本となる。

蔓は他の巻きつくものを探り当てると右巻き
に巻きついて範囲を広げる性質をもつ。

開花時期5〜6月.成果時期は10〜12月。
これの実はグリーン、イエロー、オレンジと
色変化をしていくのが楽しくも美しい。

写真は『華道未生流』のいけばな展にて撮影
したものであるが、これが見事なのは成果の
プロセス完

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衝羽根柿

衝羽根柿

衝羽根柿 (ツクバネガキ)

観賞用の矮小種となる柿で、一般名称として
老爺柿(ロウヤガキ)、姫柿(ヒメガキ)の
名称で呼ばれている。

第二次世界大戦の際に、京都府立植物園の
当時の園長が大陸より持ち帰ったのがこれ。

これの呼び名の、衝羽根柿 (ツクバネガキ)
正月の子供達の遊びである、あの羽子板にて
カンッカンッと小気味良い音を立て打ち合う
シャトルの事を、衝羽根(ツクバネ)と呼び
この小型

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鬼灯

鬼灯

鬼灯 (ホオズキ)

ナス目、ナス科、ホオズキ属の植物。

6〜7月に黄色い花を咲かせて、六角状の
萼が発達して、その実を包み込んで袋状と
なって、その緑色が徐々に橙色へと染まる。
そして可愛いホオズキのあの色と形を成す。

この『ホオズキ』の名の由来は、三つの説が
あるとされている。

ひとつ目は、ホオズキそのものの袋状の実が
熟して赤く染まっていく様を、頬を赤らめて
色が付くのに重ねての『頬付

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