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アメリカADAツアー④

2015年7月18日
人工呼吸器と酸素の併用ユーザーは、
毎度のこと、直前でバタバタします。
今回も、もちろんバタバタしました(しています)。
今回、珍しく、
人工呼吸器とリチウムイオンバッテリーの方は、
スムーズに通ったのですが、
どうにも、酸素がややこしいことに。
今回の行程は、
①成田からワシントンDC
②ワシントンDCからシカゴ
③シカゴから成田
私は機内で人工呼吸器と酸素を使用するため、
事前に意思の診断書が必要になるのですが、
航空会社がいろいろだと、
診断書の書式がバラバラだったりして、
ややこしいことになるかもしれないので、
全部の行程を、同じ航空会社にすることに。
そうすると、DC−シカゴ間は、
アメリカ系の航空会社しか運行していないとのことだったので、
全行程をユナイテッドですすめることにしました。
で、ユナイテッドのウェブサイトから
診断書書式をダウンロードしようと思って、
いろいろチェックしていたのですが、
サイトの中に
「アメリカ本土への運行便では、
酸素ボンベの貸出を行っていない」
との記述が。
ツアーの航空券やホテルやらをお願いしている旅行会社に
「確認してほしい」と伝えるも、
他の、人工呼吸器やバッテリーなどの確認と
ごちゃごちゃしたまま、
とりあえず診断書取っておけばいいのでは?みたいな流れで、
そのまま進めることに。
ここで、自分が直接ユナイテッドに
問い合わせすればよかったんだけどねぇ。
医師の診断書をユナイテッドに提出したところ、
私に直接連絡が来て、
アメリカでは、
機内での高圧ガスボンベの使用を禁止する法律が
何年か前にできた、
ということを告げられました。
対策としては、自分で、
携帯用酸素濃縮機(portable oxygen concentrator)を
機内持ち込みすること。
ちょ…。
日本では、POCは流行っていないのよ…。
みんな、ボンベコロコロしながら歩いているのよ…。
でも、とりあえず探してみるか…
ということで、
まずは私が普段お世話になっている
酸素屋さん(テック)に電話。
POCありますかー。
いやー、ないですねぇ。
ですよねー。
帝人が、国内最大の酸素屋さんで、POCも作っているので、
聞いてみますねー。
そして帝人。
「POCあるけど、海外で何かあった時の責任問題があるので、
国内での使用しか認めてないんですー。
人工呼吸器会社のフィリップスさんにも、
POCあったと思いますよー。」
そしてフィリップスに電話。
「POC、うちの会社で作っているみたいなんですが、
国内では使っていないんですよねぇ。
なので、国内に、お貸しできるPOC機器がないですー。
こちらでも調べてみたところ、
フクダ電子さんでPOCやってるみたいですー。」
そこで、フクダ電子さんに電話。
「うちのPOCも、海外の規格を通していなくて、
国内での使用しか認めていないようです。申し訳ないですが…。
ちょっと他に情報がないか調べたところ、
チャートジャパンさんというところが、
アメリカ製のPOCを取り扱っているようです。
アメリカ製なので、確実に規格適合のものだと思いますよ!」
ということで、チャートジャパンのウェブをチェック。
確かに載ってるが、よく見ると、
連続流用でバッテリー駆動時間が2時間。
ワシントン行くのに、13時間かかるんですけど…。
バッテリー何個必要なんだよ…
ただでさえ、人工呼吸器用のバッテリーに埋もれていくのに…。
ということで、却下。
はー…。
酸素ユーザーってつらいわー。
POCにめちゃめちゃ詳しくなっただけじゃないかー。
この時点で残された選択肢は、
①機内で酸素ボンベが使えるアメリカ系以外の航空会社に変更。
②ADAツアー参加をキャンセルする。
③海を渡る。
の3つにしぼられる。
船だと何ヶ月か前に出ないといけなかったからダメ。
ここまでいろいろやってきたのに
ツアーキャンセルも残念すぎるから却下。
というわけで、ユナイテッドを諦め、全日空に。
でも、アメリカ系の航空会社を使えないとなると、
結局のところ、ワシントンからシカゴへは飛べないことに。
えー…どうしよー…。
と事務局に相談したところ、
「一晩列車に乗れば陸路で行けるけど…体力大丈夫?」と。
おぉ。出た。Amtrak。アムトラック。
もしかして、人生初の寝台列車をアメリカで!
車イス室も、電源もあるみたいだし、
空を飛ぶより、列車の方が、身体への負担は少ないはずだし、
いいんじゃないの?いいんじゃないの??
ということで、
日本−アメリカ間は全日空。
アメリカ国内は寝台列車で移動することに。
最後は、全日空が、人工呼吸器とバッテリーと酸素ボンベ、
全部リクエストが通るかどうか。
旅行会社に確認してもらったところ、
人工呼吸器もバッテリーもOK!
酸素ボンベは、予備も含めて片道5本。
「1本いちまんえんです」
え?なんて?
片道1万円?
「いえ、1本1万円です。」
ということは、片道5万円ですか?
「そうですね、往復じゅーまんです。」
…韓国3回くらい行けちゃうじゃん…(泣
トルコ行く時は、アシアナさん、
片道1万円で対応してくれはったよ…。
酸素なんてぶしゅーっと充填すればまたそのボンベ使えるのに、
酸素ってそんなに高いもんじゃなかろうに…。
でも、もはやADAに残された道はこれしかないので
これで行きます…。
誰かじゅーまん円くれないかなぁ。
いや、でも、今回は、ひとり、介助料なしで行ってくれるので、
その分と思えば…。必要経費か…。
そして全日空、時間早いんだよなぁー。
朝5時に家を出ないといけないので、
起きるのは朝3時だな。
あ、朝じゃないか、これ。
っていうか、普段寝るのが3時だから、
寝ないで行くっていうことか。
そして、人工呼吸器つけてると
キャビン内の乾燥甚だしくて全然寝られないので、
13時間のフライト中も起きてる。
ワシントンのホテルに着くまで寝られない…。
24時間くらい寝られない…。
ホテルに着いてから、ちょっと寝られるかなぁ…。
他の参加者は、美味しいレストランとか、
行きたい観光場所なんかも調べ始めて着々準備を進める中、
私はまだ何もできていまっせん☆
アメリカに辿り着くだけで精一杯でっす!
これからどこまで盛り返せるかなー。

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