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不妊症女性のうつ病有病率

興味深いメタ解析です。不妊は人生計画にとって大きな問題であり、女性だけでなく、男性も深刻に捉えていくべき問題でしょう。今回は女性側の負担も大きい不妊治療における女性のメンタルヘルスに関する論文です。またまた、メタ解析ですね。話はそれますが、メタ解析ばかりチヤホヤされて、コツコツと臨床研究をしている結果をうまく使われ、そちらの方がより脚光を浴びるという仕組みは科学の正当性から仕方がないところもありますが、なんだかなって思います。

この論文の要旨は以下です。

32件をメタ解析に含めて検討した。
・不妊症女性9,679例が含まれ、うつ症状の有病率の最低値は21.01%、最高値は52.21%であった。
・不妊症女性におけるうつ病の有病率は、低中所得国で44.32%、高所得国で28.03%であった。

この結果から、 不妊症女性のうつ病有病率は、一般人口よりも高かく、低中所得国と高所得国で違いがあることも刮目すべき点でしょう。

まだまだ、地域、経済、性などの格差の均衡は大きな課題ですね。