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大人用オムツについて響いたことば


この記事は797文字です。 


医療職でないとイメージつきにくいと思いますが、

看護の仕事は、オムツ交換が占める割合が大きいです。


私は褥瘡(じょくそう)委員会の活動歴があります。

いわゆる床ずれ・皮膚トラブル対策委員会。


WOCN(皮膚・排泄ケア認定看護師)の言葉に心を動かされました。

パンツが上がりきってないまま平気で歩ける?

生理用ナプキンが、前や横にずれてたりよれてたら心配にならない?

オムツを正しく当ててないっていうのは

同じことを患者さんにしてる
ってことです。

オムツが必要な患者さんにとって、オムツは下着と同じもの。

私はオムツの当て方をないがしろにするのが許せないんです。

専門性が高いケアをするWOCNが、

ごくあたりまえことを強調する姿に共感したのでした。

しかしそれは、ごく当たり前なことがされていない現状を映しています。


オムツのサイズと当て方さえ正しければ防げる皮膚トラブルが多く、

看護師の知識とスキル不足を毎年指摘されました。


研修直後の新人や経験浅めの看護師は、忠実に行うので丁寧ですが、

先輩看護師の「そんなの日勤でやればいい」「それじゃ終わらないよ」

などの圧もあり、間違った手技がいつしか効率化にすり替わり…。

割を食うのは患者さん。

残念ながら現実にあります。

患者さんの苦痛や在院日数の長期化はもちろん、

処置や記録など自分達の業務も増やすことになります。



皆さんは「想像力が足りなかったな」と思うこと、ありますか?

想像力だけでは相手の立場になれないこともありますが、

想像しないとできないこともたくさんあります。



奥が深くて2年では学びきれませんが、

勉強になったこともたくさんあります。


もう数年前の話ですが、

体験を抽象化したり他のことに応用するのにも、

褥瘡委員会の経験はしてよかったと思っています。

また褥瘡委員会にまつわるエピソードを記事にしてみようと思います。


お読みくださりありがとうございました。

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