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江戸時代の歩き方の再現(4)


後ろ足は地面を蹴らない

現代の歩き方ですと、
後ろの足で地面を蹴って前に進むことが
正しい歩き方
とされています。

江戸時代はどうでしょうか?

こちらをご覧ください。

葛飾北斎 富獄三十六景 相州仲原

この絵の左側の人物は、裸足で歩いています。

裸足で、地面を蹴る歩き方をしたら、どうなるでしょうか?
おそらく頻繁に足裏をけがしていたのではないかと思われます。

また、江戸時代の旅は草鞋履きが多かったのですが、草で出来た草鞋で後ろに蹴る足運びをしていたら、草鞋はたちまち壊れてしまうのではないかと思われます。

地面が舗装されてなく、ぬかるみの多い江戸時代、蹴る動きはぬかるみで滑ることになり危険です。

そして、後ろに蹴る動作をすると、着物の裾が跳ね上がり、都合が悪かったのではないかと考えます。

以上のことから、江戸時代の歩き方では、足を後ろに蹴ることは無かったのではないかと考えています。

実際に試してみる

自分でも実際に試してみました。
歩く時は、前に出した足に乗るように歩くので、後ろに蹴らなくても楽に体が前に進みます。
後ろに蹴ろうとすると、重心が後ろに片寄って、上手く前足に乗ることが出来ませんでした。

江戸時代の歩き方、ナンバ歩きでは、地面を蹴らない。
これも大事な要素です。

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