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Day1.飛行機からデモは始まっていた

夕方日本を出発したのですが、飛行機に乗った途端。
ニュースであまり聴かなくなっていたけど、
デモはまだまだでも真っただ中であることを実感しました。

飛行機のアナウンスでもデモに参加しているスタッフがいるため
乗務員が少なくなっている旨が伝えられているし、
何となく機内の乗客も少なめ。
とはいえ、緊張感のある雰囲気でもなくゆったり座れてラッキー、くらいに思ったので気にもせず。
経由した台湾で香港便は人がいっぱいだったので、たまたま日本発便が空いていたんだなと思っていました。

到着後、入国手続きは機械。数年海外に行かないうちに色々なものがIT化したんだなぁと思いながらもスムーズに通過。
なぜか預けた荷物が案内とは違うレーンでグルグルしていて、荷物を見つけるのに時間が掛かったものの、無事に荷物も引き取り完了!
さあ、いよいよ香港だ!と到着ロビーを抜けた風景がまさに「香港なう」でした。

初香港の風景

トップの写真は帰りに撮った香港国際空港で、まちなかへ出るためのバスターミナルへと続いています。

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(再掲)
香港に到着して最初に目にする風景なのですが、到着した21時。
黒タイルよりも内側が通路としてぽっかりと空いているものの、
両側には人がぎっしり座り込んでいました。
日本ではあまり見ない風景。そもそも英語が堪能でもないのに、久々の海外で耳も口も英語に慣れていない状態なので、緊張感が走ります。
座り込む人たちは若者が多いようですが、
中には小さな子どもを連れた親子も数組いました。
広東語の掛け声に合わせてみんなが大きな声で主張を繰り返す人々のつくる花道?を通り歓迎?を受けてバスターミナルに向かいました。

飛行機の中で、空港から滞在予定の尖沙咀へ行く方法を確認していて、バスに乗ろうとバス乗り場へ。日本で香港に行ったことのある方から「これ、便利だからあげるね」といただいた電子マネーカード「オクトパス」を持っているので、チケットを買う必要は無い。
このカードは香港の交通機関だけでなく、お店でも使える所が多くてほぼ支払いはこのカードがあればOK。
チケットカウンターで念のため乗り場を確認しようと並んだのですが、
わたしの前に並ぶ人たちのほとんどが係員と2,3言交わしてチケットを買わずに困った顔をして売り場を離れる…
様子が普通ではない。

自分の番が来て「尖沙咀に行きたいんですけど・・・」と言い終えると同時に「今日は尖沙咀に行くバスはないよ!!」と強い口調で返答された。
あれ?深夜もバスはあるって「地球の歩き方」に書いてあったはず。
どういうこと?
「なんで?」と聞き返したかったけど、それ以上何も聞くなと言わんばかりの不満げな顔に話す気力が無くなり退散。
今から電車乗り場に引き返すためには、さっきの花道をまた通らないといけないし絶対にまだバスのある時間帯のはず。

現地の道端で「地球の歩き方」を何度も開くのは
慣れない観光客であることをアピールしているようなもので
ひったくりや詐欺に狙われやすいので避けたいと思ったけど
しかたがないので、もう一度バスの番号を確認して乗り場に向かってみた。
乗車待ちの人がたくさんいて、その列に並んでいるとほどなくバス到着。
良かった。あとは終点の尖沙咀までこれに乗れば良い。

バスは空港を離れて、高速道路のような道を走り少しずつ都心へ向かっているのは風景からも見て取れた。
夜で暗いけど、風景がテレビや映画で見たことのある香港。
もうすぐ着くのかな?と思いながら街の風景を見ているとバスが停まり
ここが終点だから、全員降りるように・・・とのアナウンス。
でもバス停には「尖沙咀」ではなく「旺角」。
え?それどこ?

注意力散漫もとっさの行動の役に立つ

まだ地理が頭に入っていない状態で、うす暗い道でバスから降ろされ
プチパニック!!

降りた人たちは勝手知ったるかのように(そんな風に見える)
それぞれの目的地にサッサと向かおうとしている。
このまま独りになったら絶対に危ない!!
と思ったわたしは同じバスに乗っていた、歩き出そうとしている男性を呼び止めた。

なぜこの人を呼び止めたのか、というと。
なんとなく車内をキョロキョロしていて、近くに座っていた彼は携帯電話のストラップが漫画「ワンピース」のチョッパーで
この人は絶対日本人か、日本には多少親しみを感じている現地の人だ
と思ったからだ。
ジャパニメーションの力を信じて。

「日本人の方ですよね」
「ええ、そうです。」
「あの、初めて香港に来て尖沙咀に行きたいんですが、
地理が全然わかっていなくて行き方がわからないんです」
というと
「あ、じゃあ一緒に行きましょう。
地下鉄で一駅手前の佐敦まで行くので。」
と言ってくださり、無事にこの方のナビゲートで地下鉄に乗車。
月に1回ペースで香港や深圳に仕事で来ている方だそうで
この方の情報によると、その夜は尖沙咀周辺でデモがあるため
バスは旺角までしか走らない・・・ということだった模様。

「じゃあ、次が尖沙咀だから。気をつけてね。良い旅を~」と
爽やかに佐敦で降りていく紳士は輝いて見えました。

無事、尖沙咀に着いた0時頃。
家主からも道中メッセージが届いていて
「今夜はあまり外出しないで。
もし外出しても警察官には近づかないようにしてね。」
独りになってすぐだったので、再び緊張感は走りましたが
ほとんどの道は明るい。

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地図を確認しながら無事到着。
滞在先に着いた時はホッとしました。

まだ香港滞在はスタートに立ったばかり。


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