江戸切子と経営学
うわー、最初から固いタイトル。
江戸切子、伝統工芸、日本文化、歴史、本物、将軍、フジヤマ、ニッポンって、後ろはともかく、
江戸切子って言葉自体がむちゃくちゃフォーマル。
その上、経営学なんてついたからには、漢字苦手さん、学問なんて何の役に立つんですか~?質問の方々には
アレルギー反応起こすような内容ですよね。
私自身、江戸切子を生業とする家族のもとにおギャーと生まれて4〇年ですが、いまだに
「江戸切子の会社で働いています」ということをなんとなく、遠慮がちに言ってしまうことがあります。
「え、えーと、製造小売業ですかね」
まちがえてはないんだけど。
昔、合コンに行ったときなんかは、「江戸切子」っていうと、かなり特殊案件としてみなされるから
(飲んでやらかした日にも「江戸切子の人」とおぼえられてしまうから)
絶対に「え」の字も出さずに、「家事手伝いです」とか言ってましたね。
家事手伝い・・・厳密には、お母さん=社長だから、お母さんの手伝い=家事手伝い!と。
そんな江戸切子の会社に勤務して、15年たち、
自分でもわからないのですが、お店で掃除をしていたときに(私はうちの会社の2号店の日本橋で働いてます)
「勉強して~」とふいに思いつき、
大学院に行こう!母校なら落とさないだろうと、甘く考え、
母校のMBAコースを検索したところ、
入学願書の締め切りが過ぎていて、あちゃ~となっていたところ、
もう1回冬に締め切りがあることを発見し、
ふー、間に合った!と思ったら
願書だけでなく、レポートや志望動機も必要ということに
フランスに出張に行くという前日に気づき、
出張中に締め切りがくるやん!とパニックになり、3時間で書くと宣言し、手塚治虫先生並みの、集中力で書いて、
社長(お母さん)に「これ出しといて」とたくし、万全、パリで「フランス万歳」(byオスカル様)を満喫していたところ、
携帯に日本から知らない番号で「書類足りませんよ。」と留守電が。
それは、大学院の事務局の方で、
「あ、あの、ふ、フランスに今いるんですけど」とお電話をすると
「え?とにかく締め切りすぎてますから、帰国した日に出してください!」とお𠮟りを受けましたものの
無事に合格。
全然、準備万端でもなく、入学前からやらかし系の生徒で、経営学の意味すらわからず入学をしたために、
理論もへったくれもない、横文字が大の苦手状況、数字を見ると頭が自動的にシャットダウンしてしまう自分には、「最も遠い世界の学問だったよ、パトラッシュ」と、ルーベンスの絵の前で倒れこみたい毎日だったけれど、
その中で、
江戸切子という伝統工芸ビジネスを経営学から新たに見直してみようかな、くらいのやわらか~い気持ちで臨みはじめたら、
あれ?意外にも経営学面白いかも・・・(まだ、かも段階ですが)と気づき、
頭が鎖国状態でもわかる経営学
として、面白い学びにかえていかれるかも、と思った次第です。
そんな横文字数字アレルギーでもわかる経営学を学べた上に、江戸切子も学べるという、
ちょっと高尚な会話ができるかも、ぐらいのメリットをお伝えできたらいいなと思ってます。
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