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【日記】せっかく無職なので人生で初めて格ゲー用コントローラーのボタンを換装した

2022年8月20日付で、僕は無職になった。
別段クビになっただとか何かどえらいやらかしをした訳ではなく、単純に「こんな会社にいられるか。私は自分の部屋に戻らせてもらう」と思い退職届をたたきつけた次第である。まあ実際のところ、朝5時から夜10時ごろまで働かされる日があったり、週報とかいうクソシステムのせいで実質仕事が土日にまで食い込む生活を続けた結果当然のごとく心を壊したりしたのだが、その話は別の機会に。

さて、無職の最大の利点とは何か?
そう、無限にゲームが出来ることである。
僕はゲームが好きだ。RPGが好きだ。アクションが好きだ。戦略シミュレーションが好きだ。と、HELLSINGの少佐の演説パロを唐突に始めてしまう程にはゲームが好きだ。物心がついた頃からずっとゲームと共に過ごしてきた。
とりわけ最近は対戦格闘ゲーム、というか、ストリートファイターⅤに傾倒している。格ゲーは前作のストⅣ(スパⅣ)の登場キャラクター『ジュリ』に一目惚れしたことがきっかけで始め、他作品もちょくちょくつまみながら、現在ストⅤでは上級者と言ってもギリギリ訴訟を起こされないランクまで到達している。

ところでこれは余談だが、ふとした瞬間に自分がちょっと昔にやっていたゲームの発売日を調べると当たり前のように10年前とか言われて軽くヘコむことが最近よくある。ポケモンルビーサファイアってもう発売から20年経つらしいですよ。
…………え、初めてのポケモンはX・Yでした? …………そうですか。


さて、そんな僕のように格ゲーという煉獄に身を堕とした者たちが、その覇道の中途、必ずぶち当たる壁が存在する。


「…………なんか、ボタンの反応悪くねぇ?」
これである。

言うまでもないが、格ゲーはボタンをめちゃくちゃ押す。それはもう、訓練された格ゲーマーならばボタンを押す回数が一日一万回を優に超し、プロゲーマーに至っては指が音を置き去りにするレベルに達するという論文が出ている。確か、ハーバード大学あたりから。
そういった事情もあり通常のコントローラーでは耐久度が低く、また、かつてゲーセンでプレイしていた人にとって手がなじむということもあり(というか多分こっちの方が主な理由)、アーケードコントローラー、いわゆるアケコンを購入する格ゲーマーは多い。


僕が使用しているHitboxは、昨年1月に友人のサイトで執筆した記事のために購入したものだ。当時の僕はまだアケコンを買ったことが一度もなく、企画的にも数万円するへんてこなコントローラーが出てきたら面白いだろうということで「う~ん、思い切ってやっちゃおっかな☆」と冷蔵庫でも買うかのように購入したのがこれだ。


ボタンの正確な寿命は分からないが、毎日のようにゲームをプレイし北斗百裂拳もかくやという勢いでボタンを押していくと、プレイ中の小さな異変に気付くことがある。いつもと比べ微妙に、しかし確実にコマンド精度が悪化し相手の動きに反応出来なくなる瞬間が増えていくのだ。
無論、自分の腕前の問題もあろうが、2年近く使用しているデバイスであり、ボタンを交換して勝てるようになれば「最近の負け越しはコントローラーの不調のせい」と言い訳もつくので、ここらでボタンを交換してもいい頃合いかもしれない。一度やってみたかったし。

と、いうことで


買った。
ピンク色のボタンが移動(左手側)に、白色のボタンがパンチやキックなど(右手側)に割り当てられる。
お値段は、左手用が一回り大きいものだけ830円/個、他が730円/個、右手用が400円/個で、占めて6,220円。小学5年生の誕生日プレゼントくらいの金額になった。
なお、今回は少々値の張るものを買っており、一般的なゲーセン筐体で使われるボタンは僕が行ったお店では250円/個で販売されていた。

では、このボタンをアケコンに取り付けていこう。

※素人がネットの情報を頼りに手探りで交換しただけなので、もし間違っている点があればコメント等でご指摘頂けますと大変助かります


まずはアケコンの底板(?)を取り外していく。
6か所のネジをプラスドライバーで緩めれば簡単に取り外すことが出来る。


内部には基盤と配線があり、またボタンの裏側にアクセスできる。
ざっくり言えば、ボタン交換はこの配線を外し、裏側から古いボタンを押し出して外し、新しいボタンを付け、元のように配線を付け直すだけで終わる。必要な工具も、基本的にはラジオペンチとボタンの押し出しにドライバー2本(なければ金属製の細い棒2本)があれば事足りる。
万一、配線を外す段階で端子を破損させてしまった場合は新しい端子やそれを導線に繋ぐ専用工具が必要になってしまうが、少々折れ曲がったところで端子は壊れないし(実証済み)、ネットで記事と動画を見ただけの素人の僕が無傷で交換出来たんだから大丈夫だって安心しろよ~。ヘーキヘーキ、ヘーキだから!


と、いうことでまずは古いボタンから端子を引き抜く。結構しっかり付いているので、ラジオペンチでぐっと引き抜くとよい。たまに抜く際に勢いが付き過ぎて端子がくにゅっと折れ曲がることがあるが、ペンチで元通りくにゃっと曲げ直せばバーっと解決するのでガッ引き抜いてよい。


次に、ボタンを押し出す。写真にあるように、ボタンは2か所のツメが返しになって天板に固定されているので、それらをドライバーや金属製の細い棒などで押し込むようにしてボタンを取り外す。
ちなみに、一気に全ての配線とボタンを取り外すと後々新しいボタンを取り付ける際に混乱し脳髄爆裂死するので、分かるように目印をつけておくか、1個ずつ交換をしていった方が良い。


ボタンを外し終えたら、新しいボタンを取り付ける。
新しいボタンは元々のボタンと取り付け方が異なり、固定用のリングで天板の後ろから締め付ける形で付ける。
後は配線を付け直すだけだが、ボタンの向きや配線の左右は関係ないため(実証済み)ぐっと奥まで差し込むことだけ忘れなければある程度テキトーで構わない。


ただし、テキトーにしすぎると交換の途中で配線が絡み合い作業が激烈にしづらくなるので、ふつーに奇麗に取り付け、配線をするに越したことはない。
僕はなぜか端子が横向きになるようにボタンを付けてしまったので、最終的に全てのボタンの向きを変える羽目になった(本当になぜなんだ……)。

ところで、ボタン購入の際先述した取り付け方法の違いに無駄に悩まされたのだが、それは後できっちりブチ切れることにして話を進める。

さて、上記の手順を繰り返し、全てのボタンの交換を終えたら、底板を付け直す前にゲームを起動しボタン入力を確認しておく。配線のゆるみなどでボタンが反応しなかった際、底板をまた外さなければならないのはあまりにもダル過ぎるので、そこそこ真面目に確認をしておくことを強く勧める。

と、いうことで、全体で1時間ちょっとをかけボタン換装したアケコンがこちらになる。


換装前との比較も見てみよう。


なんか、クリアパーツになっただけじゃね? と思ったそこのあなた。
私も思った。
一応、見た目、性能面以外に、静音性も向上している。
集合住宅ではコントローラーの操作音が隣人トラブルを引き起こすことが割と洒落にならないくらいあるらしいので、静音性は結構大事だったりする。
幸いにして、僕は今までそういったトラブルを起こしたことはない。家の防音がしっかりしているか、隣人に恵まれたか、隣人から夜な夜な奇怪な音を出す狂人だと認識され避けられているかのいずれかであろう。


ちなみに、左手用のボタンのカッケぇ過ぎるKanjiはシールになっており奇麗に剝がせるので、使用前に必ず剝がそう。
や、ね、ほら、シールが付いてると使用感に関わってくるからね? 他意はなくてね? ホント! ホントだから!

と、いったところでボタンの交換が終わったわけだが、ここで少々忘れかけていたブチ切れの件について記そう。


アケコン用ボタンは取り付け方法によって2種類に分けられる。
左が「ねじ込み式」で、今回購入したものである。固定用のリングで天板を挟み込むようにして取り付ける方式で、付け外しが容易だが使用によってリングが緩む場合があり定期的なメンテナンスが必要となる。
右が「はめ込み式」で、元々付いていたもの。2か所のツメが返しとなり天板にボタンを固定する方式で、付け外しの際に若干手間がかかるが一度付ければ基本的には緩むことはない(と思われる)。

で、僕が何にブチ切れているかというと。

どっちを買えばいいのか、初めてじゃ分からん!!!!

結論から言うと、どちらを買ってもいいんだけれど。始めてボタン換装する素人にとって、購入の際に「もし自分のアケコンが選んだ方式に対応していなかったらどうしよう……」という不安にさいなまれること請け合いである。というか、僕はそれでリアルに15分くらいお店で悩んだ。
結局、ネットでHitboxのボタン換装をしていた方の記事を見つけ、そこでは「ねじ込み式」を採用していたので、同じく「ねじ込み式」を購入したんだが。

これが、ふっつーに緩む!!!!!

考えてもみて欲しいが、人の指で締め付けるだけでは土台限界があり、完全な固定とはいかないのだ。
流石にしっかり締めれば通常のゲームプレイに支障が出る程にガタつくことはないと思うが、横から強めに押せばちょっぴり動くくらいには遊びが出来てしまう。


解決策としては、ラジオペンチでぎりぎりまで締め付けることだが、そうなると付け外しが容易というねじ込み式のメリットは消失する。
というか、よくよく考えてみたら「んー、今日はこのボタンでランクマッチ行っちゃおうかしら?」なんて毎日ボタンを付け替えるお洒落さんがいるだろうか?
ボタンを交換するタイミングなんて、特別な事情が無い限りは「今使っているボタンが不調」だけだし、その場合、ぶっちゃけ古いボタンは壊れようが関係ないので強引に外してよい。
ので、ボタン購入は「はめ込み式」一択ではないかと僕は思う。
そもそもが無駄な悩みだった上、悩んだ末に購入したものに特段のメリットがなかったとなれば、ブチ切れもさもありなんといったところだろう。

おい、誰だ今「店員さんに聞けばいいんじゃない?」って言ったやつ。それハメだろ。うちのシマじゃノーカンだからな。


さて、とにもかくにも、無事にボタン換装が終わった。
これで今日から快適なゲームプレイで勝ちまくり天国突入になるわけだ。
ということで、さっそくランクマッチと洒落込みますか~!!!

…………
………
……

はちゃめちゃに格上と当たってふっつーにボコられました。

お草(ハーブ)

「おー、面白いじゃねーか。一杯奢ってやるよ」 くらいのテンションでサポート頂ければ飛び上がって喜びます。 いつか何かの形で皆様にお返しします。 願わくは、文章で。