パラサイト

アカデミー賞を受賞した本作品。
映画館で一度鑑賞しましたが、もう一度NetFlixで見直しました。
1度目よりもより役者の表情や、その場面が伝えようとしているメッセージを汲みとりながら鑑賞できたので、2度目は最高ですね!

⭐️あらすじ⭐️
半地下に住むその日暮しの貧乏な家族が身元を偽り、家庭教師、専属ドライバー、家政婦などの立場で、大金持ちの家で働きそこに住む家族に深く関わっていく物語。

ある家主が泊まりでいない夜に、貧乏家族は豪邸に忍び込み、まるで自分たちの家のように豪遊します。しかし、前にこの家に勤めていた家政婦が訪ねてきて事態は一変。この家には実は地下室があって・・・??

⭐️感想⭐️
韓国の貧富の差がわかりやすく描かれた作品で、日本に住んでいる私にはとても勉強になりました。
なんというか、単なる貧富の「差」ではなく、壁といったら良いのでしょうか。
住む世界が違う、裕福な者と貧しい者が互いに分かり合えない存在であることがひしひしと伝わってきました。

まずこの分断が象徴的に描かれていたのが、大雨が降った夜でしょう。
雨で家が浸水して住む場所も失った家族と、キャンプから予定を変更し優雅にパーティーを開く家族。
被災している人で溢れかえっているのに、そんな自体を1ミリも知らずに能天気にコスプレなんかしちゃって誕生日をお祝いする大金持ちに、演技が完璧だったその日暮しの家族も表情を曇らせていました。

作品の途中で、「地下の匂い」の話が出てきましたが、あれも貧富の差による社会の分断を色濃く描いていると思います。裕福な家族にとって地下の匂いはなんの匂いかわからないけど臭いもの。
その匂いからその人がどんな暮らしをしているのか、どこに住んでいるのかなんて想像もつかない様子に、慈悲のなさを感じます。

一方、貧乏な家族には、裕福な家族にはない家族同士のつながりや家族への深い愛情を感じました。運転手の父がパク社長に「奥さんを愛しているんですね」と話した時、一瞬社長の顔が凍りついていましたね。家事も、料理もまともにやらない妻に対して、この社長はどう思っているのでしょうか。ここの裕福な家族の歪みみたいなところがもっと描かれていたら、面白かったな〜と個人的に思います。

この作品は見れば見るほど、いろいろな描写の意味を捉えられて面白そう!
もう一度見返したい作品です!

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