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可視化できる看護?「看護必要度」①

この記事は1169文字です。


看護の現場のブルシット・ジョブについての記事と、
それに関連して、「名もなき家事」という記事を投稿しました。

行われているのに「名もなき看護」はあると思っている私ですが、
その話をする前に触れたい、
一般には知られていない「看護必要度」があります。


看護必要度

医療看護上の患者さんの手のかかり具合の評価を表し、
これにより看護師の配置や入院料が算定されます。
■参考動画:医療くん「重症度、医療・看護必要度とは?(2020年度版)」

例えば、看護必要度B項目(日常生活自立度評価)の
口腔清潔(歯磨きやうがいなど)は
「できる」「できない」で評価をします。

●口腔清潔に関する一連の行為すべて(うがいの水の準備~片付けその他諸々)を自力でできたら「できる」。
●当日最低レベルでの評価。普段自立していても、看護師が介助をすれば「できない」。
●看護師が歩行介助をし、患者さん自身が水を用意する行為は、水の準備の介助には該当せず。

重箱の隅つつくような評価基準。
正しい評価ができるよう定期的にテストもあります。

一人一人に多数の項目を評価するので、毎日の評価は大変です。
「看護必要度評価」という業務も「名もなき看護」?
これ自体がブルシット・ジョブだとは思いませんが、
もっと簡便にしてもらい、この時間を本来の業務に充てたいです。


病棟によって「見える」「見えない」が変わる?

看護必要度は、病棟ごとに患者さんや治療も異なるので差は出ます。

ICUやHCUなら「高度医療」「全介助」の項目が高くなります。
NICUにいるのは赤ちゃんなので、
診療上の指示は通りませんしあらゆる面で「全介助」です。
一般病棟でも、抗がん剤治療や輸血、手術、人工呼吸器などの治療・処置、生活面での介助が必要な患者さんはたくさんいます。

上記のような病棟での看護は
実際に見える看護(実践)と
記録上可視化される看護(看護必要度評価)に差が少ない
と思います。

例えば輸血。

輸血製剤の取り扱い、輸血前中後での患者さんの状態・副作用観察。
実施する看護師の姿は、一目で輸血をする患者さんの看護だとわかります。
看護記録も、上記内容なら書き手も読み手もイメージに差はないです。
看護必要度評価でも、同じように可視化させることができます。
実践と評価に大きな開きがないのです。

となると、正当な評価がされているなと思うのですが、
とりわけ精神科病棟だと、この実践と評価に開きのある
名もなき看護」や「名もなき看護必要度」があるような気がします。

「危険行為」という項目の定義とかもっと広げていいと思うのです。
こんなこと考えてるの私だけでしょうか。

前置きが長く小難しい話、わかりづらかったらすみません。
こういうものも少し知ってもらいたく記事にしました。


また次回記事に続きます。

お読みくださりありがとうございました。




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