江津 有倣

江津 有倣(えづ ありまね)と申します。 雑学者であり衒学者であり独学者。 ときどきに…

江津 有倣

江津 有倣(えづ ありまね)と申します。 雑学者であり衒学者であり独学者。 ときどきに短歌なんかを投稿し、誰かに刺さればうれしからまし

最近の記事

【横断読書】 バビロンの大富豪は日本に居た(要約版)

横断読書について 一冊の本の感想に終わる「点」の読書感想文ではなく、複数の本や論文、時には調査結果や統計をつないで「線」にする読書感想文をコンセプトに「横断読書」と勝手に名付けてお送りしております。 概要・要約  お金の教えを書いたロングセラー『バビロンの大富豪』。前述の書の出版と同じ時期に大富豪になった日本人、本多静六(1866-1952)。その本多が財産をいかに築いてきたかを記した著作『私の財産告白』。この2つの書や他の書籍・論文・調査を照らし合わせ、資産形成の肝が何か

    • 善行と悪行は同じ帳簿にいない

       私にはパワプロクンポケット3というゲームにハマっていた時期がある。野球選手を育成していくゲームなのだが、ゲーム内でのプレイヤーの選択により主人公の善悪が変わるシステムが採用されていた。この変数は「善悪度」と呼ばれる数値で管理されており、チームメイトにひどいことをして「悪」に振れても、他のイベントで善行していけば最終的に「イイ奴」としてゲームを終えることができた。当時の自分にはこのシステムに対して、違和感が少しだけ胸の中に存在していた。  資本主義に慣れきった、もしくは飼い

      • 9割の人が知らない「持ち家VS賃貸論争」の盲点

         衣食足りて礼節を知るという言葉がある。では住居が足りると私たちは何を知れるのだろうか。私は持ち家率日本トップのとある県に住んでいる。しかしながら住宅を所有することにあまり私自身は大義も意義も意味も感じていない。  持ち家か賃貸かという論争は本当に昔から展開されている。およそ100年前である大正五年(西暦1916年)に経済雑誌『実業之日本』で特集記事が組まれているほどだ。  このような二項対立を考える一つの方策として、それぞれの極論に振って考えてみよう。例えば、20年後に

        • 努力は必ず報われる。だから努力は絶対するな。

           古本屋には手あかのつきまくった茶色い文庫本が並んでいる。自分とは異なる人間が手に取り、めくり、汚したそれらの本は私たちにとって大変お安くお求めいただける本たちである。そんな文庫本のように手あかのつきまくった茶色くお安くお求めいただける常套句の一つ「努力は裏切らない」「努力は必ず報われる」について触れる。  「努力は裏切らない」「報われない努力はある」という論が交わされることがある。この議論について私の持論を結論から言えば「努力は必ず報われる」という立場を採っている。この結

        【横断読書】 バビロンの大富豪は日本に居た(要約版)

          東京メトロ東西線短歌

          千葉からの神羅万象堰き止めて 苛立ちのコウテン西船橋駅 5月無き定期を落とした所為にして 原木中山降りてまた乗る 妙典で並ぶ人々 列車には乗らずに別の何かを待ってる 行徳の安売りパンは 星屑を散らして遊ぶ妖精が食え 縦がなく横につなげてめぐる線 バスこそ走れ南行徳 浦安のトイレは綺麗に使われず まるでトイレに非があるみたいに 快速を待ちくたびれて葛西駅 恒星二つ亡ぶまで待つ 陰鬱な穴より出でし甲虫よ西葛西駅でようやく吐き出す より多く元をとろうと詰め込もう 社

          東京メトロ東西線短歌