見出し画像

【温泉に行った】白骨温泉

一日目 11/30(木)

写真の露天風呂は冬季休業であった。
別に露天目的で行ったわけではない。

11/30(木)まつもと市民芸術館で立川志の輔独演会が行なわれた。
なので温泉付きホテル、あずみの湯 御宿野乃松本に一泊した。
翌日、白骨温泉に足を伸ばしたのだ。

立川志の輔独演会 演目

白骨温泉はいい!
という噂だけで選んだ。
とりあえず行き方は調べた。

松本から松本電鉄で新島々駅に出て、そこからバス50分。
バスは冬季ダイヤに入っており午後一本しかない。

12/1(金)午後13時過ぎの電車に乗れば、うまくバスに連結する。
ちゃんと調べたのだ。

午前中は松本市内を観光すればいい。
けれど何故か身体は重く、松本市美術館に行っただけでギブだった。

草間彌生の水玉!!
かぼちゃも!

そもそも松本市内は過去に歩き尽くしていた。
例によって必死の旅行で足を棒にして観光名所をことごとく歩いていたのだ。

今更だるいしなあ……。

あ、そう言えば。

話は11/30(木)に戻る。
落語会のためにまつもと市民芸術館に向かっていたところ銭湯を発見した。

やはり以前の松本観光でも気になっていた銭湯である。
その時は昼間だったから入浴は叶わなかった。

今回は営業しているぞ!
落語会が始まるまで一時間ある。
楽勝で入れる。

けれど道具は何もない。
手ぶらで入浴って女としてどうなんだ?

しかし……。
このご時世、わが地元でも銭湯は次々に廃業している。
ここもこの機を逃したら二度と入れないかも知れない!

銭湯の火を絶やすな!!

と妙な使命感に駆られて、手ぶらで突入。
案ずるまでもなく貸しタオル、貸し石鹸やシャンプー・リンスまであった。
クレンジングオイルから、湯上がりの化粧水まである太っ腹!
最近改築したらしくオシャレな内装である。

パンフレットまである!

オリジナルグッズもある。
思わずオリジナルタオルを買ってしまう。

カラン18の小ぶりな浴場である。
カランに陣取り、かけ湯をして「おっ!?」と瞠目した。
お湯がとても柔らかい。

地元銭湯のトゲトゲしたお湯とは明らかに違う。
ああ……のんびり長湯をしたい。

けれど立川志の輔を待たせている(こらこら!)。
落語会が待っているのだ。
30分足らずで銭湯を後にしたのだった。

松本市の菊の湯。
なるほど天下の名湯である。

二日目12/1(金)

ええと。
話がとっ散らかってしまった。
12/1(金)の白骨温泉行きである。

早々に松本観光を諦めた私は、新島々駅まで来てしまった。
バスまで三時間以上も待つのに。

こういう駅である
鉄道むすめ はいるけれど
このロケーションである
観光する場所などない

食べログで調べたランチをする店はあった。
車ばかりがビュンビュン走る人っ子一人いない道を歩くこと十分。
営業しているのか心配だったがダイジョブだった。
開店早々一番乗りの客となる。

温かい鴨そば
手打ちそば とく兵衛

短めの二割蕎麦がとてもおいしかった。
食べ終わる頃には近所の会社や工場の社員さん達が連れ立ってランチに訪れるのだった。
店主夫妻と気軽にお喋りしている。
地元の人々に愛されている店らしい。

腹も心も温まってまた車がビュンビュン走る道を歩いてバス待合所に戻る。
そうして心身ともにまた冷え切る頃にバスがやって来るのだった。

と迷惑そうに書いているが、悪いのは新島々駅でもアルピコ交通でもない。
予定外の行動をしたのは私なのだ。

そして50分かけてバスは白骨温泉に向かう。
温かい車中でうとうと舟を漕いでいた私は、目を覚まして驚いた。

雪……でした♪
あなたの後を何となくついて行きたかった♫

などという歌を久しぶりに思い出す。
調べてみたら〝猫〟というバンドの歌だった
そんなフォークバンドがあることも忘れていたよ。
作曲、吉田拓郎。

ともあれ、雪でした。
何やら無暗にショックを受ける。

何しろ今年の冬は暑かった。
旅行の度に厚い衣類を無駄に背負って歩いていた。
今度こそ、この厚い服が役に立つのだ!
と喜ぶよりも松本とのあまりの気温差に衝撃を受けるばかりだった。

本日のお宿 つるやの玄関

このため私は甚だしい見当違いをした。
雪の中、白骨温泉バス停に来てくれた送迎車に乗りお宿にチェックインしたのだが。
その際、若女将さんに帰りも車で送って欲しいと希望していた。

部屋の窓からの眺め

もちろん快諾されて翌朝も車でバス停まで送ってもらった。
乗車時間はわずかニ分だった。
えっ!?
狐に騙された気分だった。
もっと長いこと車に乗っていなかったっけ?

白骨温泉バス停
この朝は気温−3℃

バスの乗車時間とお宿の送迎車の乗車時間を混同していたのだ。

この距離なら徒歩十分もかからない。
何なら玄関で車の準備を待つ間に、歩いていればバス停に到着していたはずだ。
この二分のために朝の忙しい時間帯に車を用意させる迷惑な客……それが私。

車を運転した若旦那は、さぞや私が心臓や脚が不自由なのだと思ったに違いない。
温泉に湯治に来たのだと。
いや、歩けと言われれば一時間でも二時間でも歩ける健康体です。
誠に申し訳ありませんでした。

ちなみにその親切な若女将と若旦那のいるお宿はこちらです。

三日目 12/2(土)

話はとっちらかってばかりである。
ご存知の方は既にご存知であろうが、秘湯白骨温泉に外湯巡りなどない。

冒頭写真の露天風呂も今は休業中である。
お宿の湯にひたすら入るしかない。

お部屋はかなり広かった
写真の三倍ぐらいの面積

着いて一湯、夜明けに一湯、朝食後にまた一湯。
合計三回入浴した。
(夜中にも入るつもりだったのに寝落ちしてしまった)

内湯
月と雪だるま
露天風呂

乳白色のまったりと柔らかいお湯。
遠く遥かに硫黄が香る。
この程度でも持ち帰った手拭いには、ほのかに香りが残るのだ。
これもまた善き温泉土産である。

泉質: 含硫黄 - カルシウム・マグネシウム - 炭酸水素塩温泉[硫化水素型](中性低張性温泉)
「美人の湯」認定とのことです。

ああ、美人になった。

ちなみに夕食なし朝食のみの宿泊だった。
こちらが朝食。

蒸し料理(鶏、イカ、野菜に豆腐)
味噌ダレでいただく

蒸し料理以外はバイキング。
ご飯は、普通のご飯とお粥の二種類。

味噌汁は汁だけだった。
これは目から鱗のサービスだった。
客は一様に汁だけよそって、具はトッピング形式の後入れなのだ。
ワカメ、葱、麩、なめこ、山菜などの具があった。
高血圧を気にする私はワカメをどっさり汁に入れるのだった。

今更ですが玄関です

そして帰りはさしたる待ち時間もなくバス停からバスに乗り新島々駅から松本駅に戻ったのだが……。

これもまた今更だけど。
私はnoteを見る度に、
「こいつらどうかしてるぜ!」
と叫ばずにはいられない。

暇さえあれば温泉、秘湯に出かけている人々がいる。
そしてレポートを書きまくっている。
別に温泉のプロではなく(多分)他に仕事を持っているのに。
温泉三昧、秘湯渉猟の人々……いや既に温泉のプロだろう。

「こいつらどうかしてるぜ!」
って、これはもう賞賛の雄叫びです。
いつもレポートを参考にさせていただいてます。
ありがとう。

白骨温泉バス停の待合室で女性二人連れと一緒になった。
このお二人こそ「こいつらどうかしてるぜ!」の人々だった。
いや、noteを書いているかどうかは知らないが。

話を聞けば、白骨温泉は三度目の来訪だそうである。
そして話は温泉が湧くがごとくに噴き出して来る。

やれ〇〇〇温泉は気に入って八回も行ったの、湯治客として一週間泊ったの、△△△温泉は大きな◇◇旅館より隣の小さな▢▢屋の方が断然いいの.……etc.etc.

次々に出て来た温泉名の中で、何とか記憶に留まったのは〝美ヶ原温泉〟と〝肘折温泉〟である。
この二か所は近いうちに行ってみよう!

その他にも大人の休日倶楽部などお得な旅行方法や様々なことを教えていただいたが、私の小さな脳味噌から溢れて流れ去った。

世の中にはnoteに温泉記を連投するような人々が本当に実在するのだ!
と感動したものである。

そしてバックトゥザ松本市。
松本城はこの青天である。

松本市には雪なんか一片もなかった
お堀の水は澄んでいた

お城を見て松本の町を歩きお茶などいただき、帰りのあずさ号に乗るのだった。

旅土産 肌に残りし硫黄の香

なんちって。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?