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【東大君に出会った日】

私は東京駅からあまり慣れない丸の内線に乗り、

彼の住む“本郷三丁目駅”に向かった。

電車に乗りながら、電話やアバター上で会話していた彼を思い描く。

朝8時すぎ頃に駅に到着し、LINEで報告する。

『駅着いたよ!』

だか、返事はない…。

既読を確認し、より現実味を帯びてきた感じがした。

私は待っている間、

(どんな人なんだろう…。)

と、緊張とドキドキが混じったような不思議な気持ちでいた。

そして、数分が経ったころ彼はやってきた。

『おはようございます』

寒空に現れた彼は気恥ずかしいのか、微妙な距離感を感じる敬語を使っていた。

関西弁でやり取りしていた感じとは異なっていたが、見た目や雰囲気はまさにイメージ通りの男の子だった。

これが最初の出会いだった。


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