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ヤマト2199の「中」の話

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「宇宙戦艦ヤマト2199」の『note』です。制作中の裏ばなしや、メイキングの話をお届けしています。全文無料です。
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2014年6月の記事一覧

第11回:罰当番のスタンプカードと、彼女からのメッセージ

第11回:罰当番のスタンプカードと、彼女からのメッセージ

「宇宙戦艦ヤマト2199」第12話で、古代と島は、艦内各所を掃除して回ります。その首には、罰当番のスタンプカードが下げられています。デキのよくない学生のような姿です。カードには、こんな文言が記されています。
「第1種清掃任務遂行中。本作戦は艦内及び担当者の精神の美化を目的とした極めて重大な任務也。手加減は無用」。「船務科士官 船務長 森雪」という署名も、その下にはあります。どうやら罰当番のコース

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第10回:森雪の「笑顔」と、艦内の秘密のルール

第10回:森雪の「笑顔」と、艦内の秘密のルール

「宇宙戦艦ヤマト2199」第11話では、森雪と山本玲が、艦内のトレーニングルームで、はち合わせになります。ふたり、ともに、ある男性と近しい距離にある今日この頃。落ち着かない気持ちを抱える山本に、森雪は、ニコリという文字が空中に浮かんでいそうな笑顔を向けながら、意味ありげな言葉をかけるのですが。

「ヤマト2199」のヤマトの艦内には、戦闘のための施設だけではなく、生活を支えるための施設も数多くあ

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第9回:冥王星の大地に沈む、緑の艦と青の夢

第9回:冥王星の大地に沈む、緑の艦と青の夢

「宇宙戦艦ヤマト2199」第6話で、シュルツは冥王星の落日を目撃します。彼の目の前で、沈めたはずの敵艦ヤマトが、反射衛星砲も、前線基地も、僚艦も、栄達の夢も、すべてを炎の海に沈めてゆきます。本星とのあまりにも大きな温度感のちがいも、つかの間の夢の終わりのあと味をかみしめる間もなく、シュルツの乗るガイデロール級航宙戦艦は、ゲシュタム・ジャンプをおこないます。

ジャンプ直前、ノズルからふしぎな色の

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『「中」の話』の「アリ」と「ナシ」の話

『「中」の話』の「アリ」と「ナシ」の話

『ヤマト2199の「中」の話』の記事本文の『note』やブログ等への転載は、ナシでお願いします。有料リンク集への掲載も禁止とさせてください。

『ヤマト2199の「中」の』話では、第8回から、文末にこうした注意書きを載せることにしました。これまでは、無粋な文言はなるべく載せたくないなあと、注意事項はリンク先に記すのみにしていました。とはいえ本文のあとの「バックナンバー」の数も増えてきた現在では、

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第8回:アナライザーとオルタ、盤上を舞うふたりの関係

第8回:アナライザーとオルタ、盤上を舞うふたりの関係

「宇宙戦艦ヤマト2199」第9話で、AU09ことアナライザーは、ヤマト艦内の解析室で、将棋をさします。相手は「オルタ」と名づけたガミラスの自動人形。アナライザーは解析室の床の上ではなく、X字型のジャッキに支えられた台の上にいます。相手と同じ目線で、相手の手の届くところで、ひとつの盤を囲むために持ち出されたその台の上で、アナライザーはオルタと同じ時間を過ごします。

宇宙戦艦ヤマトが、はるか16万

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