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ロックなんて聴かない…なんてできない

6月9日はロックの日。 いつもは「ん!なんかこれいい」と感じたものを僕なりに記録した写真をみなさんに見ていただいている。 自分が感じたものを記録すること、写真を撮るということがスキで、長くずっと続けてきた。 その写真と同じくらい、スキで長く続けてきたことがある。 それは音楽を聴くこと、ロックを聴くことだ。 そこで今回はロックの日をまえに、僕とロックのはなし。 僕とロック、Rock Musicとの出会いは13歳。 もうあれから50年近く経とうとしている。 なんて書いて

【マイソングス】フュージョン編・夏のクールダウン曲5選

みなさ〜ん、日本全国お盆休みですね。 アツ〜い夏、姐さんセレクトのクールダウンにぴったりな曲をお届けしたいと思いますん。 まずは今ではあまり話題になることもあまりなくなってきた、かなり商業的音楽のジャンルで「フュージョン」編。 しかしある一定以上の年齢の方々とお話する時は意外と盛り上がるのもこのジャンル。 フュージョンを制すればオジサマを制する。だけど制してどーするっ! って感じで益々暑さが増すばかり。 若者向けに新しく「スムースジャズ」なんて言ってオサレに気を引こうとした

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1122: Bill Evans Trio / Peri's Scope

「ポートレイト」のつく曲はあまり多くないですが、アルバムだと、真っ先にこの作品が思いつきます。 ビル・エヴァンスが1959年に発表した『ポートレイト・イン・ジャズ』は、ジャズにおけるピアノ・トリオのあり方を根底から変えた、歴史的な作品となりました。 従来のピアノ・トリオでは、ベースやドラムスは、基本的に4ビートを刻む「リズム・キーパー」的存在でした。 しかし、このトリオでのスコット・ラファロ(ベース)やポール・モティアン(ドラムス)は、ピアノに干渉するような演奏を行い、全く新しいサウンドを生み出しています。 と書いたものの、エヴァンスが書いたオリジナルのこの曲は、比較的古典的なピアノ・トリオのスタイルで演奏されています。 ちなみに、タイトルの「ペリ」は、エヴァンスの当時のガールフレンドの名前で、「私の名前が入った曲が無い!」とおねだりしてきたので書いたとのことです。

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1117: Eric Clapton / Next Time You See Her

「ネクスト・タイム」つながりです。 エリック・クラプトンが1977年にリリースした『スローハンド』(UK23位/US2位)は、彼の代表作として挙げられることも多い作品。 このアルバムのA面4曲目にひっそりと収録されていたこの曲、なかなかの佳曲だと思いますが、なぜかあまり印象がありません。 それは多分、曲順のせいじゃないかな~、と思っています。 アルバムのオープニングから、ギターリフがカッコいい「コカイン」、珠玉のバラード「ワンダフル・トゥナイト」、そしてシングルヒットした「レイ・ダウン・サリー」と、強力なナンバーが3曲続いた後では、印象が薄くなるのも、やむを得ない気がします。

【Blues Breakers with Eric Clapton】(1966) John Mayall & the Bluesbreakers 英国ブルースの礎を築いた歴史的作品

ジョン・メイオールがさる7月22日に90才で亡くなりました。英国ブルースのゴッドファーザーとも呼ばれ、アレクシス・コーナーとともに数多くの後輩ミュージシャンを育て上げたブリティッシュロックの功労者です。 と、頭で分かっていても、私はこの方の歌がどうにも好きになれないのですが(苦笑)、彼の元へと武者修行にやって来た歴代ギタリスト(エリック・クラプトン、ピーター・グリーン、ミック・テイラー…)を思えば、その偉大さは認めざるを得ません。 本作はジョン・メイオールの名を一躍知らし

7インチ盤専門店雑記643「Stone Crazy」

YouTubeって滅茶苦茶面白いですよね。まだまだ知らない音源があるなぁなんて当たり前のことなんですけど、どこからこんな音源が出てくるんでしょうかね。またまた謎音源に出くわしましたよ。 ↓ 何なんですかねぇ、コレ。Peter Green, Rod Stewart, Aynsley Dunbar, Jack Bruceですって。1967年とかいう年数が見えますけど、そうだとしたらやっぱり面白いですよね…。ヘッダー写真はショットガン・エクスプレスの10インチ盤ですが、1966年

7インチ盤専門店雑記614「70s Rod」

ワーナーのロッド・スチュワートの担当者を存じ上げていることもあり、あまり書きたくないという気持ちが働いてしまいますが、先日久々に聴いたら、やっぱりいいですね。あらためてアルバムで聴いたり、7インチ盤をリリース順に聴いて行ってみたり、いろいろ楽しんでしまいました。どうしてもリアルタイムで夢中になった75年から77年頃の音源が好きですね。実のところ、遡って聴いたフェイセズの方がもっと好きになってしまいますし、その後長い時間が流れてみても、相変わらずマイ・フェイバリットのTop5に

【2024年ジャズ】Timing Is Everything / Eric Alexander

Eric Alexander(エリック・アレキサンダー)はアメリカのジャズサックス奏者。これまでにもOne For AllやXaver Hellmeierのアルバムで紹介しました。55歳ながら多数のディスコグラフィーをもつベテランであり、名手として常連といえます。ニューヨークではスモールズあたりに出演されていてライヴも観ることができるなんて羨ましい。 彼のカルテット「My Favorite Things」(2007年)は一時ジャズ誌でも話題になりCDを購入しました。豪快なサ

7インチ盤専門店雑記635「エルトン・ジョンのヒット曲1」

1972年4月から中学1年だった頃の自分の記憶が正確かどうか、時々自信をなくします。大嫌いだった小学校を卒業して、最高に楽しかった中学校に入った頃から自分の記憶が急にしっかりしているのは、中学校が楽しかったということよりも、やはり楽しくなかった小学校の頃の記憶を消し去ろうとしているのでしょうか。 10歳ごろから洋楽にハマっていたとはいえ、ラジオばかり聴いていたというだけのことで、最新のヒット曲が多く流れてくるのは当然ですが、ロングラン・ヒットだってありますし、過去のヒット曲

7インチ盤専門店雑記636「エルトン・ジョンのヒット曲2」

「人生の壁 Border Song」は2ndアルバム「Elton John」からのファースト・シングルでして、1970年3月20日リリースです。70年10月26日にセカンド・シングル「僕の歌は君の歌 Your Song」がリリースされ、翌年にかけて大ヒットしますから、見過ごされてしまいそうですが、「人生の壁」の方が半年以上も先です。 恐らく5thアルバム「Honky Chateau」がリリースされた前後、つまり1972年の初夏、ラジオでもエルトン・ジョン特集が繰り返し流され

7インチ盤専門店雑記628「ハンプトン・ホーズはお好き?1」

久々にハンプトンホーズを聴きたくなってレコード・ラックをガサゴソ漁ってみたのですが、何だかとんでもないことになっておりました。ものの本では、ハンプトン・ホーズで紹介されるのは初期(1955年〜56年)のコンテンポラリーのトリオ3枚が多いと思われますが、それ以外にも結構な枚数のアルバムがリリースされております。58年〜63年頃はヘロイン禍で収監中、ケネディ大統領の恩赦で出てきてからも、ブランクを感じさせないプレイでリリースし続けております。1977年に脳出血のために48歳で急逝

【2024年ジャズ】MoonDial / Pat Metheny

数ヶ月前から配信で小出しになっていたPat Metheny(パット・メセニー)の2024年新作が全曲揃いました。昨年の「Dream Box」同様ギター・ソロ作品。得意のバリトン・ギター(普通のギターよりもネックが長く、より低音が出る。主にカントリーやメタルで使用)に特注のナイロン弦を張ってみたら、興奮するほど素晴らしい音が出たという1枚でしょう。なるほど今までの弦とは違うタッチと音でした。 聴けばびっくりするほどの低音です。オーバーダビング無しとのことで、ベースをかぶせたわ

【Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band】(1967) Beatles アナログレコードで聴いてみた万華鏡のポップワールド

ビートルズの金字塔とも呼ばれる本作。私が初めて聴いたのは1987年でした。忘れもしませんね。何故ならビートルズが初CD化された記念すべき年だったからです。本作は英国発売日(当時は6月1日と言われていました)から丁度20年後に合わせてのリリースでした。 深夜番組《11PM》でもビートルズ特集があったんです。司会は浅田美代子、松金よね子、ゲスト加藤和彦。マニアを自認するファンが100人ほどスタジオに結集して、この中には【サージェント・ペパーズ】を50枚程所有していると豪語する猛

7インチ盤専門店雑記613「ヤンシー・キョロシー」

先般、よくランチタイムにお食事にいらっしゃるじんた堂さんとポーランド・ジャズの話題になりまして、何だか昔凄く気に入ったピアニストがいたということで、名前がなかなか思い出せず、悶絶後にようやく出てきた名前がヤンシー・キョロシーでした。そうなんです、ヤンシー・キョロシー、なかなかどころか上手いです。世界は広いです。まだまだ凄いプレイヤーはおりますな。 某レコ屋で10インチ盤を箱売りしていたんです。十数枚の10インチ盤が入っておりまして、お安く入手したものでした。ジャズ系ばかりで