見出し画像

取材ライティングコースのメンターをして得た一番の学び

小学生の作文みたいなタイトルでごめんね。

クラウドワークスが運営する講座・取材ライティングコースのメンターになってしばらく経ちました。講座中に受講者の皆さんが書いたインタビュー記事を拝読。それに、添削というよりは感想とアドバイスをお返しするお仕事だなぁと捉えています。

「一番の学びは、人に教えること」とはよく言われますが、その通り。自分で書いて、読み直して、修正して......って何十回しても得られない気づきを、メンター業務から得ています。役得すぎぃ。

数期分の受講生さんたちにコメントを書いていて繰り返し痛感するのは、「まず基本を守ること」がどれだけ大切か。言葉えらびが~とか、構成が~とか、気になることはあれこれあります。それはそう。でもね、この講座のメンターとしてお伝えするのは、「講座での学びができているか」。それだけなんだと気がつきました。


教員をしていたので、授業をして、テストするというサイクルを何度となく行ってきました。特に中学校にいた頃は、テストを作るのも自分。何を出題して、どういう基準で採点するか。数年経験する中で気づいたのは、授業で伝えたことができていれば丸。減点、または誤答とできるのは、伝えたことができていないか、足りないとき。それ以外は指摘できないということでした。

中には「いやー、授業でやったことはできてる。でも、こういう観点からは丸を付け難いんだよねー...」という場合もあります。山ほどあります。でも、テストなら丸をつける。減点となるなら、事前にそういう場合もあることを、授業でわたしは伝えきれなかったんだから。理由を明確に伝えられないものに、ばつはつけられません。


ライティングに関わることだと、編集にも同じことが言えます。ライターと編集者は、役割が違うだけで上下関係にはないというのは前提。いろんな形の編集があるけれど、ライター側が頭を悩ませて作った文章に手を加える以上、理由が説明できなければ手を入れてはいけないなと改めて思うなどします。

編集さんはえらい人! と思っていた初々しかった頃は、真っ赤になって返ってきた初稿をみながら、無心に赤を反映させる作業をしていたこともあります。直してもらったものに敬意ははらいつつ、今なら、理由が分からない朱書は意図を尋ねます。それは面倒がられることではなくて、より良いコンテンツをつくるために必要なことだから。


クラウドワークスの取材ライティングコースに話を戻せば、コンパクトでありながら、取材ライターとして必要な知識やスキルがトータルで学べる点は本当にすごいなぁと、今も毎回思います。ライター経験豊富な講師のゴウ先生が、伝えたいことは山のようにある中から、最低限必要なことをギュッとまとめてつくられた講座。さすが。

選び抜いた内容を教えて、身につけ、実践してもらうための講座なので、一周まわってアドバイスも講座で触れていることができているかどうかが基本になってきますよね。


新しいこと好きなこともあり、「それは分かったから何か別の新しいことを教えてよ!」と、欲張りなわたしが受講生なら物足りなさを感じるでしょう。でもやっぱりそれは、基本が身についた後からなんだろうなって今になってよーーく思うんです。

高校生の頃、合唱部で指導してくださった先生が「これが無意識でできるように、次回のアンサンブルまでに練習してください。板についた表現を『カマボコ表現』と言います」と言っていました。アドバイス文を書きつつ、私もまだまだ伸びしろのあるカマボコだなぁと思う日々を送っています。

この記事が参加している募集

#ライターの仕事

7,398件

サポートしていただけたら、あなたの読みたいnoteを書きたいです。 どんなものがお好みですか?^^