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書評:下町ロケット2 ガウディ計画


Audibleで読書

今更ながら池井戸作品を聞いております。Audibleで聞いているので電車の中がとても快適です。じっと本を読めない人にはおすすです。

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医療工学

作品の中身は抜いておきます。それは是非読んでください。まあ、池井戸作品をたくさん読んでいる人や、前作の下町ロケットを読んだことがある人はなんとなく流れがわかるでしょうけど、今回のテーマは医療工学でした。

この中にゴットハンドのDrが登場するのですが、ある病気から回復した子どもたちの描写のシーンがあって、その話を目の当たりにした主人公たちが仕事の意味を考えるシーンが印象的でした。

外科医志望ので医学部へ

もともと外科医志望の児童精神科医の私としては、やはり外科医には憧れますね。素直にかっこいい。実際の外科医はどうなのかは置いておいても、ブラックジャックを何度も読み返していた若かりし頃の自分が蘇ってきます。

ブラックジャックが難病や交通事故などで救えなかった人たちを前に、医者の存在意義を叫ぶシーンが何度かあります。医者はなんのために存在しているのか、人の生き死にをコントロールすること自体がおこがましいとブラックジャックも本間先生に諭されています。

児童精神科医になって20年

児童精神科医になって20年。たまに昔の患者さんが顔を出しにきてくれることがあります。しかし、小説の中の素敵なストーリーと違って、精神科医に会いにくる時何か苦しいことがあったことが多いです。

大人になった子どもたちには児童精神科医の私はあまりお手伝いできることがないのですが、いずれにしても生きて大人になり、こうやって頼る相手を見つけることがでくるようになってくれただけでもよかったと思います。多くの子どもたちは誰にも助けを求めることができずに、孤立していることが多いのですから・・