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企画・運営ってワクワクする!/13冊目 有川浩 『県庁おもてなし課』 角川文庫

世の中にはこんな面白いことをしている人達がいるんだ!必死で地域を盛り上げようとしている人達が。

始めに

見てくださって、ありがとうございます。
えだまめです。

今日は、有川浩さんの『県庁おもてなし課』という本を紹介させていただきます。

今日はお試しで、いつもより簡潔に紹介させてもらおうと思います。

あらすじ

県庁の「おもてなし課」に配属された、若手職員の掛水は、観光大使として人気作家の吉門に依頼することから始まります。地元出身の吉門からはダメ出しが相次ぎます。「お役所」の感覚が抜けず四苦八苦しながら、おもてなし課全員で地元に活気を取り戻そうも奮闘する話です。

運営

この話は、運営におけるノウハウがたくさん詰まっていて、目から鱗でした。

「食事と排泄はセット」
つまり、食事だけでなく、トイレにも気を配ることを忘れてはいけない。

「ホームページを充実させる」
興味を持ってもらっても、アクセス方法などの情報が無いと、たどり着かない。

「紙いっぱいに情報を書かない」
余白が無いと、読者が読む気にならない。

当時の私は、頷きながら、読んでいました。
大切なのは、とことん利用者の気持ちになること。運営側は運営しているから、見落としやすいことも多いから。

観光

この本の2つ目の面白いところは、清水さんのアイデアとそれを継承し、より大きい理想を掲げて奮闘するおもてなし課です。

地元に目玉を、と『パンダ誘致論』を唱えた元県庁職員の清水さんをアドバイザーに迎え、おもてなし課は清水さんに振り回される形で大事なことに気づいていきます。

「観光とは光を観ること」

地元に光を当てようと足掻くおもてなし課の努力をぜひ目撃してください!

人間模様

有川浩さんの作品は、とても読みやすいですよね。それはきっと登場人物達が「人間臭い」からだと思います。多分、私もこうする!みたいな。

若手職員の掛水と「お役所」感覚を脱却する為に民間から採用された多紀。地元の人気作家の吉門と清水の娘の佐和。恋模様もキュンとして、面白かったです。

ノンフィクション

それでも、やっぱり面白いのは。

高知県に「おもてなし課」が実在することですね。

今、都市化と地域の過疎化が著しく進んでいます。累進課税などにより、日本から海外へ行く人も増えました。そんな中で、生まれ育った地をもっと知って欲しい、盛り上げたいと思って、頑張っている人達が実際にいる。それがとても面白いし、心強いなと思います。

日本も課題を抱えている。
「けんど、光はある!」

最後に

どうでしたでしょうか。

少しでも、魅力が伝われば幸いです。

あなたにとって、この本がお気に入りの1冊に仲間入りしていただけるなら、こんなに嬉しいことはありません。

あなたのおすすめの本、次に紹介する本の予想、この記事の感想などありましたら、ぜひコメントをください。待っています!

見てくださって、ありがとうございました。
また、木曜日にお会いしましょう。
えだまめでした。


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次に紹介する本のヒントは

2019年の本屋大賞受賞作品

です。


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