東京に住む龍 第四話 龍の片想い④
酒井礼二とは先日のコンサート以来進展はなかった。辰麿とは距離を置こうと考えた。うまい具合に辰麿は、神主養成所の研修で地方の神社に行っていて帰ってこない。年末年始もその神社で神官のアルバイトをするそうだ。何となく時間稼ぎにはなったと思った。
思いついて中学からの友達の七緒に、メールした。一方的に思われている男と結婚させられそうだ。その上男は一億歳の龍だ。ラノベのファンタジー好きなので、詳しく説明すれば分かってくれるはずだ。送信ボタンを押した後で文章を見たら、辰麿が龍であるこ