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趣味の話題も観察項目

この記事は963文字です。


訪問看護では、その人を理解するための一環として

話題づくりの大事さというのを感じています。


特に趣味。

その人の生きがい、ストレス解消法、

自己実現、社会参加、対人交流、

いい感じの自分を保つ方法だったり、

趣味はいろんなことを教えてくれます。


興味・関心があるものに対して

どの程度の強さ、頻度があるのかという見方をすれば

精神状態を図るツールにもなります。


今までしていた趣味が楽しめなくなった

というのは、うつ状態ではよくあることですね。

あるいは、一日中うつ状態だけど、

趣味の時間だけは症状が軽減される、ということもあります。

そのような場合は、楽しみの時間が増えるような工夫が必要になり、

一緒に考えてみたり、訪問の時間に取り入れてみたりします。


ほかにも、

利用者の介護度が上がり、

介護者の負担が大きくなったことで

介護者の趣味の時間が削られたり、

疲れてしまって趣味にまで手が出ない、というのもあります。

そのような場合は、

訪問時に一緒に介護に参加していた介護者には休んでもらったり、

訪問回数を増やせるか検討します。


趣味の中身だけを話しているとただの雑談に終わってしまいますが、

趣味というものがその人にとって何なのか、

それができることとできないことで

どのような影響があるのかということは

意図的に観察する必要があります。


自分の趣味や知見も広がるきっかけになるので、

私も利用者さんの趣味の領域をちょっと勉強しています。

ちなみにその一つが、宝塚歌劇。

ミュージカルは好きな方ですが、

宝塚歌劇は見たことがなかったのです。


宝塚の話を楽しそうにしてくれた利用者さんが、

次の訪問の時に、私と話すために

好きなスターの写真やDVDを用意してくれていました。

訪問時間には限りがありますし、

援助を目的としても、DVDのフル視聴はできません。

体調確認や内服状況、睡眠リズムなども観察する必要があります。


ただ、訪問を楽しみにしてくれていたであろうこと、

大事にしている趣味のアイテムを取り出しておけるのは

趣味を楽しむ意欲があるとアセスメントできます。


普通に趣味トークをしたい気持ちはありますが、

看護にうまく活かせるよう、

話題作りのアンテナは大事にしたいです。


自分の新しい趣味も増えるかも…?と思うと

ワクワクもします。


お読みくださりありがとうございました。




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