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TechnicsのSL-1200というターンテーブルについて (やっぱり買ってしまった)

前々編のエンディングで『さあ、どうするワタシ。面白くなってきやがった!(って、買うに決まってるじゃんね)』と書きました。

はい、買いました。SL-1200 Mk7。
今編はなぜコレを買ったのかと、せっかくだから製品レビューをしてみようと思います。

*なんでSL-1200 Mk7を買う必要があったのか。

理由その壱。
ワタシのメイン・ターンテーブルTHORENS TD320とELACカートリッジの組合わせがエラく調子良くて、もうこのマッチングを崩せなくなってしまって、こんなことでは新しいカートリッジや周辺機器の製品チェックな仕事ができないじゃん!

という事態に陥り、きっとワタシはSL-1200のどれかを再度買う羽目になるんだよねという想定していまして、やっぱりその通りになりました。

仲良く並ぶTD320とSL-1200 Mk7

理由その弍。
2月1日から価格改定(値上)するって!

という情報を1月24日に耳にして、そりゃ焦りましたよ。
ワタシはテクニクス製品を取り扱っていないので、業界の仲間に『在庫持ってる?』と訊いたところ『あるよ(友人S)』と。ラッキー、値上げ前に入手できました。

ザックリいうと、これが購入理由です。

*なんでMk7なのか。

個人的にMk4を長く所有していました。確か2000年頃に中古品を買ったような。それまで使っていたARのターンテーブルが色々と面倒になっちゃって、スパッと簡潔に使える個体を探して巡り会ったと記憶しています。

SL-1200シリーズの長い歴史において、Mk4はちょっと異色な存在だったようです。DJプレイよりオーディオ機器として使って欲しいというメーカーの意図が、製品の随所にハッキリと示されていました。いまでも好きですよMk4は。ワタシが使っていた個体は近しい友人に譲りました。なのでその気になれば会いに行けます。

そして預かっている(週末だけね)オーディオ販売店では、SL-1200 GRを設置しています。Mk4のオーナーとして初めてGRに触れたとき、その出来の良さに驚愕しました。細部にわたって作り込みが上質で、しかも音が良い。いやはや、もうターンテーブルはコレでよくない?マーケットには高額な製品が溢れているけど、上を見ればキリがないけど、もうコレでよくない?って思ってしまったほどでした。

という前提で。なんでMk7を選んだのか。

実のところ、Mk7とGRを比較して相当迷い悩みました。
前述の通りGRは使い慣れています。そしてMk7は『DJターンテーブル』とメーカーがカテゴライズしています。ワタシDJじゃないし・・オーディオの仕事で使いたいんですけど・・って。

なのでGRを買うつもりだったのです。

が、値上げを目前にしてもう時間的な余裕がなくなって、初めてGRとMk7の機能的相違をキチンと調べたのです。そしたらですね『あれ?Mk7で十分かも』となりまして。。


*Mk7の紹介

以下、Mk7で十分かもって思った理由を書きますね。

理由その壱。
ケーブルが生えていない。

やっぱりね、素性の知れたお気に入りのケーブルを使いたいのですよ。

ね、生えてない。
BJ ELECTRIC社のケーブルを刺しました。
だってワタシが総販売元なメーカーなんだもの。

理由その弍。
78回転がオッケー。

SP盤を聴くことはほとんどないけど、でもイザって時のためにね。

両方のボタンを押すと78回転モードになるよう設定できます。

理由その参
LEDライト(パワーインジケーター)の色が青になる。

だってGRが青だったから。カッコイイんだもの。

デフォルトは赤色。
設定を変更すると青色になるのよん。

因みにコレらの設定は、プラッター下のディップスイッチ切替で行えます。

プラッターを乗せる前。
なんか黒い長方形なスイッチみたいなヤツがあるでしょ?
コレがデフォルト状態。
なんと設定によっては逆回転もできる。

理由その肆。
十分なスペック。THORENSも居るし。

基本的にGRと同じ構造のモーターを載せています。比較すると少し起動トルクが弱いのかな?これは規定回転速度に達するまでに時間を要するということ。でもさ、トーレンスさんもだいぶモッサリ起動するし、ワタシはDJさんじゃないから素早い起動は不要なのです。ワウ・フラッターの数値などはGRと同じ。

それから数値をよーく見ると、Mk7の方がちょっとだけボディが小さい。


*今週のまとめです。(買ってよかった)

ワタシにとってコレが3台目のSL-1200ですが、Mk7を買ってよかったです。仕事で使うモノですから、やっぱり現行品を用意しなきゃイカンと思っていましたし。ま、どんな現行品も時と共に旧型になるのですが。

GRと比べれば、そりゃ色々が『ちょっと軽め』だけど、元々使っていたMk4を基準にすると『正常進化』を体感できます。SL-1200というターンテーブルは決して重厚長大な製品ではありません。ソコが美点でもあります。とにかくセッティングが簡単で丈夫。キチンと調整すれば相当な美音を奏でる。やっぱり大きなメーカーだから、この価格でこんなに良い製品をつくれるんだなぁと素直に思えます。

残念ながら少々値上がりしてしまいましたが、それでも十分に高CPな製品です。こういう『キチンとした入門機』を買っておくと、その後に色々な知識が備わってきても残念な気持ちになることがない。長きにわたってアナログレコードの再生を楽しめるハズです。

そういう趣味を『沼』というのですよ。みなさんご一緒にLet's dive !

ではまた来週に。
2023.2.1


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