見出し画像

香港とわたし

香港滞在の最終日、現地の方にお会いする前にその方が
最近できた注目スポットだよ、とおススメしてくださった所へ。

大館(Tai Kwun)

旧中央警察署、旧中央治安判事、ビクトリア刑務所の集合群で
使われていた当時の様子を展示しながら、文化複合施設として
おしゃれな観光スポットになっています。

画像1

中庭には大きな木があって、暑いけど涼し気。
幼稚園児が先生に連れられてお散歩もしていました。

画像6

刑務所だったところも当時の姿を残しつつ、リノベーションもされて展示しています。

九龍城もそうなのですが、香港という場所は
戦争が続く時期に中国、イギリス、日本の情勢に
翻弄され続けた歴史だったんだと思いました。
そして、また今も。

どうなっていくのかはわかりませんが、
それでも逞しく柔軟に歩んできたから、これからも…
とも思います。

中環至半山自動扶梯(Hillside Escalator)

画像2

中央官庁やビジネス街が並ぶ中環地域は坂が結構きついんですが。
800mほどのエスカレーターで上がれます。
これは有名なのだそうですが、知らなかったです。

画像3

ただし、エスカレーターは上りしかないので、
下りは歩いて下りないといけません。
楽しくなって、エスカレーターの終点まで登りました。
上の方の地域は高級住宅街(といっても、高層マンションがほとんど。)
でした。

ヨーロッパの路地のようでもあり、アジアの雰囲気もたっぷり。

PMQ

画像4

近年歴史的建造物を保存して活用しようという流れがあるそう。
孫文も通った学校中央書院がのちに警察の宿舎として使われ、
跡地がおしゃれスポットになったのがPMQ。
「Police Married Quarters(警察官舎)」の略がそのまま施設名になったそうです。
2007年まで官舎として使われていた建物をリノベーションしています。

G~1階(1,2階)はショップがメイン。
2~7階(3~9階)はショップもありますが、
アーティストによる展示スペースやアトリエ、
デザイナーのオフィスもあってレトロな雰囲気と
先端を行く作品の雰囲気がうまく融合している空間でした。

旧きものと新しきものがどう融合し、また新しいものを生んでいくのか。
わたしがずっと片隅に持つ言葉に”pass it on”というのがあるのですが、
今思えば、そんな繋がりも感じながら見ていた気もします。

帰り道

今思えば。
滞在中の1週間はそれほど大きなデモや混乱は無さそうだったので、
この日辺りから雲行きが怪しくなっていたのか。
現地の皆さんから「空港へは早めに行った方が良いよ」
とアドバイスをいただいていたので、お昼のフライトでしたが
朝いちから移動。

最後に香港のお粥を朝食にして、バスに乗り空港へ。
空港に着いた時にはまだ3時間以上余裕があったので、搭乗手続き開始までは空港内を放浪。

ロビーは数名の人がたくさんの主張を書いた紙やチラシが並べていて、
その様子を取材しているマスコミも。(マスコミはであることが分かるようなビブスのようなものを着用し、腕章をもしているのでわかりやすい。)
初日のような大声で主張を叫ぶわけではなく、もの静か。
取材や来訪者が声を掛けたらそれに対応している程度でした。

チェックインカウンターは空港券を持っている人しか入れないようになっていて、警備員も多め。
手続きの時に、出発時刻が遅れることを伝えられたもののスムーズに手続きも済ませ、中に入りそれでも時間があったので端から端まで堪能していました。

空港って昔から何となくワクワクする場所で好きです♫
中で場所が分からず困っている日本人に声を掛けて、軽くご案内するくらいまでになりました(笑)

飛行機も遅れ、搭乗ゲートも途中変更もあったけれど無事に帰国。
日本に帰ってから、荷物をほどきながら見たテレビのニュースでびっくり。
さっきまでいた空港が混乱状態でした。

数時間遅い飛行機や1日帰国をずらしていたら、
帰れなかったかもしれません。危機一髪でした。

画像5


自由ってなんだろう?

今回の香港へはパウロ・コエーリョの「アルケミスト」を持って行き読んでいました。

羊飼いの少年が長い長い旅の間に出会ったもの、見つけたもの。
そしてその果てに得たものについて。

それまでニュースでしか見ていなかった香港に行き、歩きながら
「アルケミスト」を読みながら
自由ってなんだろう?
と考えていました。

わたしは今のところ自由なはずだ。
なのに、なぜ窮屈な気持ちが消えないのだろう?
形はさまざまだが、人々の想いが自由を求めて動く渦中で
なぜこんなに熱く行動しているのだろう?
物事が動く確信を持っているのか、それとも確信は無くても動くのか。
確信が無くても動いているとしたら、その揺さぶる心はどこからやってきているのだろう?
日本で同じような状況に直面した時。
こんな風に熱いムーブメントは起きるのだろうか?

他の方向合わせの方法はあるのだろうか?

とりとめもなく、頭の中をグルグルと回るうちに
自分の自由への探求についても考えました。

未だに明確な答えは出ていませんが、
とても大きな宿題をもらっています。

どのくらい時間が掛かるかわからないけど、
また会いたい人もいる街が増えました。

今度はもっと日常に入り込めるよう
少しでも広東語が話せるようにしたいです。

再見 一陣見、香港

画像7


サポートはフィールドワークや研究、社会実験の支えとして活用いたします。