Opposite side / 真逆になってみる

2019/05/29 wed

生徒になってみて

ジェニーン先生と新しいクラスが好きになってきた。ジェフ先生の授業はハイテンポで皮肉っぽくて面白かったので、クラスメイトたちは時々恋しがっている。パソコンや電子黒板などのテクノロジーにも慣れてるので、サクサク進むのもよかった。
いっぽうジェニーン先生は、言語学の専門家なだけあって、文法や、単語のニュアンスによる使い分けの違いの説明が明快で上手い。いつもたくさんのストーリーのあるfor exampleを示してくれるので、感覚的にもロジカルにも理解できる。生徒の質問の意図を汲み取るのも的確で速いので、さすがだ〜と思う。
私は教える仕事にもついてきたけど、こうやって生徒の立場になってみると、何を先生にしてもらったら嬉しいか/嬉しくないかもわかってすごくいい。

ということで、

<こんな先生だと勉強が楽しい>

・ 質問を歓迎する声かけがある
・生徒の質問を最後まで聞き、時には聞き返したりして意図をくみとってくれる
・先生が質問に丁寧に答えてるのを見て、他の生徒も質問するハードルが下がる
・説明するときにわかりやすい具体例をいくつか示してくれる
(この言葉はこういう場面に使う、逆にこんな場面では使わない、など)
・ 笑ったり楽しんだりするのを歓迎する雰囲気をつくる
・問題に取り組む際、理解を助けるポイントが示される
・授業中に待ち時間がなくて、退屈させない

きっとどんなときにも、お客さんと働く人 、生徒と先生、年の離れた人同士、外国人と市民、ときどき無理矢理でもいいから立場を交換すると手っ取り早く理解がすすんでいいな。なんでもやってみないとわからんし、やってみたらわかる。



日本とブラジル

今日はブラジルのヘナトと話してみたけど、それもまた面白かった。
日本とブラジルって地球の裏だけあってほんまに色々と真逆!

例えば英語教育について。
ブラジルの英語の先生は、旅の経験があったりして話すのは上手でよく教えられるけど、言語学の専門性はイマイチで文法はあまりよく学習できないそう。
ここで1年勉強する方が、僕の数年習ったのよりよっぽど身につく!と言ってた。

また、ふるまいについて。日本では 「be polite/礼儀正しく」というのはストイックにしょっちゅう言われるし、礼儀正しいのは良いことだと思うけど、それだけが唯一の人間の美徳じゃないよなあって気がついてきたという話をした。例えば、「すすんで人を助けましょう」とか、「他の人の考えを尊重しましょう」とか、「楽しみましょう」とかは、この国で出会う人たちと比べるとあまり定着してないよなあと思う。

ブラジルのわいわい冗談組の中の最年長(といっても40代)のユーリは、実は元校長先生、ティーンエイジャーの娘2人のパパだと昨日わかってびっくりしたんやけど、それにも関わらずユーリは授業中に楽しく囃し立てたりするね!?と聞いてみた。ヘナトは「たしかに〜」とクスクス笑ったあと、ブラジルでは、職場の上司とか責任ある立場にある人でも、ずっとシリアスでいるんじゃなく、人を楽しませて人に好きになってもらえるように努力するって言ってた。面白いなあ。

私たちはお互いに真逆にあって、ヘナトは日本のふるまいがうらやましいし、私はブラジルがうらやましい。「隣の庭は青いやな」「私ら半々ずつお互いに移住すべきやな」と言って笑った。ほんとにそうしたらいいのにな!

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