【全ての管楽器吹き対象】あなたの底力がアップする!!ロングトーン練習法
なぜロングトーンが大事なのか。
それは音を出す基本だから。
ということでえびチャンネルでロングトーン練習法についてアップしました。
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ロングトーンで自分を見つめる
さて、今回はロングトーン練習法についてと言うことでもちろん一番の基礎です。今更ロングトーンなんて何をいうことがあるのさ?って感じでしょうけど、何か気がつくことがあるかもしれません。というか、動画をご覧になった方はすでに新しい発見があったのではないでしょうか?もしそうだったら嬉しいです。ここではさらに詳しく解説していきます。
動画でも行った通り、ロングトーンの意味として私が大事だと思うのはただの基礎練習と言うだけではなくて「自分を見つめる良い機会」でもあります。ただ音を伸ばすことはあまり意味がありません。昔、吹奏楽の旅という所ジョージの番組がありましたが、あれでもロングトーンが大事だからと、とにかく同じ音量でずーっと音をただ伸ばす光景が写されていたりしましたが、そういうのは悪影響ですね。もちろん、音をしっかりと鳴らすというのは基本中の基本なのでやること自体は良いのですが、それでロングトーンの全てではありません。むしろプロでそういうロングトーン練習をしている人はいないと思います。プロは様々なロングトーンの形を練習しています。「ただ長い音を伸ばす」のは表現力向上のためには意味がありません。
自分に向き合う練習とは
静かに集中して姿勢、口の形、舌の位置、呼吸、息の流れなど自分の体がどうなっているのかを感じます。そうしているうちに自分はどの音で発音がしづらいのか(それがフォルテの発音かピアノの発音か)、どの音が長い音で維持しづらいのか、どの音の音程が高くなりやすいのか、低くなりやすいのか、クレッシェンドやディミヌエンドでどう変化しやすいのかなど、今、自分がその楽器で音を出すにあたってどんな問題があるのかを明確に示してくれます。
大事なのは自分を把握すること。
自分の音をよく聴き、音を出すときの自分の体の使い方を把握し、改善点が見つかれば直す。肩に力が入っている、アンブシュアが崩れる、息が入っていないなど、静かに自分を見つめながらロングトーンをすれば様々なことが見えてくるはずです。
大事なのは集中して自分と向き合うことです。
チューナーは目安として使う
目安としてチューナーを使いましょう。動画でも言いましたが、常にチューナーを見て「チューナーに合わせる」ことは決してしないでください。
では「チューナーに合わせる」とは何を言っているのか?チューナーを見ることに慣れてくると、自分の音のイメージや音程のイメージがなくなってチューナーの表示をよくするために吹いてしまうようになります。これはロングトーンをやるに当たって一番悪い練習の仕方です。
音を出すときに大事なのはまずイメージです。発音、音、音の流れ、響き、そして音程。音程もイメージして出すことが大事です。ピアノがあればピアノの音を出して「この音はこういう音程か」と一度頭に入れるだけで楽器を吹く時の感覚が変わったりします。私も絶対音感がなく、音程はいつも悩みの種ですが、ハマればハマるほどチューナーを意識しすぎで自分の中のイメージする音程がなくなることもあります。ですから、音程も自分の中で常にイメージして音を出すようにしましょう。もし、自分の感覚で良いなと思ってチューナーを見て合っていれば良いし、大きく外れていたら修正する。面倒な作業ですが、自分の感覚を鍛えることもロングトーンの重要な作業です。
チューナーはあくまで目安として見ましょう。
大事なことは常に自分の音を聞くことです。チューナーばかり見て自分の音を聴かないようになるのが一番良くない。
また、楽器によって様々な癖があります。例えばファゴットは小さい音を出すと音程が高くなることが多いですが、フルートは逆に低くなることが多いです。こういった楽器の特性も理解して「この音をこういう風に演奏するにはどう音を出すのが良いんだろう」ということを自分なりに作っていきましょう。
この楽器の特性を知って改善するということはオケや吹奏楽で合奏するためにもとても重要です。お互いがそう言ったことに注意していけば無理をせずに歩み寄ることができます。
音域はその日ごとに決めてももちろん良いです。バランスよくやりましょう。
メトロノームは使っても使わなくても構いません。一定のリズムでやりたければ使って、自分でカウントするだけにしたい人はそれでも構いません。
発音は綺麗に。
発音を気にしない人は意外と多いです。ロングトーンでは強すぎず、アクセントにならず、フワッとぼやけた音にもならずはっきりと硬すぎずに出しましょう。もちろん、最初から完璧を目指さなくても良いです。今自分ができる良い発音を心がけましょう。「気にしない」や「考えない」ことが一番よくありません。常にアンテナを張りましょう。
強弱のバリエーション
1、一番やりやすい強さで練習
発音、音質、音色、自分の体がどうなっているか、前述したチェックポイントを見ていきましょう。
2、一番大きい音で練習 → 一番小さい音で練習
ff→f→mf→mp→p→pp またはその逆から始める
実際には上記ほど細かくしなくて良いが、大事なのはそれぞれの音量でしっかりと音質が保たれ、音程も一定になること。この音量の差をつけるだけでいろいろなことが見えてきます。
4、クレッシェンド→ディミヌエンド <>
小さい音から大きい音へ、そして小さい音へ。これも一定の音質と音程を保つのは難しいのでやってみましょう。音によって音が低くなったり高くなったりする傾向も見えてきます。しっかりと自分で音の芯を作ることを意識しましょう。
5、ディミヌエンド、クレッシェンド ><
逆もまた然り。上記の逆パターンです。大きい音から小さい音へ、そして大きい音へ。
音の芯を作る(音質を保つ)
これまで示したロングトーンを練習するに当たって中上級者は音の芯を意識しましょう。大きい音を出したら音が開いて芯がなくなる場合は良くあります。フォルテを出してもただ開くだけで芯のない音は客席まで届きません。また、小さい音で芯がなくなることもよくあります。これは動画でも示しましたが(動画ではあまり音の差がわからないかもしれませんが)、小さいおとで腑抜けて芯がなくなり、ただ死んだ音になってしまいがちです。ピアノでもしっかりと息を入れるイメージを持って体を通常より弛緩させないようにしましょう。
一流のプロは小さい音でも客席に「小さい音」として聴こえます。これは実はこの音の芯であり、音質なのです。芯があり、音質が高い音は小さい音でも客席に届くのです。これは何故なのか? 科学的に証明している方がいたらぜひ教えてほしいです。
これは特に感覚を研ぎ澄ましてみてください。実は音大生でもここを考えていない人は多いです。「音質」という言葉は録音された演奏にだけ使う言葉ではありません。生音にとっても音質は大事な要素なのです。
舌を入れる
さらなるバリエーションとして、このロングトーンに舌を入れていくというのもあります。音をただ切るだけです。例えば四拍伸ばすなら一拍ずつ舌で音を区切っていきます。このときに舌をついて音が乱れないようにします。クレッシェンドするなら、一定にクレッシェンドできるようにします。舌をつくことで音がブツっと変わらないようにあくまでロングトーンをしている中に舌を入れて音を区切るだけです。これは発音の練習にもなり、この息を入れた状態で舌で区切るという感覚ができると、曲を演奏するときにも舌がつきやすくなります。
ロングトーン 侮るべからず
このようにロングトーンは奥深い練習です。ロングトーンは吹けるようになる程やらなくなる練習の一つでもありますが、実は上手い人はみんな様々なバリエーションで練習しています。ここで書いたコンセプトを掴んだ方は様々なことで使えると思います。曲はもちろん、スケール練習でも全く違うクオリティで演奏することができるでしょう。
ということで次回はスケール練習です。
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