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【広告代理店からの転職・キャリアについて】〜HRブログ〜

こんにちは。えびさん🦐です。

デジタルマーケティング分野のキャリア相談を多くいただくため、今回は広告代理店からのキャリアについてお伝えしたいと思います。

デジタルマーケティング領域の転職理由

広告代理店の方によくある退職理由は以下が挙げられます。

・残業時間、休日出勤が多すぎて、プライベートが保てない
・広告予算が大きい領域にチャレンジをしたい
・ノルマや入稿期限などに常に追われて、精神的にキツい
・年収を上げたい
・キャリアアップを目指したい
・アカウントプランナーではなく、広告運用の経験を積みたい
・ディレクター経験を積みたい
・クリエティブディレクターの経験を積みたい
・PR領域に挑戦したい
・SEOの専門性をより高めたい
・マス広告ではなく、ネット広告の経験を積みたい
・代理店から事業会社へ転職をしたい
・SaaS事業へ転職をしたい ect…

20代に多い転職理由は、「働き方」や「スキルアップ」「年収アップ」を志望する方が多い印象です。

30代以降は「年収などの条件面の改善」「スキルを活かした転職」「独立を視野に入れた転職」が近年増えてきた傾向にあります。

中でも「副業」を視野に入れたキャリア形成の相談も増えています。

近年は、紙媒体からWEB媒体、テレビ広告からWebマーケティングへの転職・事業会社への転職などのニーズが増えています。

Webマーケティング経験者であれば、「予算」が大きい企業への転職や事業会社のマーケティング責任者、CRM・SEOへの転職など様々です。

マーケティングに限らず、アカウントプランナーであれば、「アカウントエグゼクティブ」「商材・業界を変えた営業職」「Webディレクター」など多岐にわたります。

2022年のデジタルマーケティング採用ニーズ

公開している企業の数百求人をもとにを調べると、以下のような経験を求める傾向がありました。

・マス広告よりも、インターネット広告経験者
・インターネット広告の中では、運用型広告経験者
・スマートフォン向けの広告経験者
・toC向けよりtoB向けマーケティング経験者
・SNSマーケティング経験
・大規模メディアの運用経験者
・プロダクトマーケター経験者

テレビ需要が減りつつあり、広告予算はSNSなどのインターネット広告の割合が年々増えていることからインターネット広告経験者を求める傾向があります。

スマートフォン広告費とPC広告費の市場規模推移を見ると、インターネット広告媒体費の6割をスマートフォン広告費が占めている傾向があり、スマートフォン広告経験のニーズが高まっています。

インターネット広告においては、リスティング広告やGDN・YDNが主流なため、実行ができる運用コンサルタントのニーズが高まっています。

また、toB向けサービス・SaaS事業を展開する企業も増えたことで、toB向けのマーケターや「The Model(ザ・モデル)」のようなマーケターの求人が増えています。

とくに求められる経験スキルの項目では、「リスティング広告運用経験〇年」の記載が多く、キャリアの選択肢を広げたい場合は、リスティング広告などの広告運用経験を積んでおくことは1つメリットといえます。

リスティング広告運用経験があれば、大規模サイトのマーケター・SNS運用・事業会社でのマーケティング戦略も関与ができるポジションが複数存在しています。

ここで1つポイントになるのが「広告予算の大きさ」です。

月間1000万円以上の運用経験がある方は、企業によりますが、転職市場では選択肢が多くなり

「広告予算の大きさ≒転職市場の高さ」

となる傾向があります。

転職市場における高いニーズ

では、リスティング広告を経験していれば、どこでも通用するのでしょうか。

まず、リスティング広告の経験を細かく分ける必要があります。

1、事業会社側の発注担当(代理店のディレクションがメイン)
2、事業会社側の運用担当(インハウスをしている場合)
3、代理店側の営業(運用経験はなし)
4、代理店側の運用コンサルタント(運用実務の経験がある)

代理店から事業会社への転職は、転職者から人気です。
上記の1〜4の中でもっとも事業会社側でニーズがあるのは、4の運用経験です。(※もちろん、志望する企業の職種によりますが…)

理想は3と4の経験、つまり営業と運用ができる人材です。

なぜ、4の運用コンサルタントのほうが、事業会社から求められるのか。

リスティング広告の運用業務は、他の広告、例えばSNS広告やDSP広告などの運用業務とも親和性があり、汎用性が高いためです。

広告代理店の優秀な方でも、事業会社側の選考においてよく書類で落ちてしまうのは、単純に事業会社側で求めるレベルではないためです。

ケースとしては、「広告代理店のアカウントプランナー」から「事業会社のデジタルマーケター」への転職です。事業会社が求める運用経験が少ないと判断されてしまいます。可能であれば、代理店の運用ポジションを一旦挟んでから事業会社を目指すのも1つです。

広告代理店からの転職先

・総合広告代理店の場合
営業経験のみで、広告運用経験がない場合は「運用経験」を身に付けることで、マーケターとしての選択肢が広がります。

※マス広告経験者で、デジタルマーケティング領域に興味がある場合は、Web広告代理店を中心に考えましょう。年収が下がることは一定覚悟が必要です。

一方で、マーケターとしてのキャリアアップを志望しない場合は、「商材」を変えた転職が一般的となり、例えばSaaS事業を展開している会社の営業職への転職が挙げられます。

運用経験のみであれば、扱う予算や扱う広告をベースにキャリアを考える必要があります。

営業経験・運用経験がある場合は、事業会社への転職・SEOなどのノンペイド施策への転職・ブランディングやPRへの転職も選択肢として可能性があります。

営業・運用経験者は、企業側から採用したいニーズが高いため、選択肢を選びやすいのが特徴です。

様々な選択肢があるため、専門分野に特化したエージェントや転職サービスを活用するのが良いかもしれません。

ハウスエージェンシーの場合
ハウスエージェンシーは、特定の事業会社専属の広告会社であるため専門広告代理店と同じような転職先になります。

ただ、ハウスエージェンシーの方々は、コンペティションを行わずとも案件を受注できるケースが多いため、総合広告代理店に比べると市場価値を低くみられる傾向があります。

社内調整やディレクションのみの経験は、年齢とともに転職が難しくなるため、20代のうちに転職をするのであれば考えた方がいいかもしれません。

一方で、働き方などは事業会社のマーケター、総合広告代理店よりは安定していますので、働き方や価値観をベースに考えてみるのも1つです。

Webマーケティング職への転職
まず「Webマーケティング」への転職を希望する場合は、高い学習意欲と売上にコミットするスタンスが必要です。また事業会社のマーケターとなれば、事業やプロダクト、全体を俯瞰しながら成果に繋げていくことが求められます。

Webマーケティングは企業によって定義は様々になりますが、以下のような経験が求められます。

・オウンドメディアの担当経験がある方
・Web制作会社でディレクター経験のある方
・デジタルソリューションの営業経験のある方
・コンテンツSEOだけでなく、テクニカルSEOの経験がある方
・JavaScriptやPHPなどの開発スキルを活かして、Webマーケティングスキルがある方
・WordPressを使ったWebサイト運用に関わったことのある方
・Webマーケ経験を活かしてクライアントの上流の戦略策定がある方
ect…

あくまで一例ではありますが、Webマーケティングのスキルを高めて将来どのようなキャリアを歩んでいきたいのか?考える必要があります。

これからのデジタルマーケティングのキャリアで大切なこと

近年、自動化で運用力の差がなくなりつつあり、リスティングとリタゲ広告に注力する企業が増えています。しかし、Cookie規制等でターゲティング精度は落ちてきています。

冒頭で、広告運用経験者の採用ニーズが高いことをお伝えしましたが、事業会社では、膨大な顧客データを活用した運用とデータ分析に注力している傾向があります。

日本では徐々に注目され始めている段階ですが、中国ではすでに一般的となっている「private traffic(プライベート・トラフィック)」というマーケティングがあります。

お金を支払うことなく、ユーザーからの直接流入を「私域流量(プライベート・トラフィック)」と呼び、いかにそれを増やすかが、中国のオンラインマーケティングにおけるトレンドワードとなっていました。

簡単にお伝えすると、SEO等の自然流入を活かして自社WEBサイトや自社アプリなどのプラットフォーム(私域)に顧客を呼び込み、クロージングするマーケティングです。

注目されている背景は様々ですが、例えばB2C市場でEコマースの競争が激化してくると、新規顧客の獲得・既存顧客のLTVを最大化させるコストはますます高くなります。

通常のマーケティング活動は、膨大なプロモーション費用を伴うことがほとんどだからです。

プラットフォーム上のサイトやアプリなどで有料広告マーケティングをする際、競合他社よりも広告費用をかけなければユーザーがどんどん他社に流れてしまいます。

しかし、自社のプラットフォーム(私域)に誘導することで、情報発信の内容・回数・時間帯・見せ方など、すべて発信する側が決めることができます。通常よりコストを大幅に軽減でき、特定の情報発信やイベント企画で自社にとって有利な方向へユーザーを誘導することが可能となります。

欧米での「プライベート・トラフィック」は自社ブログ・メーリングリストなどのオウンドメディアにあたります。

中国ではWebサイトやeメールを使う人がほとんどいないので、SNSのプラットフォーム上で、どうにかして「私的な」トラフィック流入を生み出す方法を探し求めています。 

デジタルマーケティング分野のキャリアにおいて、こういった内部情報を活用した「プライベート・トラフィック」の考えは重要になりつつあると感じます。

広告代理店の転職は選択肢も多く、難しい

広告代理店から転職をする場合は、それなりの専門的な知識や経験がある方をアドバイザーに相談することをお勧めします。

広告代理店からの転職は、色んなパターンがあります。

キャリアアップ、チェンジのタイミングを間違えてしまうと、非常にもったいないことになります。

広告代理店の営業職(アカウントプランナー)・事業会社マーケター・広告運用経験者などの方は、企業からの採用ニーズも高いため、企業・転職エージェントからスカウトメール・オファーが大量に届きます。

だからこそ、信頼できるサービスや知人、キャリアアドバイザーなどを活用いただけると良いと感じます。

手前味噌ながら、デジタルマーケティング分野でのキャリア支援をしておりますので、ご興味があればお気軽にご相談くださいませ。

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