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泡沫の夢を生きる者ども

20歳の境目あたりは、人は目覚め始める。

「気づいたらこれに没頭していた」
「自分はこんなことが好きなんだ」

そうして、自分の中にあった
まだ開かれていない才能の蕾の存在に気づき、
それを咲かせるために奔走するようになる。

時に未知の世界に飛び込んで、
時に高い壁に挑戦して。

「自分の本当の姿はこれかも!」とあらゆる可能性を信じるようになる。

その瞬間、
自分のキャンバスは真っ白になり、
何色にも染まれるようになる。

どんなに鮮やかな花だって咲かせるようになる。

でも自分の中にある花を愛で始め、絵を描き始めると、
他の人の花や絵が、自分のよりも綺麗に思うかもしれない。
自分を無力に感じるかもしれない。


本当にそうか?

自分にしかない「魅力」こそが一番輝くものだ。
こんな言葉をよく聞くし、言われただろう。

例えばその綺麗な花がもし、赤い花であればその花は赤の魅力は出せても、青の魅力を出すことは出来ない。
黄色の花畑の中に赤い花が咲いていれば、自然とその花に目がいく。
でも、どの花だって綺麗なことに間違いはない。

だから、他の花の綺麗さは称える程度にして、
けど自分の花も負けてないけどね」と腹の中で思うくらいが
ちょうどいいと思う。

多くの人に見られたいなら、夜空に大きな花を咲かせるのもいいだろう。
その花が多くの人の目につき、その花に勇気づけられたり、魅せられたという人がいたら、どれだけ幸福なことか。

そうして、夜空に花を咲かせようとすると、
たまに「才能に酔っている」なんて言う人もいるだろう。
そんな言葉に、今は耳を塞いだっていい。

構わず、夜空を彩ればいい。
そして、自分の姿を追い求めながら、
この瞬間にしかない「今」を彩ればいい。


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