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2023年冬 ベルギー アントワープ 年越しの旅(4)

アントワープ聖母大聖堂でルーベンスをみる

聖母大聖堂、カテドラルと呼ばれるものを、そこそこの数見てきた私は、この建築に対し、比較して考えることができるようになった。

入り口部分は、かなり古い様式で建てられたゴシック、その中でも比較的シンプルな構造であること。奥の方は新しく建て直されていること。

ステンドグラスは建築よりも精緻であることから、最低一回は貼り直されていること。尖塔が建てられたのは後からであること。そして、火事があったであろうこと...

建築から、様々な歴史について考えを巡らせることができるようになった。

だが、日本人にとって聖母大聖堂はもう一つ大きな意味を持つ。

ベルギーでは知名度皆無の名作、「フランダースの犬」の舞台となったと言う側面だ。

貧しい少年ネロは、当時この聖堂のルーベンスの絵を見ることは叶わなかった。
今は学生割で10ユーロで鑑賞することができる

聖母被昇天の絵画も複数見ている自分から見たこの絵の印象や感動と、少年ネロが見たかもしれないそれは、もしかしたら同じものとは言えないのかもしれない。

しかしそれでも、私はここにきて、ルーベンスの絵画を見ることができた。

私の足はまだ動くし、私には仮の宿もある。ならばこの旅でアントワープについてもっと知るために更に足を進めようと思う。


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