桂枝之進

落語家。

桂枝之進

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最近の記事

キョートン

初夏の京都。 吉田神社の石段を降りてしばらく歩くと永遠のモダニズム、重森三玲氏の庭園がある。 令和6年にしてメール予約でないと観覧を受け付けない古風な場所だ。 ダイナミックに波打つ州浜には白砂が、阿波の青石で表した蓬莱島の周辺は、蒸し暑い京の気候が育んだ杉苔が茂っている。 重森三玲の孫で現代美術家の三明氏が一つ一つ解説して回る中、少しグループから外れて歩いた。 どこまでも続く海岸線の先に目をやると、次第に空と地平の境界が曖昧になる。 聞くところによると「空」という字は穴の中で

    • 2023.

      2023年は沢山遊びました。 2020年に始めたプロジェクトベースの活動がひと段落つき、次のことを考えるために今年は過ごしてみようと決めていたので、あまり積極的に表へ出る振る舞いはせず、内実が伴うことを最優先にコツコツと仕込みを続けるような1年でした。 好きなものに囲まれる生活に身を置き、改めて創作意欲をかき立てたいと、後先考えずに遊び続けました。 おかげで今はやる気に満ち溢れています。 そして遊び過ぎると不安になることが分かりました。人間ってわがままですね。 来年はみなぎ

      • 福島で春を感じた!

        先日、磐梯山麓の町・猪苗代に滞在しました。 猪苗代湖の畔では八重の桜が咲いていて、雪解けの道なのか水は綺麗に澄んでいました。 車で釣りに来ていたご主人曰く、鯉やウグイが獲れるのだとか。 あぜ道には勿忘草や姫踊子草が咲いていて、そびえ立つ磐梯山のてっぺんに残る雪とは相反してこちらはすっかり春の模様。 もうじき田植えが始まるのか、おじいちゃんが土を耕すのに精を出していました。 夜になって地元の方々が集まるパブへ行くと、お隣のお父さんが採ってきたばかりのもみじ草を振る舞ってく

        • 2022.

          2022年はあっという間でした。 大雪の札幌で新年を迎え、東京と大阪を行き来しながら新しいお仕事にも沢山挑戦させていただき、コロナも落ち着きようやく海外へも足を伸ばしていると気付けば大晦日になっていました。 自分自身でもゆっくりと整理が出来ていないので、写真を見ながら今年一年を振り返っていきます。 まだまだピックアップしたい写真は沢山あるのですが、危うく年が明けそうなのでこの辺で。 文筆やクリエイティブ制作など、新しいことにもチャレンジできた一年でした。 一人の人間として、

        キョートン